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光触媒による水素生成効率が3%に

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と三菱化学などの研究グループは、光触媒を使って水から水素を生成する人工光合成で世界最高水準となる3%の太陽光エネルギー変換効率を達成した。2015年3月に2%へ到達後、光触媒の作り方を改善して1年半で1ポイント向上させ、植物の光合成の10倍に高めた。寿命も延ばし、水素発生を安定化させた。今後は21年度に実用化の水準となる10%を目指す。(引用:ニュースイッチ 2015年10月15日)

今年5月、Nature Materialsに掲載された水分解効率1%の光触媒シートをご紹介(こちら)しましたが、1年も経たないうちに記録更新がなされたようです。しかもその効率はなんと3%!(数年前まで最高効率が0.1%台であったことを考えると驚異的な伸び率!) 記事によればシートの構造と水素発生光触媒が改良されており、触媒の安定性も向上したそうです。

光触媒での水分解は一昔前なら「夢があって良いですね。」と言われていた研究ですが、ここ数年の進歩を見る限り「何年後に実現できますか?」と言われる研究に変わってきているのかもしれません。また実用化が近くなれば酸化チタンの光触媒作用を発見した藤嶋昭先生のノーベル賞受賞の期待がより高まりそうです。

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SHO

博士(工学)。現在の専門はナノ粒子の気相合成(特に触媒)ですが、無機ナノ材料全般に関心があります。

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