[スポンサーリンク]

化学書籍レビュー

立体電子効果―三次元の有機電子論

[スポンサーリンク]

内容

有機化学を理解するうえで、反応や分子のかやちを支配する因子としての立体電子効果を認識することが重要である。化学科の学生にとってすべての学年を通して有用な立体電子効果の普遍的な性質を解説。

対象

学部生以上

 

評価・解説

学部~大学院生向けの初等シリーズOxford Chemistry Primersシリーズの一つ、”Stereoelectronic Effect”の邦訳版。

アノマー効果や反結合性軌道、超共役などが化合物の立体構造・反応性におよぼす影響、すなわち立体電子効果について基礎から解説しています。本書に類するまとめ方の日本語書物は他に無く、貴重な参考書のひとつです。「立体効果」「電子的効果」などの説明にだまされた気になってしまう人は、是非本書を読んで理解を深めておきましょう。

 

関連書籍

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 生体分子反応を制御する: 化学的手法による機構と反応場の解明
  2. 創薬化学
  3. 論文・学会発表に役立つ! 研究者のためのIllustrator素…
  4. 2016年1月の注目化学書籍
  5. 世界のエリートが今一番入りたい大学 ミネルバ
  6. ChemSketchで書く簡単化学レポート
  7. 2008年12月人気化学書籍ランキング
  8. 【書籍】新版 元素の小辞典

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. ケミカルバイオロジーがもたらす創薬イノベーション ~ グローバルヘルスに貢献する天然物化学の新潮流 ~
  2. ダイヤモンドは砕けない
  3. 反応化学の活躍できる場を広げたい!【ケムステ×Hey!Labo 糖化学ノックインインタビュー②】
  4. 磁性液体:常温で液体になる磁性体を初発見 東大大学院
  5. 製薬各社 2010年度 第3四半期決算を発表
  6. 武田薬の糖尿病治療薬、心臓発作を予防する効果も
  7. マテリアルズ・インフォマティクスに欠かせないデータ整理の進め方とは?
  8. 水をヒドリド源としたカルボニル還元
  9. 第113回―「量子コンピューティング・人工知能・実験自動化で材料開発を革新する」Alán Aspuru-Guzik教授
  10. ロイカート・ヴァラッハ反応 Leuckart-Wallach Reaction

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2008年3月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

5/15(水)Zoom開催 【旭化成 人事担当者が語る!】2026年卒 化学系学生向け就活スタート講座

化学系の就職活動を支援する『化学系学生のための就活』からのご案内です。化学業界・研究職でのキャリ…

フローマイクロリアクターを活用した多置換アルケンの効率的な合成

第610回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院理学研究科(依光研究室)に在籍されていた江 迤源…

マリンス有機化学(上)-学び手の視点から-

概要親しみやすい会話形式を用いた現代的な教育スタイルで有機化学の重要概念を学べる標準教科書.…

【大正製薬】キャリア採用情報(正社員)

<求める人物像>・自ら考えて行動できる・高い専門性を身につけている・…

国内初のナノボディ®製剤オゾラリズマブ

ナノゾラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:オゾラリズマブ(遺伝子組換え))は、A…

大正製薬ってどんな会社?

大正製薬は病気の予防から治療まで、皆さまの健康に寄り添う事業を展開しています。こ…

一致団結ケトンでアレン合成!1,3-エンインのヒドロアルキル化

ケトンと1,3-エンインのヒドロアルキル化反応が開発された。独自の配位子とパラジウム/ホウ素/アミン…

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP