[スポンサーリンク]

ケムステニュース

旭化成 繊維事業がようやく底入れ

[スポンサーリンク]

旭化成

旭化成が草創期から手がけている繊維事業の業績が底入れしようとしている。主力製品で、水着などの原材料となるスパンデック繊維の事業が、米国ではこの9月に単月黒字になり、欧州でも来年に黒字になる見込みだからだ。

 旭化成が持つ8つの事業の中でも、繊維事業は収益の改善が最も遅れていた部門だった。この事業の底入れは、旭化成が全体で本格的な成長軌道に乗っていけるようになったことを象徴する。(引用:日経ビジネスオンライン)

 現在の旭化成は総合化学企業ですが、1922年にレーヨンの製造からはじまった旭絹織(旭化成の前身)という会社からはじまり、繊維事業を中心とした企業でした。しかし、1990年代後半に、業績不振に陥り、特に核であった繊維事業は全体の1%程度の営業利率にしかなりませんでした。

ここ数年で盛り返してきた旭化成ですが、そのためには、創業から製造していたレーヨンや、アクリル繊維の撤退を余儀なくされました。

今の主力は世界で圧倒的なシェアを誇り、旭化成繊維事業の代表である化学繊維「ベンベルグ」(一般名:キュプラ)とスパンデック繊維「ロイカ」です。

スパンデック繊維とはゴムの数倍の引張り強度をもち、ゴムよりもよく伸びる性質を持っているポリウレタン弾性繊維のことです。

エレクトロニクス、医薬、それに加えてこの繊維の3本柱で現在ようやく軌道にのりつつあります。

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 日本化学会第85回春季年会
  2. 化学オリンピック:日本は金2銀2
  3. 「薬草、信じて使うこと」=自分に合ったものを選ぶ
  4. 配糖体合成に用いる有機溶媒・試薬を大幅に削減できる技術開発に成功…
  5. 「肥満症」薬を国内投入、エーザイや武田
  6. 100兆分の1秒を観察 夢の光・XFEL施設公開
  7. 画期的な糖尿病治療剤を開発
  8. DNAに電流通るーミクロの電子デバイスに道

注目情報

ピックアップ記事

  1. マテリアルズ・インフォマティクスの導入・活用・推進におけるよくある失敗とその対策とは?
  2. 積極的に英語の発音を取り入れてみませんか?
  3. 第37回 糖・タンパク質の化学から生物学まで―Ben Davis教授
  4. 材料適合性 Material compatibility
  5. 抽出精製型AJIPHASE法の開発
  6. 第42回メディシナルケミストリーシンポジウム
  7. 新海征治 Seiji Shinkai
  8. マイクロフロー瞬間pHスイッチによるアミノ酸NCAの高効率合成
  9. Wileyより2つのキャンペーン!ジャーナル無料進呈と書籍10%引き
  10. ルイ・E. ・ブラス Louis E. Brus

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2006年12月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

注目情報

最新記事

有馬温泉で鉄イオン水溶液について学んできた【化学者が行く温泉巡りの旅】

有馬温泉の金泉は、塩化物濃度と鉄濃度が日本の温泉の中で最も高い温泉で、黄褐色を呈する温泉です。この記…

HPLCをPATツールに変換!オンラインHPLCシステム:DirectInject-LC

これまでの自動サンプリング技術多くの製薬・化学メーカーはその生産性向上のため、有…

MEDCHEM NEWS 34-4 号「新しいモダリティとして注目を浴びる分解創薬」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

圧力に依存して還元反応が進行!~シクロファン構造を活用した新機能~

第686回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機化学第一研究室(鈴木孝…

第58回Vシンポ「天然物フィロソフィ2」を開催します!

第58回ケムステVシンポジウムの開催告知をさせて頂きます!今回のVシンポは、コロナ蔓延の年202…

第76回「目指すは生涯現役!ロマンを追い求めて」櫛田 創 助教

第76回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第75回「デジタル技術は化学研究を革新できるのか?」熊田佳菜子 主任研究員

第75回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第74回「理想的な医薬品原薬の製造法を目指して」細谷 昌弘 サブグループ長

第74回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第57回ケムステVシンポ「祝ノーベル化学賞!金属有機構造体–MOF」を開催します!

第57回ケムステVシンポは、北川 進 先生らの2025年ノーベル化学賞受賞を記念して…

櫛田 創 Soh Kushida

櫛田 創(くしだそう)は日本の化学者である。筑波大学 数理物質系 物質工学域・助教。専門は物理化学、…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP