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ナノ化学

塩谷光彦 Mitsuhiko Shionoya

 

塩谷光彦(しおのや みつひこ、1958年7月14日-)は、日本の生物無機化学者、超分子化学者である。東京大学理学部化学専攻 教授。

経歴

1982 東京大学薬学部薬学科 卒業
1986 東京大学大学院薬学系研究科 博士課程中退
1986 広島大学医学部総合薬学科 助手
1988 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所 助手
1990 広島大学医学部総合薬学科 助手
1990 広島大学 薬学博士
1991 広島大学医学部総合薬学科 講師
1994 広島大学医学部総合薬学科 助教授
1995 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所 教授
1995-1999 総合研究大学院大学数物科学研究科 教授
1999 東京大学大学院理学系研究科化学専攻 教授

 

受賞歴

2003 竹田国際貢献賞
2007 井上学術賞
2007 日本化学会学術賞
2008 The University of Louis Pasteur Medal
2016 文部科学大臣表彰 科学技術賞

 

研究概要

金属イオン配列のプログラミング

剛直な人工配位子もしくはDNAの二重らせん構造などを用いて金属イオンを3次元的に精密配列させるための基礎研究を精力的に行っている。

artificialBP_2.jpg

(画像は論文[1b]より引用)

分子機械の創製を目指した研究

多座配位型ベンゼン環を金属原子によってサンドイッチすることで、ボールベアリングのように回転運動可能な超分子の創製に成功している。

Mitsuhiko_Shionoya_3.jpg

(画像:Nature.com )

分子の動きをスナップショット

材料の孔空間に分子が吸着されていく様子を、時間軸に沿って原子レベルで捉えることにはじめて成功した。独自に開発した多孔性結晶MMFにおける吸着~分析の実験手順を精密に組み上げることにより、この観測困難な吸着過程を鮮明に捉えている(関連記事:「ナノ孔に吸い込まれていく分子の様子をスナップショット撮影!」)。

2015-01-28_10-49-28

歯車クラッチを光と熱で制御する分子マシン

配位子「アザホスファトリプチセン」を2つもつ白金錯体を合成した。この白金錯体の光と熱による「シス−トランス異性化反応」を利用し、歯車クラッチ能をもつ分子マシンの開発に成功した。

光と熱によるクラッチ機能を有する白金金属錯体の合成とコンセプト

コメント&その他

  1. 2016年から新学術領域研究「配位アシンメトリー」の領域代表を務めています。

名言集

関連動画

 

関連文献

  1. (a) Tanaka, K.; Tengeiji, A.; Kato, T.; Toyama, N.; Shionoya, M. Science 2003, 299, 1212. DOI: 10.1126/science.1080587 (b) Tanaka, K.; Glever, G. H.; Takezawa, Y.; Yamada, Y.; Kaul, C.; Shionoya, M.; Carell, T. Nat. Nanotech. 2006, 1, 190. doi:10.1038/nnano.2006.141
  2. Kubota, R.; Tashiro, S.; Shiro, M.; Shionoya, M. Nat. Chem. 20146, 913. DOI: 10.1038/NCHEM.2044
  3. Ube, H.; Yasuda, Y.; Sato, H.; Shionoya, M. Nature Commun2017, 8, 14296DOI: 10.1038/ncomms14296

関連書籍

外部リンク

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cosine

cosine

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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