[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

iPhoneやiPadで化学!「デジタル化学辞典」

digitalchemdic.png

デジタル化学辞典 第2版【森北出版】(ONESWING) - Keisokugiken Corporation
 iPhone/iPad化学関連新規アプリの紹介です。森北出版から先週21日に「デジタル化学辞典」が発売されました。


 このアプリは2009年に待望の第二版が発売された「化学辞典第二版」のiPhone/iPad版で、辞書と同様に約12,000項目もの化学用語を掲載しています。化学辞典はインターネット全盛の世の中になった今でも適切な用語を用いるために、1冊はあってもよいものですが、写真の通り、ガムのファミリーボトル1個分ほどの厚さ。1700ページ、たくさん収録されていることは素晴らしいですが、さすがに持ち歩くことも、引くのも意外に大変な作業です。値段も2万5000円と化学専門辞書と考えれば仕方が無いことですが、安いとはいえないものです。

jiten_kagaku.png

化学事典(2009年、森北出版)。すごい厚さ…(出版社からご献本いただきました)
 それに対して、全く同様の内容で、iphoneやipadに専門辞書がはいってしまうのは素晴らしいことです。内容は以下のとおり。
デジタル化学辞典(第2版)』は,2009年に刊行した書籍の『化学辞典(第2版)』をベースに製作され,物質レベルから地球 規模の問題まで,化学のさまざまな分野を幅広く網羅した,実学
 重視の辞典です.・基礎化学分野と応用化学分野に加え,広範な学際分野(原子力,
 放射線,エネルギー,生命科学,環境・公害など)の最新の情報
も掲載しています.・化合物名には代表的な体系名や工業的な用途を明記し,物質および誘導体のオンライン検索を可能とするため,CAS登録番号を付記しました.また,化合物命名法,学術用語,単位,記号については,原則として学術用語集,国際単位系(SI),JIS規格
などに準拠しており,調べたい事柄を正しく理解できるように配慮しました.
◎実学を重視した用語約12,000項目に加え,独自コンテンツ「人名索引(約340点)」,「化学式索引(約2,500点)」を収録.
◎基本物理定数,おもな核種表、標準電極電位,イオン半径の表などの充実したデータが満載.
■化学式を用いた検索が可能に
「H2O」と入力すると「水」の項目が検索できます.
■豊富な検索機能に加え,超高速「全文検索」を実装
[EPWING」の検索機能と圧縮技術を継承し,超高速な「全文検索」を実現した新辞書規格「ONESWING」を採用.複数の語句に関し,辞書を圧縮形式のままで,照合・伸長・置換することで,超高速な「全文検索」を行い,辞書のさまざまな情報を120%活用できます.

 全文検索できるのはデジタルコンテンツならでは。iPhoneは若干小さいですが、iPadであると非常に手頃なおおきさ。素晴らしい。価格は6,000円となっており、他の辞書類(大辞林2,500円)と比べると、高めですが、書籍版の1/4、日本初の化学専門辞書アプリと考えれば手頃な値段ではないでしょうか。
 試しに、適当に検索してみました(画像は著作権の問題上掲載しませんでした)。
ビンブラスチン  [vinblastine] C46H58N409 (811.00)
ビンカロイコブラスチンともいう。ニチニチソウVica rosea中に類似のビンクリスチンとともに含まれるビンカアルカロイド。特異なインドールアルカロイド*で二量体構造を有する。融点211~216℃、[α]D+42(クロロホルム)。細胞分裂を阻止する作用を….

と分子量や融点、[α]D、CAS番号、構造式まで載っています。Wikipediaで調べればすぐでしょうが、追加情報、正確な情報を得るためには辞書のほうが1枚上手です。まあ暇なときに眺めるのも一興、調べ物につかうのも一興。これから化学を学んだり、化学に関する事項を調べ物するにはオプションとしてあってもいいのではないでしょうか。
 実際の検索画面等の例はAppleStoreで見れるのでご覧あれ!
こちら↓
デジタル化学辞典 第2版【森北出版】(ONESWING) - Keisokugiken Corporation
  • 関連書籍

The following two tabs change content below.
webmaster
Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 高分子討論会:ソーラーセイルIKAROS
  2. 美麗な分子モデルを描きたい!!
  3. 【追悼企画】生命現象の鍵を追い求めてー坂神洋次教授
  4. ペプチド模倣体としてのオキセタニルアミノ酸
  5. SciFinderマイスター決定!
  6. 化学研究ライフハック: 研究現場のGTD式タスク管理 ①
  7. Nazarov環化を利用した全合成研究
  8. Impact Factorかh-indexか、それとも・・・

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 有機スペクトル解析ワークブック
  2. 2017年の有機ELディスプレイ世界市場は11年比6.6倍の2兆186億円。
  3. ムスカリン muscarine
  4. 有機超伝導候補が室温超高速光応答材料に変身
  5. デーヴィス酸化 Davis Oxidation
  6. アノマー効果を説明できますか?
  7. 柴崎・東大教授が英化学会メダル受賞
  8. ポリ塩化ビニルがセンター試験に出題されたので
  9. 二重可変領域抗体 Dual Variable Domain Immunoglobulin
  10. SciFinderマイスター決定!

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

有機ホウ素化合物を用いたSNi型立体特異的β-ラムノシル化反応の開発

第166回目のスポットライトリサーチは、慶應義塾大学理工学部博士課程・西 信哉(にし のぶや)さんに…

アルキルアミンをボロン酸エステルに変換する

不活性C(sp3)–N結合をボリル化する初めての反応が開発された。入手容易なアルキルアミンから様々な…

生物の仕組みに倣う:背景と光に応じて色が変わる顔料の開発

第165回目のスポットライトリサーチは、名古屋大学大学院工学研究科 ・坂井美紀(さかい みき)さんに…

イミデートラジカルを用いた多置換アミノアルコール合成

イミデートラジカルを用い、一挙に多置換アミノアルコールを合成する方法が開発された。穏和な条件かつ位置…

ジェフリー·ロング Jeffrey R. Long

ジェフリー·ロング(Jeffrey R. Long, 1969年xx月xx日-)は、アメリカの無機材…

【なんと簡単な!】 カーボンナノリングを用いた多孔性ナノシートのボトムアップ合成

第 164 回目のスポットライトリサーチは東京大学大学院新領域創成科学研究科 物質系専攻の森泰造 (…

PAGE TOP