ついに2005年3月に発売された、Strategic Applications of Named Reactions in Organic Synthesisの日本語版である、『人名反応から学ぶ有機合成戦略』7月に発売されます。この本は、発売されて以来、化学の中の有機化学の人名反応というマイナーな分野にも関わらず、一時期アマゾン洋書売り上げランキングの10位以内をキープしたという非常に珍しい本です。中身は今までの人名反応の本と異なり、非常に充実しており、選ばれた250反応の人名反応を、見開き2ページに発見の経緯、改良法、反応機構、天然物への応用と、それぞれに詳しい説明が記されています。さらに、それぞれに文献が記されており、勉強するにも、事典としても非常に重宝する本です。
その充実さゆえに、おそらく日本版が翻訳されてでるのではないかと考えていましたが、実際7月28日に発売されるそうです。監修は京都大学の富岡清先生です。内容は説明部分が日本語になっているだけで、反応式や反応機構などのスキームは英語版と全く変わりません。
日本語版の人名反応の書籍といえば、有名なものは1997年に発売された千葉大の小倉先生執筆の『有機人名反応』、最近では『有機人名反応 そのしくみとポイント』のみでした。前者は良書ですが、人名反応の羅列で、文献も豊富でなく、さらに少し古くなった感があります。後者に関してはレベルが少し低く、ページ数も少ないです。
そういうわけで、この『人名反応から学ぶ有機合成戦略』は有機化学、有機合成を学ぶ、研究する人たちにとっての新しいバイブルとなりそうですね。
最近有機化学の本で非常に売れた書籍
Classics in Total Synthesis: Targets, Strategies, Methods
Classics in Total Synthesis II: More Targets, Strategies, Methods
Classiicsシリーズは天然物合成の権威、スクリプス研究所のK.C. Nicolaou教授が書き下ろした本で、天然物合成の歴史から、詳細な内容を書き記しており、Classicsと名前がついていますが、非常に勉強になる本であり、ロングセラーとなりました。天然物合成研究者のバイブルです。現在でも、多く売れています。
アルカロイド合成の権威、東京大学福山先生監修の反応機構の演習本です。反応機構の演習本はいままでレベルが高く、詳細なものがなかっただけに、非常に売れています。反応機構演習のためのバイブルです。
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投稿者: ブレビコミン 日時: 2006年06月22日 02:23
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