| Ireland-Claisen転位 Ireland-Claisen Rearrangement |
|
カルボン酸誘導体→カルボン酸
▼ 特徴
アリルエステルをケテンシリルアセタールとした後、Claisen転位を行い、γ,δ-不飽和カルボン酸へと導く反応 ケテンシリルアセタールのE/Z幾何異性が自在に制御できること、比較的低温で反応が進行することなどから、転位体の立体構造を高度に制御できることが大きな特徴である。 同様にアリルエステルのエノラートを経由するClaisen転位反応として亜鉛エノラート、アセト酢酸エノラートを用いる方法が知られている。 ケテンシリルアセタール調整時に一般に強塩基性条件が必要とされる。酸性条件で行いたい場合にはJohnson-Claisen転位、中性条件ではEschenmoser-Claisen転位という様に基質により相補的に用いることができる。
▼ 文献
・Ireland, R. E.; Mueller, R. H. J. Am. Chem. Soc. 1972,
94, 5897.
▼ 反応機構
LDAで脱プロトン化を行う際に、HMPA非共存下ではZ-体、共存下ではE-体のエノラートが生じるため、ケテンシリルアセタールの幾何異性を高度に制御することができる。(参考:有機化学反応と溶媒) ケテンシリルアセタール形成後はClaisen転位と同じ[3,3]シグマトロピー機構で進行する。Claisen転位の系列反応は、いす型6員環遷移状態を経るため、一般に高い立体特異性が発現する。 ▼ 反応例
Claisen転位は、容易に調整できるキラルなアリルアルコールを足がかりとして不斉四級炭素中心を得ることができる強力な手法であり、複雑な立体構造を有する化合物の合成に頻用される。以下の例ではCBS還元と組み合わせることで、Aspidophtineの不斉四級炭素を高効率的に合成している。[1]
IrelandーClaisen法ではエノラートの幾何異性を高度に制御できるため、Vicinal位に存在する2つの不斉四級炭素中心をも合成できることが最大の特徴である。以下の合成はその適用例の一つである。[2]
▼ 参考文献
[1] Corey, E. J. et al. J. Am. Chem. Soc. 1999,
121, 6771.
▼ 関連反応
・Cope転位
▼ 関連リンク
・Claisen
Rearrangement (ortho ester variant or Johnson variant)
さらに Ireland Claisen で検索 |