2005年8月アーカイブ
超微細な「ナノ粒子」、健康や毒性の調査に着手...文科省
次世代の産業基幹技術として期待される「ナノテクノロジー」(ナノは10億分の1)で扱うナノ粒子が、健康に与える影響について、文部科学省は7月から、大規模な調査研究プロジェクトを開始した。
超微細なナノ粒子が体内に入ると肺などに蓄積し、アスベストのような健康被害が起こりうるのではないかと、海外で議論されており、日本でもこの問題に取り組む必要があると判断した。(引用:読売新聞)
確かに以前からこのようなことは議論されてきました。アスベストと形状などが似ているカーボンナノチューブは同様の危険性があるとも、いや安全であるという見解があるようですが。どうなんですかね。今話題のアスベストですら、危険性は言われていたものの、実際、すべてが使用禁止になっていたわけではなく、最近実際の被害者が多数にならなければ大きくはとりだたされませんでした。
絶対に安全とはいえませんが、現在のナノテクの進展をとめることはできません。実際、現在多くの種類のナノ粒子が創製されています。その、ナノ粒子の定義や性質を知らないまま、ナノ粒子の安全性を調べることはできません。ですが、ナノテクに関する研究が進めば進むほど、多くの安全性に関する研究を望まれているのも事実ですね。
超微細な「ナノ粒子」、健康や毒性の調査に着手...文科省の続きを読む
280億円賠償評決 米メルク社治療薬副作用で死亡 テキサス州
米医薬品大手メルクの関節炎治療薬「バイオックス」を服用した米テキサス州の男性(59)が死亡したのは副作用のリスクを隠していた製薬会社側の過失だとして遺族が訴えていた裁判で、同州裁判所の陪審団は十九日、原告側の主張を認め、同社に総額二億五千三百万ドル(約二百八十億円)の賠償金の支払いを命じる評決を下した。
今回の訴訟は四千二百件以上起こされている同様の訴訟の中の初の評決。バイオックスは世界中で利用されている同社の主力商品だけに、経営に与える裁判の影響が懸念されている。同社は直ちに上訴を決めた。(引用:産経新聞)
米メルク社の利益を10%ほど占めていた(2003年)バイオックス。2004年に自主回収に追い込まれ、今回の訴訟の結果は同社のイメージ、今後続く裁判費用のための経営圧迫となりそうです。
類似した製品、セレブレックスやべクストラ(共に米ファイザー製)がありますが、こちらの方はどうなんでしょう。もちろん、構造が類似しているからとはいえ、同様の副作用があるとは限りませんが。
280億円賠償評決 米メルク社治療薬副作用で死亡 テキサス州の続きを読む
サノフィ・アベンティスグループ、「タキソテール」による進行乳癌の生存期間改善効果を発表

タキソテール(R)により、進行乳癌の生存期間がパクリタキセルと比べて有意に改善
-乳癌治療において最も広く使用されている2種類のタキサン系薬剤の比較試験結果が米医学誌"Journal of Clinical Oncology"に掲載される-
サノフィ・アベンティスグループは、タキソイド系抗悪性腫瘍剤「タキソテール(R)」〔一般名:ドセタキセル水和物〕を投与した治療で、パクリタキセルと比較して、アントラサイクリン系薬剤治療後に病態が進行した進行乳癌患者の全生存期間と無増悪期間(癌の増殖を認めない期間)が有意に延長されることを証明する第III相試験の結果が、米医学誌"Journal of Clinical Oncology" に掲載されたことを発表しました。 (引用:日本経済新聞)
タキソテール(Taxotere)はセイヨウイチイの樹皮から発見されたタキソール(Taxol)と類似した構造を有しており、タキサンと呼ばれる抗がん剤の一種です。
タキソールと異なる部位は側鎖のアミン部位の置換基(青色)がtert-ブトキシカルボニル基orベンジル基、8員環部位の水酸基(赤色)にアセチル基がついているorついていないだけです。
詳しくタキソール、タキソテールについて知りたい方は関連リンクをご覧ください。
関連リンク
ITを駆使して新薬開発のスピードアップを図る米国製薬業界
このため、アベンティスは時間と費用がかかる他社と同じ開発手法を中止し、ある特別な近道を進むことにした。その近道とは、コンピュータ上に「アラン」と「ビル」という仮想患者を設定し、ぜんそく治療薬の実験を行うことができる米エンテロスのシミュレーション・システム「Asthma PhysioLab」を導入することであった。アベンティスは、同システムのシミュレーション結果を使って、アンチインターロイキン5療法が深刻なぜんそくの発作に対して直接効果を発揮することを実証し、その成果をライバル会社に先駆けて発表することができた。従来どおりに多額の費用と数年の期間をかけて臨床試験を行ったライバル会社は、アベンティスより先にその結果を導き出すことはできなかった。
アベンティスが採用したコスト・パフォーマンスに優れたバイオ・シミュレーション技術は、新薬開発プロセスの効率化や、コストの削減に大きく貢献する情報技術の1つとして期待されている。(引用:CIO Online)
キレーション療法ってなに?
狭心症や心筋梗塞をはじめとする生活習慣病の新しい治療法「キレーション療法」が、日本にも上陸した。血管の動脈硬化の改善や、体内の有害な重金属の排泄を目的とした治療法で、米国ではすでに80万人以上がこの治療を受けている。6月から治療を開始した九段クリニック・阿部博幸理事長に聞いた。
キレーション療法は、米国で発展した生活習慣病の新しい治療法だ。
「水銀、鉛、ヒ素、アルミニウムなど、我々の体には有害な重金属がたまっています。これらが酵素と結合すると、酵素の働きを阻害して血管、神経、臓器などにダメージを与えます。まず、尿検査で体内に有害な重金属がどれだけあるかを測定し、キレーション療法を行います。具体的には、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)と呼ばれる合成アミノ酸に総合ビタミン剤を加えたものを、約1時間点滴します。この特別な輸液が血管の中に入ると、複雑な生化学反応により有害な重金属が除去され、尿や便の中に排泄されるのです」
狭心症や心筋梗塞の治療の基本は(1)薬(2)バイパス手術(3)風船治療だが、これらの治療でうまくいかない場合や、これらの治療を受けたくない場合に、キレーション治療が行われるという。ボロボロになった血管を修復させることが期待できる。現段階では、米国で副作用はほとんど報告されていないという。 (引用:ゲンダイネット)
EDTA(エチレンジアミン四酢酸)のカルボン酸部分がキレートすることで(配位結合して錯体を形成すること。)水に溶けにくい金属を溶かしやすくしたり、余分な金属を取り除いたりすることができます。
一般的には石鹸などにもエチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩が入っていて(エデト酸と記載されていることが多い。)水中に金属塩が入っていると泡が立たなくなるために、その金属塩を補足する効果があります。
関連書籍
キレーション治療プロトコール―血管性疾患、変性疾患、重金属障害に対するEDTA等のキレート剤の安全で効果的な投与方法
ホーム > 2005年8月


