[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

化学のあるある誤変換

[スポンサーリンク]

ようやく暖かくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。新年度がスタートし、様々な書類の作成があるかと思います。
日本語で化学の文章を作成していると、どうしても化学用語の誤変換がつきもの。Google日本語入力はかなり優秀なので起こりにくいですが、その他の日本語入力ソフトではかなり頻繁に起こります。

今回、よくある化学用語の誤変換をまとめてみました。単なる「つぶやき」ですので気軽にご覧いただければと思います。

 

1、ピリ人(ピリジン)

20141218-1

日本人、アメリカ人といった感覚で登場する「ピリ人」。「ピリ」という名前の国があるのかといわんばかりです。
類似の誤変換として、「ピリミ人」や「ピリダ人」、「ピペラ人」がいます。
他にもアミノ酸「ヒスチ人」、マラリア治療薬の「キニ人」、環状アミンの「ピロリ人」や「ピペリ人」、「キヌクリ人」、フラボノイドの「へスぺリ人」といった様々な人種(?)がいます。また、アニリンの類縁体には「取る偉人」や「兄詩人」がいます。

 

2、観光地区(環構築)

プレゼンテーション2-2

医薬品・材料問わず、多くの有機化合物は環構造を持っています。それゆえに、環を作る反応は古くから検討され、現在でも重宝されています。ところが、Diels-Alder反応やRobinson環化といった優れた反応も、いつの間にか「観光地区」になってしまうことが。
確かに世間一般には「環構築」よりも「観光地区」の方が使われますよね。

 

3、不正合成(不斉合成)

捏造はするなという戒めでしょうか。医薬品化合物は「不斉点」も「不正点」も少ない方がよいと言われています。

 

4、鵜先生(右旋性)

類似の誤変換で「差先生」もいますよ。

 

5、僻さん(ヘキサン)

人名と勘違いする化合物たち。劉さん(硫酸)、凛さん(リン酸)などの酸性化合物はもちろん、僻さん(ヘキサン)や市黒僻さん(シクロヘキサン)、自沖さん(ジオキサン)がいますよ。

 

6. 読者によるツイートより

Twitterから読者のおもしろ化学誤変換を紹介!

 

PCの学習は結構速いので、最近誤変換に出会うことが少なくなり残念(?)です。面白い誤変換があればぜひ教えてください。

 

外部リンク

 

らぱ

投稿者の記事一覧

現在、博士課程にて有機合成化学を学んでいます。 特に、生体分子を模倣した超分子化合物に興味があります。よろしくお願いします。

関連記事

  1. 文具に凝るといふことを化学者もしてみむとてするなり⑩:メクボール…
  2. JEOL RESONANCE「UltraCOOL プローブ」: …
  3. オペレーションはイノベーションの夢を見るか? その1
  4. ケムステSlack、開設一周年!
  5. 化学と株価
  6. えれめんトランプをやってみた
  7. 目指せPlanar!反芳香族性NIR色素の開発
  8. ダニエル レオノリ Daniele Leonori

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. ホウ素と窒素で何を運ぶ?
  2. 窒化ガリウムの低コスト結晶製造装置を開発
  3. 超原子価ヨウ素試薬PIFAで芳香族アミドをヒドロキシ化
  4. 十全化学株式会社ってどんな会社?
  5. ロータリーエバポレーターの回転方向で分子の右巻き、左巻きを制御! ―生命のホモキラリティーの起源に踏み込む―
  6. タンチョウ:殺虫剤フェンチオンで中毒死増加
  7. 親子で楽しめる化学映像集 その2
  8. 熊田・玉尾・コリューカップリング Kumada-Tamao-Corriu Cross Coupling
  9. 含ケイ素四員環 -その1-
  10. 表裏二面性をもつ「ヤヌス型分子」の合成

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2015年4月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

注目情報

最新記事

ベテラン研究者 vs マテリアルズ・インフォマティクス!?~ 研究者としてMIとの正しい向き合い方

開催日 2024/04/24 : 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足…

第11回 慶應有機化学若手シンポジウム

シンポジウム概要主催:慶應有機化学若手シンポジウム実行委員会共催:慶應義塾大…

薬学部ってどんなところ?

自己紹介Chemstationの新入りスタッフのねこたまと申します。現在は学部の4年生(薬学部)…

光と水で還元的環化反応をリノベーション

第609回のスポットライトリサーチは、北海道大学 大学院薬学研究院(精密合成化学研究室)の中村顕斗 …

ブーゲ-ランベルト-ベールの法則(Bouguer-Lambert-Beer’s law)

概要分子が溶けた溶液に光を通したとき,そこから出てくる光の強さは,入る前の強さと比べて小さくなる…

活性酸素種はどれでしょう? 〜三重項酸素と一重項酸素、そのほか〜

第109回薬剤師国家試験 (2024年実施) にて、以下のような問題が出題されま…

産総研がすごい!〜修士卒研究職の新育成制度を開始〜

2023年より全研究領域で修士卒研究職の採用を開始した産業技術総合研究所(以下 産総研)ですが、20…

有機合成化学協会誌2024年4月号:ミロガバリン・クロロププケアナニン・メロテルペノイド・サリチル酸誘導体・光励起ホウ素アート錯体

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2024年4月号がオンライン公開されています。…

日本薬学会第144年会 (横浜) に参加してきました

3月28日から31日にかけて開催された,日本薬学会第144年会 (横浜) に参加してきました.筆者自…

キシリトールのはなし

Tshozoです。 35年くらい前、ある食品メーカが「虫歯になりにくい糖分」を使ったお菓子を…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP