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抗がん剤などの原料の新製造法

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産業技術総合研究所は、白血病治療用の抗がん剤や抗生物質などの製薬原料となる高価な化合物を、微生物を使って安く簡単に製造する方法を開発した。大量生産できるようになれば、新薬開発に弾みがつくと期待されている。

 化合物はホモセリンの右手型で、化学合成する際に同じ組成で構造が左手型のものも同じ量だけ作られる。ホモセリンの混合物は一グラム六百円程度で安価だが、左手型を含んだまま製薬原料にすると副作用の危険性がある。

 しかし、混合物から化学反応で右手型だけを取り出すのは困難。現在はアミノ酸の一種から複雑な工程で製造しており、大量生産が難しいため高純度の試薬は一グラム六万円と高価だ。

 目を付けたのが、土壌中から発見された、左手型だけを分解するバクテリアの一種。混合液の中で培養した結果、最短四十八時間で左手型を完全に分解し、純度99・9%以上の右手型ホモセリンを製造することに成功した(引用:東京新聞)。

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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