[スポンサーリンク]

archives

セレノフェン : Selenophene

[スポンサーリンク]

 

エレクトロクロミズム材料ビルディングブロック

セレノフェンはチオフェンよりも低い酸化電位と電子供与性を有し,共役ポリセレノフェンポリマーが新しい機能性材料として注目されています。Toppareらは,セレノフェンを原料に用いた共役セレノフェンモノマーの合成について報告しています。またこのモノマーから電解重合により作成したエレクトロクロミック素子は,電圧0.0 Vで薔薇色,1.3 Vで青色,応答速度0.5-0.6秒の良好なエレクトロクロミズムを示し,2000サイクルの電圧印加の後もその特性を保持します。

“A bis-selenophene substituted alkoxy benzene derivative as a highly stable novel electrochromic polymer”

Y. A. Udum, S. Tarkuc, L. Toppare, Synth. Met. 2009159, 361. DOI: 10.1016/j.synthmet.2008.08.012

 

Up to date there are few studies reporting the use of selenophene derivatives as electrochromic polymers. This report highlights the synthesis of a selenophene containing multi-ring aromatic polymer which possesses reasonable optical contrasts at both visible and near-IR regions. Electrochemical synthesis of a conducting polymer from a multi-ring aromatic monomer, 2-(2,5-bis(hexyloxy)-4-(selenophen-2-yl)phenyl)selenophene (BSB(OC6H13)2), was achieved at a lower potential than its corresponding parent, selenophene. The strong absorption band for the undoped polymer was 474 nm and the onset energy for the π–π* transition (Eg) was 1.9 eV (645 nm).

A novel dual-polymer electrochromic device was constructed in sandwich configuration where poly(BSB(OC6H13)2) was used as the anodically coloring material. It is the first electrochromic device where a selenophene-containing polymer was used as an active layer. The device switches between a rose-colored state and a blue-colored state with a fast response time (less than 1 s).

TCI

TCI

投稿者の記事一覧

有機試薬メーカーです。

関連記事

  1. はてブ週間ランキング第一位を獲得
  2. トリメトキシフェニルシラン:Trimethoxyphenylsi…
  3. ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド:Bi…
  4. データ駆動型R&D組織の実現に向けた、MIを組織的に定着させる3…
  5. 材料開発におけるインフォマティクス 〜DBによる材料探索、スペク…
  6. 化学分野での特許無効審判における 実験データの戦略的な活用方法【…
  7. NHC (Bode触媒2) と酸共触媒を用いるα,β-不飽和アル…
  8. C60MC12

注目情報

ピックアップ記事

  1. 元素名と中国語
  2. オキシム/ヒドラゾンライゲーション Oxime/Hydrazone Ligation
  3. イグノーベル化学賞2018「汚れ洗浄剤としてヒトの唾液はどれほど有効か?」
  4. マーティン・バーク Martin D. Burke
  5. Lindau Nobel Laureate Meeting 動画集のご紹介
  6. 有機合成のための新触媒反応101
  7. 不斉配位子
  8. ディスコデルモライド /Discodermolide
  9. 薗頭・萩原クロスカップリング Sonogashira-Hagihara Cross Coupling
  10. 炭素をつなげる王道反応:アルドール反応 (4)

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2011年8月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

ミトコンドリア内タンパク質を分解する標的タンパク質分解技術「mitoTPD」の開発

第 631 回のスポットライトリサーチは、東北大学大学院 生命科学研究科 修士課程2…

永木愛一郎 Aiichiro Nagaki

永木愛一郎(1973年1月23日-)は、日本の化学者である。現在北海道大学大学院理学研究院化学部…

11/16(土)Zoom開催 【10:30~博士課程×女性のキャリア】 【14:00~富士フイルム・レゾナック 女子学生のためのセミナー】

化学系の就職活動を支援する『化学系学生のための就活』からのご案内です。11/16…

KISTEC教育講座『中間水コンセプトによるバイオ・医療材料開発』 ~水・生体環境下で優れた機能を発揮させるための材料・表面・デバイス設計~

 開講期間 令和6年12月10日(火)、11日(水)詳細・お申し込みはこちら2 コースの…

【太陽ホールディングス】新卒採用情報(2026卒)

■■求める人物像■■「大きな志と好奇心を持ちまだ見ぬ価値造像のために前進できる人…

産総研の研究室見学に行ってきました!~採用情報や研究の現場について~

こんにちは,熊葛です.先日,産総研 生命工学領域の開催する研究室見学に行ってきました!本記事では,産…

第47回ケムステVシンポ「マイクロフローケミストリー」を開催します!

第47回ケムステVシンポジウムの開催告知をさせて頂きます!第47回ケムステVシンポジウムは、…

【味の素ファインテクノ】新卒採用情報(2026卒)

当社は入社時研修を経て、先輩指導のもと、実践(※)の場でご活躍いただきます。「いきなり実践で…

MI-6 / エスマット共催ウェビナー:デジタルで製造業の生産性を劇的改善する方法

開催日:2024年11月6日 申込みはこちら開催概要デジタル時代において、イノベーション…

窒素原子の導入がスイッチング分子の新たな機能を切り拓く!?

第630回のスポットライトリサーチは、大阪公立大学大学院工学研究科(小畠研究室)博士後期課程3年の …

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP