[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

高圧ガス甲種化学 受験体験記① ~概要・申し込み~

[スポンサーリンク]

久々投稿のらくとんです。「記事は時間のある時に自由に書いてね」という代表と副代表の言葉に甘えまくった結果、実に2年7ヶ月ぶりの投稿になってしまいました(汗)

リハビリがてらの記事となりますが、よろしければお付き合いください。

さて、今回からシリーズとして「高圧ガス甲種化学 受験体験記」をちょこちょこ書いていきます。

第一回目は高圧ガスの概要と申し込みについて、ざっくりとご紹介したいと思います。

 

高圧ガス製造保安責任者とは

資格の正式名称は高圧ガス製造保安責任者甲種化学責任者。高圧ガス保安協会(KHK)が経済産業大臣又は都道府県知事から受託されて国家試験を実施しており、それに合格できれば免状が交付されます。高圧ガス関係の資格には製造保安責任者以外にも多数ありますが、ここでは製造保安責任者についてのみ紹介します。

この資格は何をするために必要かというと、その名の通り高圧ガスの製造に関わる業務や製造施設の保安業務です。化学工場をはじめ、高圧ガスに関する事業所では保安統括者、保安技術管理者などの職務を設置しなければいけません。高圧ガス製造保安責任者であれば、その種類に応じてこういった職務につくことができます。

免状の種類は甲種化学、甲種機械、乙種化学、乙種機械、丙種化学(液石)、丙種化学(特別)、第一~三種の冷凍機械責任者の計9種があり、それぞれ難易度や就くことができる業務が違います。詳しくはKHKのHPをご覧ください。

ちなみに、この資格は学生で取得する人は少なく、会社に入ってから受験する人が圧倒的に多いようです。筆者も化学メーカーに勤務しており、上司から受験するチャンスをもらえたので受けることにしました。正直、その時はどんな資格かよくわかってなかったけど即座に「受けます!」と言っt(ry

 

試験の流れ

高圧ガス製造保安責任者の資格を得るためには、毎年11月ごろに行われる国家試験に合格するしかありません。だいたい8月ごろに申し込み、11月ごろに試験、翌年の1月に合格発表という流れです。

甲種化学の場合、試験科目は「法令」「保安管理技術」「学識」の3つで、合格率は10%程度となかなか難しいようです。昨年度の合格率は全国で12.1%とのこと。

しかしながら、この試験には免除制度もあります。KHKが毎年行っている講習を受験し、その後の検定に合格すれば「保安管理技術」と「学識」が免除されます。つまり、11月の国家試験は「法令」の1科目だけでいいということになります。

合格までのルート

 

講習の申し込みと教材

筆者は今年4月の講習と5月の検定を受けることにしました。甲種化学の講習は全国8ヶ所(宮城、東京、新潟、愛知、大阪、広島、愛媛、福岡。うち東京では2回開講)で行われるようです。受講料と検定料は合わせて21,100円(インターネット申込なら20,500円。2015年度時点)でした。ちなみに、筆者が申し込んだのは〆切の1週間以上前でしたが、すでに愛知会場がキャンセル待ちになっていました。それだけ需要のある資格ということでしょうか。

さて、ここで重要な注意点があります。それはこの受講料にはテキスト代が含まれていないということです。教材は別途注文する必要があります。KHKと提携している業者からしか買えないようですが、通販で購入できます。受講に必要なのは「高圧ガス保安技術」というテキストで、2015年現在は6,070円でした。

また、ネットで色々調べてみると、「甲種化学・機械 試験問題集」や「よくわかる計算問題の解き方(甲種)」なども買って勉強した方がいいとのことで、筆者はそれら2冊に上述のテキスト1冊、あとは「高圧ガス保安法規集」と「高圧ガス・液化石油ガス法令用語解説」を購入しました。「よくわかる~」以外はセットで購入すると安くなりました。

ちなみに驚いたことに、この通販は注文したらお金を振り込む前にテキストが送られてきます。テキストと一緒に振込用紙が送られてきて、テキストを受け取ってからお金を払うという形です。受講直前にテキストがいることに気づいても大丈夫なようにしているのでしょうか?振込みを確認してから発送・・・では遅くなるからとかですかね。

 

おわりに

というわけで、今回は高圧ガス化学甲種の概要と申し込みについて簡単に説明しました。より詳しいことはKHKのHPにあるパンフレットなどを読んでくださればと思います。

テキストが届いてからの勉強の様子や難易度、講習と検定、そして国家試験と続きますが、ぼちぼちケムステで報告していこうと思います。

それでは、筆者と同じく今年の高圧ガスの試験を受ける方、一緒にがんばりましょう!

もうすでに資格を所有していらっしゃる先輩方、コメントやTwitterなどでご指摘やアドバイスをもらえたら嬉しく思います(ケムステの私的利用)。

そして、学生さんはじめ今は関係のない方には、将来この資格にチャレンジする時に参考や手助けになるようなシリーズにできればと思っています。

 

関連書籍

[amazonjs asin=”4906542247″ locale=”JP” title=”よくわかる計算問題の解き方―高圧ガス甲種資格者への近道”]

 

関連リンク

 

Avatar photo

らくとん

投稿者の記事一覧

とある化学メーカーで有機合成関係の研究をしている人。一日でも早くデキる企業ケミストになることを夢見ているが、なかなか芽が出ない残念ケミスト。化学も好きだけど生物も大好きな農芸化学出身。

関連記事

  1. “click”の先に
  2. 未来の科学者を育てる政策~スーパーサイエンスハイスクール(SSH…
  3. 「可視光アンテナ配位子」でサマリウム還元剤を触媒化
  4. 有機合成化学協会誌2021年8月号:ナノチューブカプセル・ナノグ…
  5. ポンコツ博士の海外奮闘録⑬ ~博士,コロナにかかる~
  6. タンパク質リン酸化による液-液相分離制御のしくみを解明 -細胞内…
  7. Dead Endを回避せよ!「全合成・極限からの一手」④
  8. 陶磁器釉の構造入門-ケイ酸、アルカリ金属に注目-

注目情報

ピックアップ記事

  1. アルキンの環化三量化反応 Cyclotrimerization of Alkynes
  2. 単分子レベルでの金属―分子接合界面構造の解明
  3. 有機EL素子の開発と照明への応用
  4. ペーパーミル問題:科学界の真実とその影響
  5. 脱芳香化反応を利用したヒンクデンチンAの不斉全合成
  6. イレッサ /iressa (gefitinib)
  7. 薬剤師国家試験にチャレンジ!【有機化学編その1】
  8. 2011年ロレアル・ユネスコ女性科学者 日本奨励賞発表
  9. 【Q&Aシリーズ❶ 技術者・事業担当者向け】 マイクロ波によるガス反応プロセス
  10. 研究室の大掃除マニュアル

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2015年4月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

注目情報

最新記事

CIPイノベーション共創プログラム「有機電解合成の今:最新技術動向と化学品製造への応用の可能性」

日本化学会第106春季年会(2026)で開催されるシンポジウムの一つに、CIPセッション「有機電解合…

CIPイノベーション共創プログラム「世界を変えるバイオベンチャーの新たな戦略」

日本化学会第106春季年会(2026)で開催されるシンポジウムの一つに、CIPセッション「世界を変え…

年会特別企画「XAFSと化学:錯体, 触媒からリュウグウまで –放射光ことはじめ」

放射光施設を利用したX線吸収分光法(XAFS)は、物質の電子状態や局所構造を元素選択的に明らかにでき…

超公聴会 2026 で発表します!!【YouTube 配信】

超公聴会は、今年度博士号を取得する大学院生が公聴会の内容を持ち寄ってオンライン上で発表する会です。主…

日本化学会 第104春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part II

さて、Part Iに引き続きPart II!年会をさらに盛り上げる企画として、2011年より…

凍結乾燥の常識を覆す!マイクロ波導入による乾燥時間短縮と効率化

「凍結乾燥は時間がかかるもの」と諦めていませんか?医薬品や食品、新素材開発において、品質を維…

日本化学会 第104春季年会 付設展示会ケムステキャンペーン Part I

まだ寒い日が続いておりますが、あっという間に3月になりました。今年も日本化学会春季年会の季節です。…

アムホテリシンBのはなし 70年前に開発された奇跡の抗真菌薬

Tshozoです。以前から自身の体調不良を記事にしているのですが、昨今流行りのAIには産み出せな…

反応操作をしなくても、化合物は変化する【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか温度を測ること…

ジチオカーバメートラジカル触媒のデザイン〜三重項ビラジカルの新たな触媒機能を発見〜

第698回のスポットライトリサーチは、名古屋大学大学院工学研究科(大井研究室)博士後期課程1年の川口…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP