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ディスカッション

研究生活の心構えー修士課程、博士課程に進学したあなたへー

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どういった心構えで研究生活を送るべきかについて、昨年ですが面白い記事がNatureに出ていたので、紹介したいと思います。記事の著者がイギリス人なので、所々日本とシステムやら研究に対する姿勢が違うところもあるので異なった書き方をしているところもあります。暇な時間にでも読んでみてください。元の記事はこちら。

では早速、守った方が研究がうまくいく条件、1番から行ってみましょう。

1

健康的なワークライフバランスを維持しましょう。徹夜などをしても仕事の効率は上がりません。計画的に、毎日規則正しく朝8:00から仕事を始めましょう。自分の癖などを把握し、それにあった計画を立て研究しましょう。助教や教授が帰るまでは研究室にいるべきといった意味の分からない習慣には徹底抗戦し、その日予定していた実験やまとめの作業が終わればさっさと家に帰りましょう。若しくは、読もうと思っていた論文やレビューをビール片手にまったりと読むのもいいでしょう。休息をとった次の日は、朝早くから効率的な実験をしましょう。

(普通の研究室だったら朝8時から夜8時ぐらいまで仕事すれば十分です。朝の9時から夜12時まで帰れないとか、度々聞いた事がありますが無意味です。それでも仕事が終わらないのならば、仕事の効率が悪すぎるのか、PIのアイデア若しくは資金不足です。加えて、そもそも研究とは自分のモチベーションに従って行うもので、仕事をやらされているという状況は好ましくありません。というわけで徹底抗戦と記述したまでです。この項ではあまりにも頑張りすぎるのも精神的、肉体的に良くないので、ほどほどにという意図ですので誤解なされないように。)

2

どういった研究をするのか明確にするため、PI(少なくとも助教や先輩)としっかりと話し合いましょう。現在の自分にどのようなデータが必要で、そのためにどのような実験をするべきかについてしっかりと自覚し、密にボスや共同研究者とコミュニケーションを取ることで、研究の能率を上げましょう。

3

必要な文献を探し、定期的に読む時間を確保しましょう。さらに自分の研究に関する文献をまとめ、(文献管理ツールなどを用いるなどを含めて)整理することで、研究目標と手段を明確化し、スムーズに研究するのに役立ちます。文献を整理しておけば、論文化する際に楽です。

4

研究目標はできるだけ早いうちに決めましょう。過去の研究室における知見や文献情報に基づいて明確な博士論文研究の目標を立てましょう。研究の進捗状況や結果によっては、当初立てた研究目標を修正するなど柔軟な姿勢も必要ですが、明確な目的や計画を立てておくと、目標と手段を見失うことなく一貫した研究を遂行するのに役立ちます。

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実験データは覚えているので、後でノートに書き写せばいいという考えは捨てましょう。実験ノートには手技手法、観察結果すべてのことをすぐに書き留めましょう。実験ノートだけでなく、例えば、研究室のゼミでの発表などでのノートも同様です。

6

実験結果の整理はその日のうちに。実験机も整理しておきましょう。化合物バイアルには必ず、意味のあるラベルを貼り、探す際にすぐに見つかるように整理しましょう。早めに整理すれば、後で時間を節約できます。

7

鍵となる実験に成功したら、論文のストーリーについて考え、どれだけの量の、どのような質の実験が必要か、しっかり書き出しましょう。そのために論文のイントロを書いてしまうのも悪くありません。

ディスカッションを有意義にするためにも、定期的に(ある程度実験がまとまったら、など)研究サマリーをまとめましょう。これまでの結果をまとめておくことで、頭の中でアイデアを整理でき、今後の仕事の予測を立てるのに役立てることができます。

8

研究を大枠を把握し、さらに目標を以下の5つの項に細分化しましょう。(引用先の記事では SMART (specific, measurable, attainable, relevant and timely)と言っています)。そうすれば、何が本当に重要かについて把握でき、よりスムーズな研究ができます。結果ありきの研究は、実験結果にバイアスをかける可能性もあるので注意が必要ですが、ある程度予測を立て一番重要な実験から研究をスタートすれば、より早く良い結果を得ることにつながります。

9

論文を書く際は、まずはどのデータを基にどう書くのかについて、ボスとディスカッションをしましょう。その後、下書きを書き終えたら、できるだけ早く同期や先輩に見せて意見を求めてください。最初からまともな文章をかける人間は(ほぼ)いないので、できるだけ早く、できれば博士論文などの場合はチャプター毎に、草稿を上げましょう。最初の草稿にどれだけの時間を費やしても、方向性や論理が間違っていた場合は目も当てられません。まずは大枠の内容や論理展開が正しいかをしっかり意識し、マメなディスカッションを元に論文を書くことで、より洗練された文章を書くことができます。

10

実験事実に関してはネガティブデータでも、正直にディスカッションしましょう。もし自分の知識が不足していた場合、教えてもらうように素直でありましょう。また、ボスからの返信が遅い場合は、タイミングと状況を見計らってリマインドをかけるようにしましょう。自分の研究がうまく遂行するように、ボスを使い倒しましょう。(ボスの機嫌が悪いときは、研究室への影響も少々考慮しましょう。)

11

週初めの月曜日に(私の場合前の週の土曜日ですが)一週間に行う研究の予定を立てましょう。その際は、主要な実験が失敗してもそれをバックアップする実験についてもある程度考えておきましょう。何かバックアップ用の対応策を考えておけば、一週間のデータがゼロという最悪の状況は避けられます。

12

他の研究室の学生と飲みましょう。多様な研究について話せる友達を作ることは、困った時にアドバイスをしたり、研究に磨きをかけるために重要です。うまく仕事がリンクして、コラボし共著論文を書くことになるかもしれません。他の研究分野のトレンドや、次のキャリア(ポスドク)などのための情報を得るのにも役立ちます。

13

自分の専門分野でないセミナーにも、できるだけ参加するようにしましょう。そこで知ったことが、自分の研究の方向性を大きく変えるかもしれません。特に、発展的な融合領域の研究をする場合、周辺(時にはかなり遠い)研究領域の知識が研究のデザインに重要です。

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積極的に自分の研究内容を発表する機会を作りましょう。研究室での進捗報告はもちろん、国際学会や、談話会などにも積極的に参加しましょう。初めてのプレゼンは緊張するものです。しかし、何度も発表すれば、次第により分かりやすいスライドや説明を心がけることができるようになります。質疑応答は自分の研究を発展させるための最高の場です。学会などでは、積極的に他の研究室の先生や学生とディスカッションをしましょう。

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どのように研究をデザインすれば、もしくはどこまで研究を進めれば論文にできるかを意識しながら研究しましょう。実際には、思いの外、時間がかかることがほとんどですが、自ら論文を書いてジャーナルに投稿することは、自分を成長させてくれます。いい循環に入れば、論文数は自然と増えていきます。

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研究室は家族のように感じられるものですが、時には仕事を離れリラックスすることも重要です。研究室のない休日は、研究室以外の友達と飲んだり、スポーツや趣味に時間を費やしたり、お茶をしたり、買い物をしたり、遊びに行ったり、友人と過ごしたり、、、、することでメリハリの効いた生活を送りましょう。

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他人の研究と自分の研究を比較してはダメです。PhDの研究は、新しい発見をするため、独創的であるべきです。ゆえに、隣の芝が青くても、自分が面白いと思う研究を地道に続けることが重要です。気合です。

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研究は本質的に、常に計画どおりに進むとは限りません。むしろ、うまく行かないことがほとんどですが、自分に非があるわけではありません。悲観せず、5分間頭を冷やして、どうすれば解決できるか再度考えましょう。失敗した実験も、serendipitousな発見のきっかけになるかもしれません。ネガティブデータ(副生成物)をポジティブなデータ(新反応)にする方法を考えることも、たまには必要かもしれません。

19

仕事は絶対に自分で抱え込まないこと。ある程度自分で考えたら、気軽に先輩や後輩、PIに助けを求めましょう。一時の恥となっても、新たな知識を得て使いこなしてしまえば自分のモノになります。研究は誰も一人じゃできません。

20

研究を楽しみましょう。時には大変かもしれませんし、もしかすると将来、分野外もしくは専門外の仕事をしたいと思う日がくるかもしれませんが、博士号はすばらしい経験で満ちていて、あなたを魅了する何かがあるかもしれません。やり始めたら成功を信じて努力し、楽しみましょう。

 

今回の記事を書いていて、実際には私自身、守れていないことが結構あったりして、自戒せねば。。。。という内容ばかりですが、皆様はいかがだったでしょうか? いい仕事ができるように、できるだけ努力したいものですね。

2019年7月9日 タイトルを”博士課程に進学したあなたへ”から”研究生活の心構えー修士課程、博士課程に進学したあなたへー”に変更しました。

”

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Gakushi

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東京の大学で修士を修了後、インターンを挟み、スイスで博士課程の学生として働いていました。現在オーストリアでポスドクをしています。博士号は取れたものの、ハンドルネームは変えられないようなので、今後もGakushiで通します。

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