2009年9月アーカイブ
ノーベル賞の合理的予測はなぜ難しくなったのか?

Why it has become more difficult to predict Nobel Prize winners: a bibliometric analysis of nominees and winners of the chemistry and physics prizes (1901-2007)
Gingras, Y.; Wallace, M. L. Scientometrics published online 9/23/09 doi: 10.1007/s11192-009-0035-9
タイトルのような内容を議論した科学社会学論文をふとしたことで見つけました。今回はその辺りをかいつまんでご紹介しましょう。
ケムステニュースでも既にお伝えしました、毎年恒例のトムソン・ロイターのノーベル賞予想。しかしこれは現状、予測92名中11人受賞(12%)という成績であり、お世辞にも高い的中率とは言えません。
トムソン・ロイター社は科学情報調査を専門とする会社であり、科学文献の引用ネットワーク・引用数をデータベース化したWeb of Scienceという製品を独自に開発して持っています。
つまりその辺りの調査やデータ解析においては、他の追随を許さぬ技術・ノウハウを持っている会社でもあるわけです。そんな優れた会社が合理的に判断しても、これほどまでに的中率が上がらないというのは一体なぜなのか・・・? 読者の皆さんは、その辺りを疑問に思ったことはありませんか?
今回挙げた論文では、ノーベル賞がらみの文献引用ネットワークを分析することによって【論文引用関係に基づき予測を導き出す手法が、そもそも現代の科学情勢に合っていない】ということを結論として述べています。
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日本に居ながら、ナマの英語に触れる工夫

グローバル化の流れにある現在、化学の世界に限らず、英会話スキルは各方面でもはや必要不可欠となりつつあります。しかし日本の英語教育はちょっとどころではなくアレで、読み書きは何とかできても、聴きとれないし喋れない人間が量産されているという惨状です。
日本の英語教育が文法・英作文偏重になっているのがその主要因です。話に聞くところでは、日本の高校レベルの英文法とは、英語圏では大学でようやく矯正されるレベルなのだそうです。
そういったレベルのものをなぜムリして学習しているのか?――それを強行しようとする背景にあるのは、先生側が点数・成績を付けやすいような教育システム=「管理側・オトナがラクできる」というモチベーションに思えます。つまりは、心の底から真剣に子供の為を考えて作られたカリキュラムじゃぁ無いというわけで・・・残念ながら筆者自身、英語に限らずそういったことを感じる機会に度々恵まれたものです。
そしてそんな英語の苦手意識は、日本人が国際社会を相手にするうえで、ハードルを上げる要因の一つになっています。いざ「海外で武者修行したい!」と思っても、使える英会話が出来ないために自信を無くして一歩引いてしまう・・・そういう人も数多く見ました。ある程度英語でのプレゼンを訓練してきた人間ですら、海外に出た途端、自分の英語の通じなさ具合に愕然とする・・・なんてことも少なくありません(何を隠そう筆者もそうでした)。
世界を相手に戦う、グローバルな環境に対する苦手意識を減らすと言う意味合いからも、スピーキングとリスニングは訓練しておくに越したことはありません。
そのためには数ヶ月なり一年なり、ネイティブスピーカーとムリにでも話さざるを得ない国で生活するというのが理想なのですが、現実問題としてあらゆるコストや人生計画と兼ね合いになってしまい、そう簡単にはいきません。多くの人にとっては、日本に居ながらにして質の高い英語に触れる工夫こそが必要です。
幸運にも我々には、インターネットという強い味方があります。Webサービスを使えば、十分に高品質なリスニング・スピーキング学習をすることが可能になっています。
今回は学生にも優しい、 ①お金を掛けない、②自分のペースで好きなときにトレーニングできる、という点に主眼を置いて、スピーキング・リスニング訓練に役立つ方法をご紹介しましょう。
以下の内容は、どれも筆者の体験・個人的見解に基づいた記述です。合う合わないはもちろんあるでしょう。しかし、英語に触れる機会の多い学生・研究者・ビジネスパーソンの皆さんは、一つの意見として参考にしていただければ幸いです。
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ホストとゲスト?

皆様はホスト-ゲストケミストリーという言葉をご存知でしょうか。
ご存知の方も多くいらっしゃるとは思いますが、筆者の勉強も兼ねて、ホスト‐ゲストケミストリーについてすこしだけ書いてみようかと思います。
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光誘起電子移動に基づく直接的脱カルボキシル化反応

ラジカル条件にてカルボン酸を飛ばす(脱カルボキシル化)手法としては、Barton法が最も有名かつ代表的なものでしょう。しかしながら反応を起こすためには、特殊なチオエステルやザンテート化合物へと予め変換しなくてはならず、良い変換ながらやや面倒な感がぬぐえません。
このたび福井大学工学部の吉見・畠中らによって、新規な脱カルボキシル化反応が報告されました。本条件の最大の特徴は、無保護のカルボン酸を直接飛ばせるというものです。加えて光照射・中性・室温で、大変穏和に行えます。
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完熟バナナはブラックライトで青く光る
筆者自身この事実に驚いたので、今回はその話をとりあげます。何はともあれ、上記写真をご覧ください。バナナにブラックライト=紫外線(UV)を当てて撮影した写真です。
いずれも青く光っている(青色蛍光を発している)のですが、黄色のバナナほど明るく、緑色のバナナほど暗く光っていることがおわかりでしょう。この現象はバナナの熟成度と相関があるようなのです。
オーストリア・Innsubruck大学のKrautlerらは、こういった現象がどのように起こっているのかを解明することに成功しました[1]。
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