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1,3-ジチアンを利用するケトン合成 Ketone Synthesis with 1,3-Dithiane

硫黄化合物→アルデヒド、ケトン 

 

 

特徴

 

アルキルチオ基が二つ結合したメチレンを持つ1,3-ジチアンはスルフィドに比べて酸性度が高い(pKa31.1)ため、ジチアンにアルキルリチウムなどの強塩基を作用させてできるアニオン種はアシルアニオンの等価体として利用できる(アシル基の極性転換)。すなわちハロゲン化アルキルなどの求核剤を反応させた後、生成物を加水分解することによって、カルボニル化合物が得られる。

生成物であるチオアセタールは、水銀などのソフトルイス酸もしくは高原子価ヨウ素で活性化しないと外れない(ブレンステッド酸によっては加水分解されない)ので、通常のO-アセタール保護基と区別できる。

 

 文献

 

・Seebach, D. Synthesis 1969, 17.

 

反応機構

 

置換・付加など、有機リチウム化合物と同様の反応を行える。

 

 反応例

 

(1)

(2)

 

シリル置換ジチアンをリチオ化し、エポキシドと反応させるとBrook転位を起こし、アルコールが保護された生成物がとれる。

 

 

RaneyNiを用いて水素還元を行うと、脱硫生成物が得られる。カルボニル化合物をメチレンへと還元する方法(Wolff-Kischner還元Clemmensen還元など)の代替法として捉えることもできる。(参照:チオアセタールのRaneyNiによる還元

 

 

 参考文献

 

・院有化II P37, 86
・Smith, A. B.; Kim, D.-S. Org. Lett. 2004, 6, 1493-1495.

 

 関連反応

 

Stetter反応
ベンゾイン縮合

 

 関連リンク

 

1,3-dithiane (organic-chemistry.org)
極性転換 (Wikipedia日本語)

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