[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

化学研究ライフハック: Firefoxアドオンで化学検索をよりスピーディに!

[スポンサーリンク]

 

前回の記事ではChemistry Reference ResolverやケムステコンテンツのODOOSなどを、Safari、Firefoxの検索窓に実装する方法を解説しました。

これだけでも相当便利になることは、実際試してみた方ならおわかりでしょう。しかしFirefoxユーザならば、アドオンを使ってひと工夫でき、さらに簡単に検索できるようになります。

そこで今回は前回の続きとして、「Firefoxのアドオン機能を活用し、迅速に化学情報検索を行うテクニック」をご紹介したいと思います。

※ ここで解説する方法を使うには、Add to Search Barを使って任意の検索エンジン(Chemistry Reference Resolver、ODOOSなど)を予め登録しておく必要があります。まずはこちらの記事をご覧になってみてください。

キーボード派の貴方には~Firefoxのクイックサーチを活用

「マウスでいちいちクリックするのは面倒、キーボード打ちが手に馴染んでいて速い」といったユーザ向けの方法で、アドレスバーから直接検索可能にする方法です。アドオンのインストールは不要です。

まずは各検索エンジンごとにキーワードを設定します。Add to Search Barでの登録時にも、ついでに設定してしまえますが、イチからやりたいときは次のようにします。

検索バーのアイコンにあるプルダウンメニューを開き、「検索バーの管理」を開きます。「キーワードの編集」で各検索エンジンに対し、好みのキーワード(2文字以下が良い)を設定します。

firefox_chemsearch_3.gif設定はこれだけ。今後はアドレスバーから、“キーワード+半角スペース+検索ワード”という書式で検索がかかるようになります。筆者が試した限りでは、Chemistry Reference ResolverもODOOSも問題なく使えるようです。アドレスバーには「CTRL+L」(Windowsの場合)だけで飛べますので、キーボードから手を離さずに検索が行えます。

firefox_chemsearch_4.gif

 

マウス派の貴方には~Drag & Drop Zonesで迅速検索

Drag & Drop Zonesは、マウス操作で反転させたキーワードを、任意の検索エンジンで検索可能にするためのアドオンです。ポップアップゾーンへとキーワードをドラッグ&ドロップして検索する、というユニークな操作方式になっています。ドロップ位置ごとに検索エンジンを対応させているわけで、これにChemistry Reference Resolverなどを登録しておけば、化学者にも便利に使えること請け合いです。

やり方ですが、まずは公式サイトからアドオンをインストールします。Firefox再起動後にアクティブとなります。設定画面にて、登録した検索エンジンを、好みの場所に配置します。

firefox_chemsearch_6.gifこれだけでOK。あとはドラッグ&ドロップで、サクサク検索が実現です!キーボード打ちに慣れない方、主にマウス操作ばかりでPCを使っている方なら、導入して損はありません!

firefox_chemsearch_1.gif

 

右クリックメニュー派には~Context Search

キーワードを選択・反転させてから右クリックメニューを開くと、特定の検索エンジンで検索できるのはご存知でしょうか?Firefoxにデフォルトで実装されている機能ですが、予め検索バーで使いたい検索エンジンを選んでから操作するという必要がありました。要するに検索用途ごとに毎度設定し直さねばならないというのが最大の難点で、事実上使い物になる機能ではなかったのです。

しかしどうしても右クリック検索がしたい!という貴方にはちゃんと解決策があります。
それがContext Searchというアドオン。なんと右クリックメニューの“~で検索”から、登録されている検索エンジン全てを選択可能にしてくれるのです。これだけで右クリック検索が、一挙に便利になります。たとえば以下のように、Chemistry Reference Resolverで検索をかけることも可能です。アドオンをインストールしてFirefoxを再起動するだけで、これができるようになります。

firefox_chemsearch_7.gif
さて、いくつかの方法を述べてきましたがいかがだったでしょうか?今回の記事はFirefox限定ではありますが、カスタマイズ次第で情報処理速度を格段に上げられるのが、このブラウザの強みなのです。ぜひともうまく使って、情報化社会をサバイブしていきましょう!
Avatar photo

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 化学系スタートアップ2社の代表が語る、事業の未来〜業界の可能性と…
  2. ルドルフ・クラウジウスのこと① エントロピー150周年を祝って
  3. 第93回日本化学会付設展示会ケムステキャンペーン!Part I
  4. PACIFICHEM2010に参加してきました!Final!
  5. スイスに留学するならこの奨学金 -Swiss Governmen…
  6. Google日本語入力の専門用語サジェストが凄すぎる件:化学編
  7. Bayer Material Scienceの分離独立が語るもの…
  8. 分子構造を 3D で観察しよう (1)

注目情報

ピックアップ記事

  1. さよならGoogleリーダー!そして次へ…
  2. 【日産化学】新卒採用情報(2026卒)
  3. 最近の金事情
  4. 電流励起による“選択的”三重項励起状態の生成!
  5. 第31回 ナノ材料の階層的組織化で新材料をつくる―Milo Shaffer教授
  6. 東京化成、1万8千品目のMSDS公開サービス
  7. ケムステが文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞しました
  8. ブートキャンプ
  9. アルキン来ぬと目にはさやかに見えねども
  10. DABSOを用いるSO2導入反応 SO2 incorporation using DABSO

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2011年2月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28  

注目情報

最新記事

第67回「1分子レベルの酵素活性を網羅的に解析し,疾患と関わる異常を見つける」小松徹 准教授

第67回目の研究者インタビューです! 今回は第49回ケムステVシンポ「触媒との掛け算で拡張・多様化す…

四置換アルケンのエナンチオ選択的ヒドロホウ素化反応

四置換アルケンの位置選択的かつ立体選択的な触媒的ヒドロホウ素化が報告された。電子豊富なロジウム錯体と…

【12月開催】 【第二期 マツモトファインケミカル技術セミナー開催】 題目:有機金属化合物 オルガチックスのエステル化、エステル交換触媒としての利用

■セミナー概要当社ではチタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素等の有機金属化合物を“オルガチッ…

河村奈緒子 Naoko Komura

河村 奈緒子(こうむら なおこ, 19xx年xx月xx日-)は、日本の有機化学者である。専門は糖鎖合…

分極したBe–Be結合で広がるベリリウムの化学

Be–Be結合をもつ安定な錯体であるジベリロセンの配位子交換により、分極したBe–Be結合形成を初め…

小松 徹 Tohru Komatsu

小松 徹(こまつ とおる、19xx年xx月xx日-)は、日本の化学者である。東京大学大学院薬学系研究…

化学CMアップデート

いろいろ忙しくてケムステからほぼ一年離れておりましたが、少しだけ復活しました。その復活第一弾は化学企…

固有のキラリティーを生むカリックス[4]アレーン合成法の開発

不斉有機触媒を利用した分子間反応により、カリックスアレーンを構築することが可能である。固有キラリ…

服部 倫弘 Tomohiro Hattori

服部 倫弘 (Tomohiro Hattori) は、日本の有機化学者。中部大学…

ぱたぱた組み替わるブルバレン誘導体を高度に置換する

容易に合成可能なビシクロノナン骨格を利用した、簡潔でエナンチオ選択的に多様な官能基をもつバルバラロン…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP