2005年6月アーカイブ



液中でも観察OK 原子間力顕微鏡: 京大グループ開発

Atomic Force Microscope 京都大工学研究科山田啓文助教授松重和美教授らのグループは9日、液中にある試料の表面構造を一ナノメートル(ナノは10億分の1)よりも小さなサイズまで観察できる高分解能の原子間力顕微鏡(AFM)を開発したと発表した。生体内にあるままの状態でタンパク質分子の構造や動きをとらえることが可能で、生体分子の機能解明などさまざな応用が期待できるという。 (引用:京都新聞

原子間力顕微鏡(AFM, Atomic Force Microscope)カンチレバー(cantilever)と呼ばれる探針を原子レベルの距離まで近づけるたり、付着させたりすると試料表面との間に引力や斥力が働きます(原子間力)。さらに、探針を表面に沿ってなぞる(走査する)ことで、表面の凹凸像を書き出します。

固体試料ー探針間に電圧を印加した時に流れるトンネル電流が一定になるようにしながら、探針で表面を走査する走査トンネル顕微鏡(STM,Scanning Tunneling Microscope)と異なり、AFMは原子間力を利用して像を映し出しているため絶縁体の像も見ることができます。

 

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ハーバード大Whitesides教授がWelch Awardを受賞

whitesides米・ハーバード大学ジョージ・マクレランド・ホワイトサイズ教授が2005年のロバート・ウェルチ化学賞を受賞した。ロバート・ウェルチ賞は1972年にヒューストンのウェルチ財団により設立された賞で、毎年30万ドルの賞金が与えられている。(引用、写真C&EN

ロバート・ウェルチ財団Robert A. Welch Foundation)は石油・鉱産物で財をなしたRobert A. Welchの1952年の死後、その遺産により創設された財団です。

今回このロバート・ウェルチ化学賞Welch Award in Chemistry)を受けたホワイトサイズ教授(George M. Whitesides)は分子自己集合に関する先駆的研究で非常に有名な方で、最近は、九州大学の新海教授らとともにノーベル化学賞に最も近い研究者としてあげられています。もちろんアーサー・コープ賞、米化学会賞を始め多数の賞を受賞しており、現在も精力的に研究を行っています。

ところで、今回のウェルチ化学賞は、日本人ではコロンビア大の中西香爾教授が唯一受賞しています。受賞者一覧

ホワイトサイズ教授はほんとにいろんな研究をしています。研究内容に関しては関連リンクをご覧ください。

 

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米ファイザー、感染予防薬のバイキュロンを買収

 米製薬大手のファイザーは、感染予防薬に特化した製薬会社、バイキュロン・ファーマシューティカルズを19億ドルで買収すると発表した。バイキュロンの発行済み株式を一株当たり29.10ドルで購入する。今年9月をめどに買収手続きを完了する予定。 (引用:日本経済新聞)
 
買収によって、感染症予防薬を2種類、自社製品に加えるそうです。何処まで大きくなっていくのかファイザー。


『分子科学者がいどむ12の謎』

 

愛知県岡崎市にある分子科学研究所が、創設30周年を記念して企画執筆した。中高生や若い研究者に分子の世界の不思議やおもしろさを知ってもらおうと、人工光合成や有機超伝導体など最先端のテーマを紹介。CD-ROMの付録付き。 (化学同人、2310円)(引用:東京新聞)

分子科学者がいどむ12の謎
 
名前の通り12章で構成されておりSTM(走査型トンネル顕微鏡)、夢の有機超伝体はできるか?、金属ナノクラスターについて、生物が重金属毒性を避けるシステム、人工光合成への道、光で分子の一瞬を捕らえる?、分子磁石、光で化学反応を制御!?、コンピューターで巨大分子の形や性質をみる、水中での有機合成反応などなど、現在行われている最先端の研究を簡単にかつ端的に紹介しています。
 
関連リンク
 
走査型トンネル顕微鏡
 
有機超伝導体
 
金属ナノクラスター
 
人工光合成
 
水中での有機合成反応
 


武田薬品、糖尿病薬「アクトス」に抗炎症作用報告

アクトス 武田薬品の米子会社、Takeda Pharmaceuticals North America社の Robert Spanheimer糖尿病、代謝疾患担当医学部長は、2005年6月11日、米国糖尿病協会第65回科学セッションで、「アクトス」(ピオグリタゾン)が炎症と循環器疾患のリスク因子であるCRP(Cリアクティブ蛋白)などを減少させたことを発表した。この糖尿病薬はインスリン抵抗性を改善し、血糖を調節する作用に加え、抗炎症作用によって循環器系疾患の発症を抑止する可能性を示した (引用:日経バイオテク
 
糖尿病はインスリンというホルモンが十分に働かなくなったために、血液中に利用できなくなったブドウ糖が増えて高血糖になった状態をいいます。治療法、食事療法、薬物療法それぞれ様々ありますが、インスリンを注射し血糖値を下げるということが一般的です。
 
この武田のアクトス(塩酸ピオグリタゾン)はインスリン抵抗性改善薬と呼ばれる治療薬で
インスリン抵抗性(インスリンは正常に分泌されているが、細胞でのインスリンの効きが悪い状態のこと)を改善する薬です。
 
今回は合成法の1例を下に簡単に紹介します。

アクトス合成法

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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