▼2006年 3月
〜2006年4月
(2006.4.2更新)
1位 演習で学ぶ有機反応機構
有機合成化学協会 (編さん)/
化学同人, ISBN: 4759810455 / 2005/10/13 / 272 p/¥3,990
(税込)
内容:初級(基礎的な重要問題),中級(大学院入試レベル),上級(論文から精選した研究者レベル)に分けられ、東大薬学部の福山透先生を中心に有機合成化学協会が編纂した有機反応の反応機構を学ぶ演習書。非常に詳しく反応機構が紹介されており、これを1冊完璧にできるようになれば、反応機構はほぼ完璧に理解できると思います。このようなよい演習書は実際なかっただけに、待望の一冊です!!
2位
Strategic Applications Of Named Reactions In Organic Synthesis
2005年3月に発売された最新の人名反応に関する本です。今までのものは、内容が薄くまた対象とするレベルも低かったが、今回のこの本は250の人名反応に760ページのページ数をさいている。また中身は4色刷りで非常にみやすい。今までになかった書籍です。値段も安いので、今一番のおすすめです。私も買いました!ハードカバーがご希望の方はこちら!
3位 有機化学の理論―学生の質問に答えるノート
本書は、学生からの講義での質問に対して、著者なりの解説を与える、という形式でまとめあげた書物です。「オービタルにつけられた符号の意味は?」「共鳴するとなぜ分子は安定するのか?」など、「あれ?」と一度は思うが、そのまま放置されるであろう運命を辿る、素朴ながらも本質的な疑問・質問の数々。有機化学を学ぶ誰もが多かれ少なかれ持つだろう疑問に、文献を引用しつつ誤魔化さず真摯に答えようとしている筆者の姿勢には、見習うべきものがあります。読むだけで勉強になるのは勿論のこと、これこそが有機化学という学問だ、と再認識させてくれる良書です。
4位
化学するアタマ―論理的思考力を鍛える本
本書は演習書です。ただし唯一の答えを要求する類のものでは無い。様々な化学的データから、「ああだろう」「いやこうではないか」と考え、最も妥当な結論を下します。そういった、"化学する"うえで日常的に必要とされる、論理的思考プロセスの養成を目的とした本
です。題材が化学という点を除けば、端的には論理パズル・クイズ本と言ってよいと思います。化学嫌いになる原因の一つといわれる、知識詰め込み型教育からは、到底生まれない書の一つ
であろう。
化学は自分のアタマで考えてこそ面白い。化学者を志す高校生・大学生たちに、是非一読を勧めたいと思います。
5位
Dead Ends And Detours
名前の通り、天然物合成の際の行き止まり、回り道について書いた本です。論文ではほぼ成功例のみを書き、こうしたらうまくいかなかったということはあまり書くことは
ありません。この本は、だめなルート、困ったところに焦点が当てていて、実際に非常に参考になる本です。おすすめです。
おすすめ

Organometallics
有機金属テキストブックの決定版!
前版の完全アップーデートを行った第3版は、有機金属、生物無機化学、化学を学ぶ学生や講義には必要不可欠なリファレンスです。前版の三分の一以上の内容を、最新の研究情報を取り入れ増加/改訂し、有機金属触媒の合成と生成について、初めて取り入れています。
[批評]
先月と全く順位が変動しませんでした。演習で学ぶ有機反応機構が、3ヶ月連続の首位。Strategic Applications Of Named Reactions In Organic Synthesisは再び2位となりましたが人気は健在です。
近々、日本語訳版が出版されるといううわさもあります。今回は有機化学図書館で紹介した2冊がランキング入りしました。有機金属触媒に関する良書であるOrganometallics 。値段もそこまで高くはないので是非手に入れてみてはいかが?