[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

安全なジアゾ供与試薬

 

トリフルオロメタンスルホニルアジド(TfN3)に代表されるスルホニルアジド化合物は、一級アミンをアジドへ、活性メチレン化合物をジアゾ化合物へ(レギッツジアゾ転移)変換できる便利な試薬です。

 

2014-10-30_08-35-18

レギッツジアゾ転移

しかしながら、スルホニルアジド化合物の多くは爆発性を有し、できれば使いたくない試薬です。安全なジアゾ供与試薬というのはないのでしょうか。

TfN3などは爆発性を持っており、非常に危険な試薬です。ナスフラスコのスリに付着すると摩擦で爆発するのでスリのない三角フラスコを用いて、もちろん防爆の道具の整った環境のもとで調製します。大量合成の際には使いたくない試薬です。

 

少し前の論文なのですが、常温保存可能という安全性の高いスルホニルアジド化合物(Imidazole-1-sulfonyl Azide Hydrochloride)が報告されています。

Goddard-Borger, E. D; Stick, R. V. Org. Lett. 2007, 9, 3797.
DOI: 10. 1021/ol701581g

 

ol701581gn00001

作り方は上図に示したように簡単です。反応性もTfN3と ほとんど変わらないようですから、この試薬を試してみてはいかがでしょうか。

The following two tabs change content below.
らぱ

らぱ

現在、博士課程にて有機合成化学を学んでいます。 特に、生体分子を模倣した超分子化合物に興味があります。よろしくお願いします。
らぱ

最新記事 by らぱ (全て見る)

関連記事

  1. アミジルラジカルで遠隔位C(sp3)-H結合を切断する
  2. 有機化学者のラブコメ&ミステリー!?:「ラブ・ケミスト…
  3. 速報! ノーベル物理学賞2014日本人トリプル受賞!!
  4. 高選択的なアルカンC–H酸化触媒の開発
  5. Dead Endを回避せよ!「全合成・極限からの一手」⑤(解答編…
  6. 有機EL素子の開発と照明への応用
  7. 反応機構を書いてみよう!~電子の矢印講座・その2~
  8. センチメートルサイズで均一の有機分子薄膜をつくる!”…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. ステファン・バックワルド Stephen L. Buchwald
  2. 若手化学者に朗報!YMC研究奨励金に応募しよう!
  3. 2009年度日本学士院賞、化学では竜田教授が受賞
  4. バーチ還元 Birch Reduction
  5. 細胞の中を旅する小分子|第三回(最終回)
  6. 炭素をつなげる王道反応:アルドール反応 (1)
  7. Bayer/Janssen Rivaroxaban 国内発売/FDA適応拡大申請
  8. 「先端触媒構造反応リアルタイム計測ビームライン」が竣工
  9. 森田・ベイリス・ヒルマン反応 Morita-Baylis-Hillman Reaction
  10. 分子積み木による新規ゼオライト合成に成功、産総研

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

特定の刺激でタンパク質放出速度を制御できるスマート超分子ヒドロゲルの開発

第134回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院 工学研究科 合成·生物化学専攻 浜地研究室の重…

有機合成化学協会誌2018年1月号:光学活性イミダゾリジン含有ピンサー金属錯体・直截カルコゲン化・インジウム触媒・曲面π構造・タンパク質チオエステル合成

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2018年1月号が昨日オンライン公開されました。…

アミン化合物をワンポットで簡便に合成 -新規還元的アミノ化触媒-:関東化学

アミン化合物は医薬品、農薬などの生理活性物質をはじめ、ポリマーなどの工業材料に至るまで様々な化学物質…

独自の有機不斉触媒反応を用いた (—)-himalensine Aの全合成

近年単離されたアルカロイド(—)-himalensine Aの全合成に初めて成功した。独自開発した二…

究極の脱水溶媒 Super2(スーパー スクエア):関東化学

この度、関東化学株式会社は水分1ppm以下を保証する脱水溶媒を発売開始致します。この水分保証…

徒然なるままにセンター試験を解いてみた(2018年版)

今年もセンター試験が終わりました。大雪の問題など気象的に厳しかったかも知れませんが、受験生の皆さ…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP