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化学者のつぶやき

【書籍】化学探偵Mr.キュリー2

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理学部化学科の准教授・沖野晴彦(通称Mr.キュリー)が活躍する小説「化学探偵Mr.キュリー」。 その続編である「化学探偵Mr.キュリー2 (中公文庫)」が明日、7月25日に発売となります。文庫版で640円と安価なので化学関係の方はぜひ前回のものとも合わせて読んでみてはいかがでしょうか?今回も作者である喜多喜久氏自身に新書のPRをしていただきました。

「化学者のつぶやき」をご覧の皆様。ご無沙汰しております。喜多喜久です。

察しの通り、今回も新作発売のお知らせのために紹介記事を投稿させていただきました。

新刊のタイトルは、「化学探偵Mr.キュリー2 」です。(中央公論新社・7/25刊行)

ご覧になって分かる通り、2013年に刊行された「化学探偵Mr.キュリー」の続編で、今作も書き下ろし文庫の短編集という体裁になっています。

本シリーズの設定を簡単に紹介しますと、主人公・七瀬舞衣(ななせ まい)は、地方都市にある四宮(しのみや)大学の新人事務員で、庶務課で働く彼女の元に、キャンパス内外で起こるトラブルが次から次へと持ち込まれます。彼女は専門的な立場からのアドバイスを求め、キャンパス穴掘り事件(一巻、第一話参照)で知り合った、理学部化学科の准教授、沖野春彦(おきの はるひこ)に相談に行くようになります。

ちなみに沖野の祖父はフランス人で、その苗字が「キュリー」だったことから、「Mr.キュリー」というアダ名で呼ばれています。

 

では、前作の紹介記事と同じように、本稿でも、各話のあらすじを紹介したいと思います。

 

第一話)化学探偵と炎の魔術師

研究室見学に訪れた少年から、「炎の魔法を使う老人」の話を聞かされた舞衣と沖野。「自分も魔法を使えるようになりたい」と少年は言う。荒唐無稽な依頼だと感じていたが、少年が魔法を目撃した現場を調べた結果、鉄骨を溶かすほどの炎が発生していたことが判明し……。

 

(第二話)化学探偵と盗まれた試薬の使途

沖野の研究室から、50%過酸化水素水が盗まれる。時を同じくして、大学で開催予定のアイドル発掘オーディションに、開催の延期を迫る脅迫状が届く。脅迫状には「爆発物を仕掛ける」と書かれており、盗まれた過酸化水素水が爆弾製造に使われる恐れがあることから、舞衣と沖野は協力して犯人捜しを始める。

 

(第三話)化学探偵と疑惑の記憶

舞衣は知人の紹介で知り合った若手女優から、過去の記憶に悩まされていると相談される。「祖母がクッキーを食べた直後に苦しみだすシーン」を何度も夢に見るという。もしかすると青酸カリによる毒殺だったのでは、と懸念を示す彼女の悩みを晴らすため、舞衣は沖野に相談に行くが……。

 

(第四話)化学探偵と幻を見た者たち

学生から、「恋人に嫌われた!」という相談を受けた舞衣。「相手を怒らせたのは意識が朦朧としていたせいで、直前に飲んだ、大学オリジナル健康飲料『超脳力水』に幻覚剤が入っていたのだ!」と依頼者は訴えるが、舞衣は半信半疑。時を同じくして、学内でのコンプライアンス違反を告発する電話を舞衣は受ける。

 

(第五話)化学探偵と人魂の正体

「自分が目撃した人魂を、もう一度見たい」またしても奇妙な依頼が、舞衣の元に持ち込まれる。いつものように沖野に相談に行くが、折悪く主張中なのだという。舞衣は沖野の研究室の学生と共に、人魂の正体を探ることになるが、人魂が目撃された部屋のドアには鍵が掛かっていて……。

 

――と、いずれの話でも一筋縄ではいきそうにない、不可解な事件が起こります。そして、それらの事件の謎を解くカギは、「化学」にあります。今作でも、沖野は化学の専門家として、事件をズバズバと解決していきます。

 

先に述べた通り、前作刊行時にも「化学者のつぶやき」に紹介記事を投稿させていただきました。その中で、僕はこのように書いています。

 

『かる~く読める一冊ではありますが、今後の作家人生で、このシリーズだけを書くことになったとしても、何ら後悔しない―それくらいの意気込みで書きました。気持ちを込めたから売れるというわけではないですが、自分なりのベストは尽くせたかと思います』

 

ベストを尽くした結果、幸いなことに、こうして続編が書けるくらい、読者の方に広く受け入れてもらえました。前作同様、今作でも自分なりに「やべー!超面白れー!」と思える話を揃えたつもりです。

また、最後まで読んでいただくと分かりますが、「2」で打ち切るような終わり方にはなっていません。化学ネタを捻り出すのは簡単ではありませんが、今後もこのシリーズが続いてほしい、と強く願っています。

 

各話独立形式を取っていますので、「1」を読んでいただいた方はもちろん、まだ読んでいない方でも、無理なく小説の世界に入っていけると思います。「1」でも「2」でも構いません。書店でお見かけの際は、ぜひ「化学探偵Mr.キュリー」をお手に取っていただければと思います。

 

どうぞ皆様、よろしくお願いいたします!

 

関連書籍

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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