2009年12月アーカイブ

超難関天然物 Palau'amine・ついに陥落


palauamine_1.gif
Total Synthesis of Palau'amine
Seiple, I. B.; Su, S.; Young, I. S.; Lewis, C. A.; Yamaguchi, J.; Baran, P. S. Angew. Chem. Int. Ed. Early View. DOI: 10.1002/anie.200907112
 海洋性アルカロイドPalau'amineは、見ての通り多数の不斉点と、グアニジン・ヘミアナール・アルキルクロライドなどの高反応性官能基が、トランス縮環型シクロペンタンコアに高密度集積した構造を持ちます。

 前々から全合成界における最難関化合物の一つと言われてきており、世界中の天然物合成ラボ(少なくともその数15以上!)の間で合成競争がなされていました。

 ごく最近、とうとうこのこの超難関天然物の全合成が達成されました。それを成し遂げたのはやはりというか、若き俊英Phil Baranでした。

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2009年人気記事ランキング

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 2009年も残すところ2日。2007年5月からはじめた本ブログはChem-Stationの人気コンテンツになりました。2009年は128の論文紹介、化学英語、講演、化学者の日常、書籍・ソフト・Webを紹介してきました。そこで、今年より1年間で人気が高かった記事を振り返ってランキングにしてみたいと思います。ランキングの評価はVote、アクセス数、はてなブックマークの数を加味して決めさせていただきました。もう一度面白い化学の記事を読んでみませんか?それではどうぞ!

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Whitesides' Group: Writing a paper

whitesides.gif 今回紹介する文献"Whitesides' Group: Writing a Paper"では、世界一線級の化学者であるGeorge M. Whitesides教授が自ら、優れた論文執筆法を解説しています。

 具体的には『アウトライン法』――すなわち、始めに論文の枠組み(アウトライン)を作り、研究データの蓄積と同時並行して何度も修正を加えてゆく、実験データはその時々で補完、図表重視のアピールを心がけ、テキストを書くのは一番最後、という論文作成法――の提唱を通じ、研究のプロダクティビティ・時間効率の向上に効果的たる仕事術にも触れています。3ページ程度の短文ながら、多くの示唆に富む文章となっています。

 もともとは彼のラボに在籍しているメンバーに向けて書かれた文章のようですが、研究テーマを独力で立案して進めていく経験がまだ浅い、全ての駆け出し若手研究者(院生/ポスドク)にとって、模範とすべき価値のある文章です。

 短文なのですぐ読めますが、せっかくの良い文章ですので、和訳して掲載しておくことにしました。参考にしていただけると幸いです。欠損や拙い訳が多々あるかもしれませんが、ご了承ください。(原文を参考にしつつ強調は筆者の手による)

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化学にインスパイアされたジュエリー

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(写真はSan Francisco Chrornicleより引用)


 Made With Moleculeというサイトでは、カフェインやセロトニン、ドーパミン、テオブロミンなどの分子構造をモチーフとした銀製アクセサリーを販売しています。価格は$75~$130程度とお手頃。今では年間2000セット以上を売り上げる人気商品となっているようです。

 送料$20にて日本にも発送してもらえるようです。昨今は円高傾向ですし、気の利いた(?)クリスマスプレゼントとしてお一ついかがでしょうか。

 このジュエリーの存在は、既にほうぼうの科学/化学系ブログで紹介されており、知る人ぞ知るアイテムの一つになっています。商品の詳細については関連リンクを参照いただくとして、今回は「どんな人が作っているのか」に焦点を当てて、簡単に紹介してみたいと思います。

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シャンパンの泡、脱気の泡

 

bubble.jpg世間はすっかりクリスマスですね。イヴにはシャンパンで乾杯、という方もいらっしゃるでしょうか。フルートグラスを起ち上る泡の列はとても華やかですが、残念ながら筆者にはまだ縁遠い世界のようです。

 一方、化学実験で泡といえば......? 筆者などは「脱気」操作を思い出します。これはつい最近、フラスコが割れないかビクビクしながら凍結脱気をした影響も大きいですが(苦笑)。

 シャンパンの泡と脱気の泡、華やかさはまるで違いますが、両者はご存知「ヘンリーの法則」で結ばれています。脱気は実験の超基本操作ですが、筆者自身の勉強も兼ねて、ここにまとめておきます。学部生の方のお役に立てば幸いです!

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