[スポンサーリンク]

一般的な話題

おまえら英語よりもタイピングやろうぜ ~上級編~

[スポンサーリンク]

 

さてさて皆さんお待ちかね(?)、「巷でちやほやされる英語より、タイピングを超速化したほうがずっと生産性上がるぜ」な趣旨で提供するシリーズ記事です。

しかし肝心の高速化訓練は「中級編」で紹介終了(!)。

今回の「上級編」は訓練済みの高速タイパーにしか役立たない内容です(,,゚Д゚)

具体的には、打鍵時における「気分の問題」「快適さ」の改善、「一からテコ入れ」を念頭に置いた工夫をご紹介します。「打ち味」などという、いかにもな玄人ワードをバンバン使いたい、背伸びしたがりな人も対象です(笑)。

・・・「お前は何を言っているんだ」と言われそうですが、気にせず話を進めていきます。

キータイプの表示速度を上げる(Win)

WinPCのデフォルト設定では、キー入力から表示までの間にタイムラグ、別名「ウェイト時間」が設定されているのはご存じでしたか?

このウェイト時間を短くすれば、キー入力時の体感速度を上げることができます。

やり方は簡単。コントロールパネルから「キーボード」を開くと、下のようなウィンドウが表示されます。スライダーを右端に移動させて、「表示までの待ち時間」と「表示の間隔」を極限値まで設定するだけです。やってみればわかりますが、かなり体感が変わります。

typing_high_1.png

これでも満足できない上級者には、レジストリのKeyboardSpeed値を増やすという方法があります。

まずは「ファイル名を指定して実行」から、regeditと入力してレジストリエディタを開きます。左のプルダウンメニューからHKEY_CURRENT_USER→Control Panel→Keyboardと選択し、KeyboardSpeedを開いて値を変更します。上のコントロールパネル経由では32が上限値ですが、レジストリエディタを使えばそれ以上の値が設定可能です。

 

typing_high_2.png

筆者はこの数値を200に設定しており、快適なタイピングを楽しめています!(実際には60超えると大差ない印象ですが・・・まぁ、気分の問題ですね)

 

メカニカルキーボードを使う

次なる改善は、高級キーボードを使うことです。購入時に最初から付属しているものと、別途購入が必要な高級品、いったい何が違うのでしょうか。

最大の違いはキーの機構です。デスクトップ用キーボードには、大別してメンブレン機構メカニカル機構の2つがあります。突っ込んだ解説はこちらこちらの記事に譲りますが、高級キーボードのほとんどは後者であり、高速タイパーなら断然メカニカル使いをお勧めします。

当の筆者は、FILCOのマジェスタッチ2 キーボードを愛用しています。

キー軸色(表面的にはわかりません)ごとにタッチの重さが違います(詳しくはこちらを参照)。どれがいいかは全くの好みになるのですが、筆者はスタンダードな茶軸を自宅で、打鍵音小さめな赤軸を職場で使っています。デスクスペース節約のためにもテンキーレスをチョイス。比較的リーズナブルな価格で手に入るのも魅力です。

typing_high_3.jpg

(画像:Tsukumo.co.jp

このマジェスタッチキーボード、本体に重みがあるおかげで強く打鍵しても動いたりずれたりすることが全くありません。このため安定感あるタッチタイピングが行えます。打鍵音も良いので、非常に高速に打てる気がして気分も良いです。

さすがに一台1000円のメンブレンキーボードと比較するのは失礼な打ち味。高級品はやはり良いです!( ´∀`)bグッ!

 

 

Dvorak配列・かな入力をマスターする

これはまだ筆者もマスターできていないのですが、いずれ習得したいと思っている(ものの時間がなくて機会を逸し続けている)工夫です。いちおう、覚え書き的に紹介しておきましょう。

キーボード配列の世界標準は、QWERTY(クオーティ)配列と呼ばれる規格です。左上のアルファベットの並びに由来しています。

しかしさらなる高効率を求め、別途最適化されたキー配列が世界には存在しています。その代表例がDvorak(ドヴォラック)配列です。上下段の使用頻度と指の移動距離を少なくし、母音と子音を左右交互に打鍵できる工夫が施されています。マスターすればqwerty配列よりも10-20%高速に打てるらしいです。世界最速タイパーもDvorak配列を使っていたそうですから、効果のほどはお墨付きともいえます。

KB_United_States_Dvorak.svg

(画像はWikipediaより引用)

また普段が日本語入力主体であれば、かな入力をマスターしてしまうのも一手です。かな一文字が1打鍵で打てるため、2打鍵必要なローマ字入力のほぼ倍速で打てる理屈です。親指シフトとよばれるアドバンストな方法だとさらに速くできるとか。

しかしDvorakにしろかな入力にしろ、QWERTY配列での訓練結果を一旦リセットした上で再度訓練し直す必要がある、「学習コストの高さ」が難点です。またQWERTY配列前提で設定されている各種ショートカットキーも使いづらくなるようです。加えてDvorak配列のキーボードは世にほとんど出回っておらず、専門店でしか入手できません(参考リンク)。いろいろハードルがあって上級者向けであること間違いありません。

 

おわりに

本記事で書いた高速タイプの追求姿勢は、もはや自己満足以外の何でもありません。

「打ち抜き感」「タクタイル感」「押し返し」「底打ち感」など、日常生活では全く使わない形容詞にてキータッチを語り始めたり、PC側のキー入力をカスタマイズし始めたり・・・すでに立派なGeekの仲間入りです。

もはや化学関係ねぇ!(笑)。

しかしそれでも構わない!興味と根性と時間をつぎ込む価値がある!とほかの誰でもなく自分のために考えられる方は、この世界に足を踏み入れてみるのも悪くないですよ?きっと。

 

関連リンク

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 化学系学生のための企業合同説明会
  2. 有機機能性色素におけるマテリアルズ・インフォマティクスの活用とは…
  3. 結晶世界のウェイトリフティング
  4. 「Natureダイジェスト」で化学の見識を広めよう!
  5. 有機合成化学協会誌2020年1月号:ドルテグラビルナトリウム・次…
  6. MIDAボロネートを活用した(-)-ペリジニンの全合成
  7. アカデミックから民間企業への転職について考えてみる
  8. 2009年イグノーベル賞決定!

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. ビュッヒ・フラッシュクロマト用カートリッジもれなくプレゼント!
  2. えっ!そうなの?! 私たちを包み込む化学物質
  3. 上田 善弘 Yoshihiro Ueda
  4. ホウ素-ジカルボニル錯体
  5. 化学知識の源、化学同人と東京化学同人
  6. テッド・ベグリーTadhg P. Begley
  7. ブレビコミン /Brevicomin
  8. ミッドランド還元 Midland Reduction
  9. 日本化学会:次期会長に藤嶋昭氏を選出--初の直接選挙で
  10. 【PR】 Chem-Stationで記事を書いてみませんか?【スタッフ募集】

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2013年2月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728  

注目情報

最新記事

フローマイクロリアクターを活用した多置換アルケンの効率的な合成

第610回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院理学研究科(依光研究室)に在籍されていた江 迤源…

マリンス有機化学(上)-学び手の視点から-

概要親しみやすい会話形式を用いた現代的な教育スタイルで有機化学の重要概念を学べる標準教科書.…

【大正製薬】キャリア採用情報(正社員)

<求める人物像>・自ら考えて行動できる・高い専門性を身につけている・…

国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブ

ナノゾラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:オゾラリズマブ(遺伝子組換え))は、A…

大正製薬ってどんな会社?

大正製薬は病気の予防から治療まで、皆さまの健康に寄り添う事業を展開しています。こ…

一致団結ケトンでアレン合成!1,3-エンインのヒドロアルキル化

ケトンと1,3-エンインのヒドロアルキル化反応が開発された。独自の配位子とパラジウム/ホウ素/アミン…

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

光と水で還元的環化反応をリノベーション

第609回のスポットライトリサーチは、北海道大学 大学院薬学研究院(精密合成化学研究室)の中村顕斗 …

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP