| 右田-小杉-Stilleクロスカップリング Migita-Kosugi-Stille Cross Coupling |
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ハロゲン化合物→炭化水素
▼ 特徴
・パラジウム触媒を用いる有機スズ化合物のクロスカップリングにより、置換オレフィンが合成できる。パラジウムカップリングの中では比較的マイルドな条件(中性)で反応が進み、官能基受容性も高いため、天然物合成の最終段階に頻用される。 ・毒性のあるスズを当量以上使用する必要があり、扱いには注意する必要がある。一般にスズ化合物残渣はカラムでテーリングして除きにくいため、精製に苦労することが多い。KF水溶液などを加えて一晩攪拌し、残渣をスズフルオライドに変換させると若干除去しやすくなる。それでも合成したものを生理活性評価に使用したりする際には注意する必要がある。 ・ 配位子として中程度の電子供与性配位子、例えばトリフェニルアルシン(Ph3As)を用いるとよい場合がある。 ・通常トランスメタル化が律速段階である。添加剤による加速効果は主としてトランスメタル化の促進による。 ・ LiClの添加により反応は加速される。強いSn-Cl形成がトランスメタル化を促進させると言われている。 ・ 過剰の配位子はトランスメタル化を阻害する為、スカベンジャーとしてCuIを添加することで改善されることがある。一価銅はスズ→銅→パラジウムというトランスメタル化の媒介として働くという説もある。 ・ CsFなどのフッ素源も、Snと相互作用するため加速効果を示す。 ・スズ置換基のトランスメタル化速度はalkynyl > alkenyl > aryl > allyl
benzyl > α-alkoxyalkyl > alkyl であるためトリブチルスズやトリメチルスズ上のブチル基・メチル基は通常反応に関与しない。
▼ 文献
・Milstein, D.; Stille, J. K. J. Am. Chem. Soc. 1978, 100, 3636.
▼ 反応機構
基本的な反応機構は他のパラジウムカップリングと大差ない。
▼ 反応例
近年のクロスカップリングの進歩はめざましく、低反応性のアリールクロライドも反応に用いることができるようになった。[1]
LiClの添加効果。
▼ 参考文献
[1] A.F.Littke, G.C.Fu Angew. Chem. Int. Ed. 1999,
38, 2411.
・Palladium
Reagents and Catalysts パラジウム化合物を用いる有機合成反応を、この分野で非常に著名な辻二郎先生が書いた本。 過去35年のorganopalladium化学の研究、反応メカニズムに従ったすべての反応の合理的な分類、パラジウム触媒反応のリミテーションなど盛りだくさんです。
・Metal-Catalyzed
Cross-Coupling Reactions カップリング反応の現在の開発と用途を、批判的に分析することによって解説。シリコン、銅、スズ、亜鉛、ジルコニウム、アルミニウム、およびホウ素試薬等を用いたカップリング反応について詳細に述べています。
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▼ 関連反応
・野崎−檜山−岸カップリング
▼ 関連リンク
・有機って面白いよね!!「パラジウムと有機合成」 |