有機合成の定番レシピ




  • 内容
 10日前に発売されたばかりの新刊です。気ままに有機化学さんでも紹介されていました(記事:有機合成化学者必携!有機合成の定番レシピ)が、なかなかの良書だと思いますので、こちらでも紹介したいと思います。内容はタイトル通り、「研究室ですぐに使える」実験方法、合成法の紹介です。この書籍はName Reactions: A Collection of Detailed Mechanisms and Synthetic Applicationsで知られるJie Jack Liが著者である、Modern Organic Synthesis in the Laboratory: A Collection of Standard Experimental Proceduresの翻訳版です。246ページ。
  • 対象
 研究で有機合成を行う人。


  • 評価・解説

 前述した通り、内容は「研究室でよく使う」有機合成の実験方法を記した物です。基本的なテクニック、官能基変換反応、酸化反応、還元反応、炭素ー炭素結合形成反応、保護基の章にわかれています。基本的なテクニックでは、研究室での安全予防や、TLCの展開方法、またジアゾメタンやDess-Martin試薬などの調製法、有機リチウム試薬の滴定法が記されています。これらは、実際わかっていてよく使うけれども、すぐに正確な実験方法がでてこない試薬調製、方法を記してあり、意外にまとまっていると重宝する物です。また、各種反応の部分にはそれぞれ人名反応や実験のファーストチョイスとして必ずと言ってよいほど使われる反応の実験方法、文献名からなっています。それらについても論文からは得られない経験から来る、反応の危険性やテクニックなどが記されています。

全般的には実験化学講座をコンパクトにまとめた印象で、有機化学実験の手引き(黄色い書籍)に雰囲気は似ているでしょうか。有機化学実験の手引きもすでに発売から約20年経過しており、内容的にも古くなったものもあります。有機合成を行っている研究者ならば1冊は持っておきたい本なのではないでしょうか。また、訳者の上村先生のタッチが軽く、直訳でない読みやすい日本語になっている、さらに原本よりも圧倒的に安いため、おすすめです。

余談ですが、

  • 関連書籍


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    2009年9月 4日 ブレビコミン | タグ:Movable Type Movable Type

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