そのためこのような不斉非対称化反応は非常に効率的です。通常、リパーゼなどの酵素を作用させることによって、この反応は実現できます。ただ酵素反応では適用反応が狭い、酢酸ビニルを使ってアセチル化するため、1,2ージオールや、1,3-ジオールの場合アセチル基の分子内転位反応によってラセミ化しやすいという欠点があります(言葉で書いてもよくわかりませんね。すみません。)。とはいっても非常によい反応で工業的にも使われております。
このような酵素の反応を模倣し、人工的な触媒で行うことができればすばらしいですよね。(実際いくつかの例は最近報告されています。)
今回ボストン大学のAmir H.Hoveyda教授とMarc L. Snapper教授らは共同してこの反応に取り組み以下のような反応を開発し、ネイチャーに報告しました。(Nature 2006, 443, 67)
この反応は、図のような触媒を使うことで、tert-ブチルジメチルシリル基(TBS基)の保護によりプロキラルなジオールを非対称化し、キラルなアルコールを得る方法です。触媒は使用量がちょっと多いのが気になりますが、アミノ酸由来で単段階で合成できるそうです。
アミノ基およびアミドのカルボニル基とジオールの水酸基が水素結合して近づき、イミダゾール部位でシリル化を促進し、逆側は大きなtert-ブチルで覆うことで高い光学収率で目的の生成物を得ることに成功しています。うまいですね。
ところで、最近、ネイチャーやサイエンスに報告される合成や化学反応が多い気がします。面白くなってきたのでしょうか?
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投稿者: ブレビコミン 日時: 2006年09月12日 22:19
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