[スポンサーリンク]

ケムステニュース

ベンゼンの害、低濃度でも 血液細胞に損傷

[スポンサーリンク]

石油関連の工場などで作業員がさらされる有害化学物質のベンゼンは、米国の基準を下回る低濃度でも、作業員の血液細胞に損傷を与える恐れがあると、米国立がん研究所などのチームが3日付の米科学誌サイエンスに報告した。
ベンゼンは石油やたばこの煙などに含まれる発がん性物質だが、低濃度での害はよく分かっていない。チームは米国の産業用の基準である1PPmを下回る濃度の影響を調べるため、中国の靴工場の作業員250人の血液の状態を調べ、1人ひとりがさらされているベンゼンの濃度と比較した。
その結果、1PPm未満の作業員でも白血球や血小板の数がベンゼンにさらされていない人に比べて減っており、前駆細胞と呼ばれる血液のもとになる細胞にダメージを与えることが分かった。 (引用: 河北新報

 

いわゆる亀の甲というやつです。ガソリンにも含まれています。研究室では非極性溶媒としてまたほどよく加熱するための溶媒として、反応系内の少量の水を共沸する等に使われますが、他に代用があるのならばそちらを使った方がいいですね。様々な害が言われていますが、においからして明らかに悪玉な気がします。ベンゼンのような環を持ってるものを芳香環というのですが、名前のとおり低分子の芳香環は匂いのするものが多いです。

ベンゼンは悪玉ですが、芳香環(ベンゼン類)は医薬品・有機材料をはじめとして数多くの化学製品に含まれており、現在の生活には無くてはならないものです。これらをうまく作る方法を開発すれば、よりいっそう我々の生活を豊かにすることがdけいます。なのであまり嫌わずによろしくお願いいたします。

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 国際シンポジウム;創薬・天然物―有機合成化学の展望―
  2. ナタデココ、次世代の薄型ディスプレー基板に活用
  3. 吸入ステロイド薬「フルタイド」の調査結果を発表
  4. ニセクロハツの強毒原因物質を解明 “謎の毒キノコ&#…
  5. 世界初、RoHS 指令の制限物質不使用で波長 14.3μm の中…
  6. NEC、デスクトップパソコンのデータバックアップが可能な有機ラジ…
  7. MALDI-ToF MSを使用してCOVID-19ウイルスの鼻咽…
  8. リチウムイオンバッテリーの容量を最大70%まで向上させる技術が開…

注目情報

ピックアップ記事

  1. 有機合成化学協会誌2022年10月号:トリフルオロメチル基・気体分子等価体・蛍光性天然物・n型有機材料・交互共重合法
  2. 生きたカタツムリで発電
  3. フロー合成と電解合成の最先端、 そしてデジタル有機合成への展開
  4. スーパーなパーティクル ースーパーパーティクルー
  5. Jエナジーと三菱化が鹿島製油所内に石化製品生産設備を700億円で新設
  6. Zachary Hudson教授の講演を聴講してみた
  7. ヤクルト、大腸の抗がん剤「エルブラット」発売
  8. C-H結合活性化を経るラクトンの不斉合成
  9. ヒストリオニコトキシン histrionicotoxin
  10. 不活性アルケンの分子間[2+2]環化付加反応

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2004年12月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

最新記事

有馬温泉で鉄イオン水溶液について学んできた【化学者が行く温泉巡りの旅】

有馬温泉の金泉は、塩化物濃度と鉄濃度が日本の温泉の中で最も高い温泉で、黄褐色を呈する温泉です。この記…

HPLCをPATツールに変換!オンラインHPLCシステム:DirectInject-LC

これまでの自動サンプリング技術多くの製薬・化学メーカーはその生産性向上のため、有…

MEDCHEM NEWS 34-4 号「新しいモダリティとして注目を浴びる分解創薬」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

圧力に依存して還元反応が進行!~シクロファン構造を活用した新機能~

第686回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機化学第一研究室(鈴木孝…

第58回Vシンポ「天然物フィロソフィ2」を開催します!

第58回ケムステVシンポジウムの開催告知をさせて頂きます!今回のVシンポは、コロナ蔓延の年202…

第76回「目指すは生涯現役!ロマンを追い求めて」櫛田 創 助教

第76回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第75回「デジタル技術は化学研究を革新できるのか?」熊田佳菜子 主任研究員

第75回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第74回「理想的な医薬品原薬の製造法を目指して」細谷 昌弘 サブグループ長

第74回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第57回ケムステVシンポ「祝ノーベル化学賞!金属有機構造体–MOF」を開催します!

第57回ケムステVシンポは、北川 進 先生らの2025年ノーベル化学賞受賞を記念して…

櫛田 創 Soh Kushida

櫛田 創(くしだそう)は日本の化学者である。筑波大学 数理物質系 物質工学域・助教。専門は物理化学、…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP