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細谷 昌弘 Masahiro HOSOYA

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細谷 昌弘(ほそや まさひろ, 19xx年xx月xx日-)は、日本の創薬科学者である。塩野義製薬株式会社 製薬技術研究本部 製薬研究所 製薬技術開発グループ サブグループ長。専門分野は 有機合成化学、プロセス化学、フロー合成化学、晶析工学。第56回ケムステVシンポ 講師。

経歴

2008 東京大学 薬学部薬学科 卒業
2010 東京大学大学院 薬学系研究科 修士課程修了(大和田 智彦 教授)
2010- 塩野義製薬株式会社 研究員
2023- 塩野義製薬株式会社 サブグループ長
2024 神戸大学大学院 工学研究科 博士号取得(社会人として在籍)(岡野 健太郎 教授)

受賞歴

2022 日本化学会 第102春季年会 優秀講演賞(産業)(田中 雅巳、間中 敦史、西島 尚吾、津野 真樹と同時受賞)
2024 日本化学会 第38回若い世代の特別講演会 講演証
2025 日本化学会 第30回技術進歩賞(田中 雅巳と同時受賞)

研究業績

1. 医薬品原薬の製造法開発

塩野義製薬株式会社に入社以来、主に低分子医薬品原薬の製造法開発に従事し、いくつかの医薬品の上市に貢献できた1–2。最近ではCOVID-19治療薬としてEnsitrelvirの上市にも携わることができた2

2. 連続生産技術の開発

医薬品原薬の製造において、品質管理の容易さや操作性の観点から今なおバッチ生産が主流である。我々は、バッチ生産よりも温度や時間など操作パラメータの精密制御が可能な連続生産技術に着目し、医薬品原薬の製造法に連続生産技術を幅広く適用するための技術開発を推進している。

その中で、多様な反応性状に対応できる連続フロー合成技術の開発およびそれに応じたフローリアクター開発を行ってきた3。本技術を駆使し、実際の医薬品原薬の製造法開発に対する連続生産技術の適用を検討中である4。また連続フロー合成技術とともに、後処理操作、精製操作までを統合した連続生産システムの開発も行っている5。近年は、光反応や電解反応6、固相担持触媒技術など連続フロー合成の価値をさらに高めるための技術開発にも挑戦している。

文献 3 からの許可を得て転載。(Copyright 2024 The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan)

 

コメント&その他

企業研究者として、製品開発を着実に推進するとともに、革新的な医薬品原薬の製造法開発を目指して日々研究開発を進めています。これを機に、プロセス化学に興味を持っていただければ幸いです。

関連文献

  1. Oda, S.; Masui, Y.; Omura, S.; Imamura, Y.; Takeuchi, Y.; Hosoya, M. Addition Reaction of Alcohol to Isocyanate Catalyzed by Copper Present in Tap Water: Robust Manufacturing Process of Naldemedine Tosylate. Org. Process Res. Dev. 2022, 26, 2519–2525. https://doi.org/10.1021/acs.oprd.2c00187
  2. Kawajiri, T.; Kijima, A.; Iimuro, A.; Ohashi, E.; Yamakawa, K.; Agura, K.; Masuda, K.; Kouki, K.; Kasamatsu, K.; Yanagisawa, S.; Nakashima, S.; Shibahara, S.; Toyota, T.; Higuchi, T.; Suto, T.; Oohara, T.; Maki, T.; Sahara, N.; Fukui, N.; Wakamori, H.; Ikemoto, H.; Murakami, H.; Ando, H.; Hosoya, M.; Sato, M.; Suzuki, Y.; Nakagawa, Y.; Unoh, Y.; Hirano, Y.; Nagasawa, Y.; Goda, S.; Ohara, T.; Tsuritani, T. Development of a Manufacturing Process toward the Convergent Synthesis of the COVID-19 Antiviral Ensitrelvir. ACS Cent. Sci. 2023, 9, 836–843. https://doi.org/10.1021/acscentsci.2c01203
  3. Hosoya, M. Development of Continuous Flow Technology Handling Various Reaction Systems toward Manufacturing Drug Substances. J. Synth. Org. Chem., Jpn. 2024, 82, 768–779. https://doi.org/10.5059/yukigoseikyokaishi.82.768
  4. Le, T. P.; Kawajiri, T.; Sahara, N.; Kato, G.; Hosoya, M.; Oohara, T.; Agura, K.; Ohara, T.; Goda, S. Development of a Manufacturing Process for S-892216 Part II: Improvements toward Commercially Feasible Process. Org. Process Res. Dev. 2025, 29, 1383–1391. https://doi.org/10.1021/acs.oprd.5c00072
  5. Hosoya, M.; Tanaka, M.; Manaka, A.; Nishijima, S.; Tsuno, N. Integration of Liquid–Liquid Biphasic Flow Alkylation and Continuous Crystallization Using Taylor Vortex Flow Reactors. Org. Process Res. Dev. 2022, 26, 1531–1544. https://doi.org/10.1021/acs.oprd.2c00088
  6. Kawajiri, T.; Hosoya, M.; Goda, S.; Sato, E.; Suga, S. Electrochemical Oxidation of Benzyl Alcohols via Hydrogen Atom Transfer Mediated by 2,2,2-Trifluoroethanol. Org. Lett. 2025, 27, 4737–4741. https://doi.org/10.1021/acs.orglett.5c01138

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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