メルク株式会社より全世界の合成化学者と競い合うイベント、7th Compound Challengeをご紹介します。
このイベントはひとことで言えば「逆合成コンペ」です。提示されるお題化合物の合成経路を各チームが提案し、その優劣を競い合います。評価基準としては、工程数・収率・純度・実現可能性・オリジナリティなどが勘案されます。COVID-19の影響によって一時開催を見送っていましたが昨年より再開し、今年が第7回の開催になります。
トップ3に選ばれた合成経路は、メルクとパートナーシップを結んでいるCROが実際に合成検討を行います。その中から最優秀賞に選ばれたチームには、賞金10,000ユーロ(約180万円)が授与されるほか、メルク主催の大規模イベント「Chemistry Innovation Symposium」にて発表の機会があります。
このイベントにおける逆合成ルートを考えるにあたっては、他者との相談・議論、お持ちのデータベースの使用など、あらゆる持ち込みに縛りがありません。1チーム何人でエントリーしてもOKですので、おひとりで参加して自分の力を試してもよし、研究室の総力戦で挑んでもよしと、幅広い選択肢をとることができます。
7th Compound Challenge全体のフローはこのようになっています。
- 下記のWebサイトより参加登録
- 既定の日時に参加者全員にお題となる構造が示される
- 48時間のスプリント勝負で合成ルートを提案
- 提案されたルートを匿名化し、審査員によってトップ3ルートまで絞り込み
- 評価トップ3のルートを実際に合成し、最も良好な結果だったルートが優勝!
ちなみに、2025年に開催された第6回のお題には、このような化合物が提示されました。
Ischnocybine A

化学大国日本から、ぜひともファイナリストを出したいと思います。来たれ合成化学者!
参考:第3回Compound Challengeにご参加いただきました
https://www.chem-station.com/blog/2021/02/merck-compound-challenge.html
なお7th Compound Challengeでは全参加者に対して逆合成解析ソフトウェア「SYNTHIA」のアクセス権が付与されますので、ぜひ検討にご活用ください。
逆合成解析ソフトウェア「SYNTHIA」
https://www.synthiaonline.com/jp/home
またSYNTHIAはアカデミア向けの新プランを発売開始しました!
https://www.synthiaonline.com/jp/%E8%A3%BD%E5%93%81/synthia-lab
2026年中までは定価の50%オフでご提供差し上げており、1アカウントごとにすると月額3000円程度でSYNTHIAを使用することができます。また逆合成解析能力は通常版と差はありません。Compound ChallengeでもSYNTHIAをご活用いただき、この機会にご検討いただければと思います。
| 12か月間 | 10アカウント | 264,000 円 | 月額 2,200 円/人 |
| 6ヶ月間 | 181,000 円 | 月額 3,017円/人 |






























