化学コラムの最近のブログ記事

ピンポン玉で分子模型


 難解な化学の分子構造を、ピンポン玉が理解を手助け―。苫小牧高専の山口和美教授は、化学の授業で分子構造を教えるため、ピンポン玉を使った模型を作り、生徒からも「分かりやすい」と好評だ。他高校にも貸与して評判もよく、山口教授は高校用の教材として販売できないか検討している。
 構造は分子本体がピンポン玉、分子から伸びる腕がミニチュアガラス瓶のふた、腕が自由に他の腕と結合するためピンポン玉の中に入れる磁石が4個というシンプルさ。誰にでも作れそうだが、「磁石に必ずあるN極とS極に関係なく、どんな分子でも腕同士がくっつくための、ある仕掛けがなければうまくいかない」と山口教授。
 これまでも、発泡スチロールの球にペットボトルのキャップと口を取り付けて、授業に活用してきたが、口とキャップは、腕として接合できない場合が生じる欠点があった。
 ピンポン玉模型の材料費は、玉20円、キャップ30円、磁石250円などで約300円。さらに、例えば同じ炭素でも腕の数が異なる構造があるが、取り付けるキャップを増やすだけで対応できる、とも(引用:
苫小牧民報)。

 

 確かに大きな分子模型は異常なほど高いので、こういう工夫は必要かもしれませんね。教材として販売すると結局値段は上がってしまうので、それぞれがつくる、例えば授業でチームをつくって、チームごとに1つのある分子を組み立てるというのも面白いかもしれません。そうすれば、おのずと分子の部品も増えていきます。分子構造模型はもう少し安くなってくれればよいのですが、やはり需要と供給の関係からこれが限界なのでしょうか? 


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科学:太古の海底に眠る特効薬

毒巻貝と麻酔薬、カブトガニとインシュリンを結びつけて考える人は少ないが、新薬の半数は自然の化合物から開発されている。しかし、科学者が頼っていた陸上生物の生息地が開発により狭まり、新薬発見の可能性も小さくなってきた。

 そこで、スクリップス海洋学研究所(Scripps Institution of Oceanography)の科学者は、海に目を向けた。IPSの取材に応じた「スクリップス海洋バイオテクノロジーセンター」で所長を務めるウィリアム・フェニカル(William Fenical)教授は「海は生物医学研究のフロンティア」だと言う。

 海洋環境では防御をし競争に生き残る機能の発達が促されるので、生物活性化合物の多様化が進むと考えられる。海には動物、植物、微生物の形で1,000万種の固有生物が生息する。感染症や癌を治療する新薬発見の可能性は限りない(引用:JANJAN)。

実現思いワクワク 夢語る日本の化学者

未来の化学  

 学術月刊誌「化学」(化学同人発行)の1月号に、「化学の夢・未来(私のチャレンジしたい化学の未解決問題)」という特集が掲載された。あわせて中村栄一東大教授、濱口宏夫東大教授、半田宏東工大教授による座談会「化学の明日を考える」も掲載されている。


 以下に挙げた「チャレンジしたい夢」のテーマは、いずれの夢も今までの蓄積された化学知識経験、データに裏打ちされた「実現可能かもしれない夢」である。また、各研究者には、このような夢を語れるだけの実力と自信があるということであろう。

(1)「光と物質の融合した科学技術を完成させたい」(東大教授・大津元一)
(2)「弱い会合状態の結晶構造からタンパク質ネットワークを直視したい」(京大大学院・三木邦夫)
(3)「オルガネラ構造を自在に操り自らの手で細胞をつくりたい」(名大教授・遠藤斗志也)
(4)「レインボースターズで、『どこでもドア』を実現したい」(九大教授・今坂藤太郎)
(5)「脳・神経型の有機コンピュータを創りたい」(東大教授・加藤隆史)
(6)「DNA中の電荷移動速度と情報の関係を明らかにしたい」(阪大教授・真嶋哲朗)
(7)「国会図書館の全情報を角砂糖サイズの分子性量子磁石に収納したい」(東北大教授・山下正廣)
(8)「細胞の分子システムを理解して遺伝子情報を自由自在に操りたい」(京大教授・杉山弘)
(9)「生命現象の基本にかかわる問題を物質レベルで解明したい」(阪大教授・深瀬浩一)

(引用:JANJAN)


 非常に面白いテーマですね。それぞれの研究者だけでは解決できない壮大なテーマだと思いますが、これから先数十年後この挙げられたテーマがどのくらい解決し、当たり前のことになっているかが楽しみですね。

ねじれがあるアミド


2-quinuclidone 左の分子2-quinuclidoneは単なる二環性のアミドに見えるかもしれません。しかし、実際は、非常に不安定なアミド結合を持っているため合成は困難で、70年間合成できなかった化合物でした。カリフォルニア工科大学のブライアン・M・ストルツ教授と、博士研究員の谷らは2-quinuclidoneをtetrafluoroborate塩として、初めての合成に成功したそうです(C&EN)。その成果は今月のNatureに掲載されています。(Nature 2006, 441, 699)

 

内容については時間がないので避けますが(C&ENかNatureを読んで下さい。すみません。)、とにかくすぐに加水分解が進んでしまい不安定なこの分子を合成したのは見事です。というより、こういう事実を見逃さず拾って、有機合成化学でNatureに載せたストルツ教授は見事ですね。


以下のようなアジド誘導体からSchmidt-AubクJ・reactionを使って合成したそうです。

2-quinuclidone-2

 

 





 ストルツはエール大学のJohn Woodのところで博士号取得し、Corey研で博士研究員の後、カリフォルニア工科大学でポストを取った、最近非常に活躍している若手の教授です。今後時間があれば、この内容を有機って面白いよね!!で紹介したいと思います。

ドイツのマックス・プランク研究所をご存じですか

マックス・プランク 「基礎科学の大半は、今すぐには利益をもたらしてくれません。大学も急増する投資費用を負担しにくいです。マックス・プランク財団が国家と地方自治体の財源を、先端研究所と研究施設に繋ぐ役割をしてくれたお陰で、ドイツの科学力量が世界トップを走ることができたのです」

ベルトルト・ナイチェルト国際交流部長の説明だ。1948年設立されたマックス・プランク財団の前身は1911年に創立され、30年あまりでアルバート・アインシュタインをはじめ、15名のノーベル賞受賞者を出した「カイザーヴィルヘルム財団」。カイザーヴィルヘルム研究所時代まで合わせれば、同研究所が出したノーベル賞受賞者は31名だ。アジアの医学、化学、物理学分野の受賞者が18名だから、「31名」という数字はただ驚くばかりだ。(引用:東亜日報)

マックス・プランク研究所(Max-Planck-Institute)はドイツ最大の科学研究機関で多くのノーベル賞授賞者を始め、優秀な研究者を輩出している研究所です。

前身はカイザー・ヴェルヘルム研究所で、そこの所長を務め1918年にノーベル物理学賞を受賞した マックス・プランク(Max Karl Ernst Ludwig Planck)が設立しました。

現在でも多数の分野において優秀な研究者がいますが(今年のノーベル物理化学賞の1人もマックス・プランク研究所在籍)、ここは化学のブログなので化学者を紹介したいと思います。

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