[スポンサーリンク]

一般的な話題

新人化学者の失敗ランキング

[スポンサーリンク]

もう6月になりましたね。関東地方も梅雨に入りました。6月くらいになると研究室も会社も新人さんが少しずつ作業に慣れてきた頃ではないかと思います。事故が起らないよう改めて気を引き締めていきたいものですね。

 

まぁ、とはいえ過去の記事にもあるように、他人の失敗というのはどうしてか笑えるものですよね。今回は、インターネット上で偶然見つけた「Rookie Mistakes」ランキングを紹介したいと思います。

見事新人化学者の失敗ランキングのトップ10に入った失敗達は思わず「あるある~」と言ってしまうものばかり。中には、「真空でないエバポレーターからフラスコを落とし、汚い水浴から虫をより分けながら有機物を抽出する」なんていう冗談みたいな失敗もランクインしています。いったいトップ3にはどんな失敗がランクインしたのでしょうか?

*ランキングは投票制のようでしたので、もしかすると順位は頻繁に変動するのかもしれません。本記事の順位とサイトの順位が異なる場合もあるかと思いますがご理解ください。

 

 第3位

コックを閉じていない分液ろうとに反応混合物を注ぎ込む。

これは私はやったことがありません。仮にコックを閉じていたとしても中身がもれ出てくるかもしれません。反応混合物を入れる前に、抽出溶媒を少し分液ろうとに入れてみて、もれがないことを事前に確認しておくべきですね。

 

第2位

スターラーチップを入れ忘れたまま反応試薬を入れる。 

ありがちですね。そこまで厳密な反応でなければ、後からササッとスターラーチップを入れてしまいますが……。で、またこの後からスターラーチップを入れる時に、新人がやるとピチャンッと中の試薬やらが飛び散って、フラスコのすりに付いてしまうなんてことも……。

 

第1位

フラスコの重さをあらかじめ量っておくのを忘れる。

さすが第1位です。新人でなくてもたまにやってしまう失敗ですね。精製まで済ませたサンプル、はて収率はいかほどか、なんてワクワクしながら重さを量ってみて失敗に気付く……。

まぁ、もう一度あのワクワクを楽しめると思えばいいんです。気を取り直して別のフラスコに化合物を移し替え、ポンプアウトまで済ませて、はて収率はいかほどか、なんて言って、移し替えたフラスコの重さも量り忘れてたらもう大変。イライラが頂点に達することでしょう。

 

さて、「あるある~」と言っていただけたでしょうか。人間に失敗はつきものですが、くれぐれも怪我等にはお気を付けて。気が緩み始めた新人さんは要注意ですよ。

らぱ

投稿者の記事一覧

現在、博士課程にて有機合成化学を学んでいます。 特に、生体分子を模倣した超分子化合物に興味があります。よろしくお願いします。

関連記事

  1. ピーナッツ型分子の合成に成功!
  2. 誰でも参加OK!計算化学研究を手伝おう!
  3. 混合試料から各化合物のスペクトルを得る(DOSY法)
  4. 高分子鎖デザインがもたらすポリマーサイエンスの再創造|オンライン…
  5. 含ケイ素四員環-その2-
  6. 事故を未然に防ごう~確認しておきたい心構えと対策~
  7. 樹脂コンパウンド材料におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活…
  8. Reaxys Prize 2011発表!

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 化学の学びと研究に役立つiPhone/iPad app 9選
  2. 次世代シーケンサー活用術〜トップランナーの最新研究事例に学ぶ〜
  3. バートン反応 Barton Reaction
  4. 美麗な分子モデルを描きたい!!
  5. ケムステVシンポ、CSJカレントレビューとコラボします
  6. 核酸塩基は4つだけではない
  7. 【味の素ファインテクノ】新卒採用情報(2025卒)
  8. 学生に化学論文の書き方をどうやって教えるか?
  9. 3-メチル-1-フェニル-2-ホスホレン1-オキシド:3-Methyl-1-phenyl-2-phospholene 1-Oxide
  10. 製薬業界における複雑な医薬品候補の合成の設計について: Nature Rev. Chem. 2017-2/3月号

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2011年6月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

注目情報

最新記事

超塩基に匹敵する強塩基性をもつチタン酸バリウム酸窒化物の合成

第604回のスポットライトリサーチは、東京工業大学 元素戦略MDX研究センターの宮﨑 雅義(みやざぎ…

ニキビ治療薬の成分が発がん性物質に変化?検査会社が注意喚起

2024年3月7日、ブルームバーグ・ニュース及び Yahoo! ニュースに以下の…

ガラスのように透明で曲げられるエアロゲル ―高性能透明断熱材として期待―

第603回のスポットライトリサーチは、ティエムファクトリ株式会社の上岡 良太(うえおか りょうた)さ…

有機合成化学協会誌2024年3月号:遠隔位電子チューニング・含窒素芳香族化合物・ジベンゾクリセン・ロタキサン・近赤外光材料

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年3月号がオンライン公開されています。…

日本化学会 第104春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part3

日本化学会年会の付設展示会に出展する企業とのコラボです。第一弾・第二弾につづいて…

ペロブスカイト太陽電池の学理と技術: カーボンニュートラルを担う国産グリーンテクノロジー (CSJカレントレビュー: 48)

(さらに…)…

日本化学会 第104春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part2

前回の第一弾に続いて第二弾。日本化学会年会の付設展示会に出展する企業との…

CIPイノベーション共創プログラム「世界に躍進する創薬・バイオベンチャーの新たな戦略」

日本化学会第104春季年会(2024)で開催されるシンポジウムの一つに、CIPセッション「世界に躍進…

日本化学会 第104春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part1

今年も始まりました日本化学会春季年会。対面で復活して2年めですね。今年は…

マテリアルズ・インフォマティクスの推進成功事例 -なぜあの企業は最短でMI推進を成功させたのか?-

開催日:2024/03/21 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足の影…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP