[スポンサーリンク]

化学者のつぶやき

4歳・2歳と学会・領域会議に参加してみた ①

[スポンサーリンク]

 

みなさんこんにちは。周囲ではすでに身バレが激しいためちょっと恥ずかしいのですが、初めて書くジャンルの記事を書くことにしました。

「4歳・2歳と学会や領域会議に参加してみた」

読んだままなのですが、2022年9月と2023年4月に、自身の娘(2022年9月時点で4歳0ヶ月)と息子(2歳2ヶ月)を連れて国内学会(2泊3日)とJSTの領域会議(1泊2日)にそれぞれ参加しました。
それらによる学びが非常に多かったので、誰かの何かの役に立てればと思い、ケムステで記事にしてみることにしました。
2022年9月の学会からかなり時間が経ってしまったのが悔やまれるところでして、、、
10月から2月くらいまで忙殺されていて(言い訳…汗)、2023年3月の日本化学会年会に3泊4日の子連れをしようと思っていたので、それとまとめて記事にしようと思っていたらまさかの家族でインフルエンザになり参加辞退。。。泣
(関係者のみなさま、改めて申し訳ありませんでした…)
ただ、インフルから復帰してすぐJSTの領域会議に子連れで行ったので、そのときの話や学びも記事として残そうと思います。
乱構成になるかもしれないですが、ご容赦ください。

 

2022年9月:第32回基礎有機化学討論会(2泊3日)に子連れ参加

私が参加したのは、第32回基礎有機化学討論会 @京都パルスプラザ です。
総会で聞いた話だと600人近く参加したようなので、ケムステ読者の皆さんの中にも参加された人は多かったのではないかと思います。
基礎有機化学討論会としては2019年以来の対面形式ということで、とても盛り上がっていました。実行委員会の方々には感謝しかありません。
京都パルスプラザは竹田駅という駅の近くにあり、京都駅八条西口から直通バスで15分くらい乗ったところにありました。
京セラの隣にある建物で、稲盛ホールというホールがメインの学会会場になっていました。

基礎有機化学討論会に子連れ参加を決めた理由

私は2017年3月から大学教員をしており、企業勤めの夫がいます。2018年9月に第一子女児、2020年7月に第二子男児を出産しました。
2019年4月から娘を保育園に預けて職務復帰していたのですが、2020年初めにコロナ禍が始まってしまい、さらに第二子を妊娠・出産したため、2018年から最近まで遠出の学会には参加できずにいました。
と言ってもほとんどオンラインだったのでそこまで影響なかったのですが、今回は自身のメイン学会とも言える基礎有機化学討論会が対面で開催されるとあって、なんとかして行こう!と思っていました。
京都は私の居る所からすると宿泊は必須ですがそこまで遠くないので、まー2泊3日の最初の2日間の子どものお世話の都合をつければなんとかなるかなと。
ただ「2日間の子どものお世話の都合をつければなんとかなる」が、コロナが明けそうなこれから、どれくらいの頻度でやってくるのだろう…とも思いました。
平日なら保育園もあるし、毎度夫に頼むこともできなくはないですが、、、仕事的に難しい日もある。
比較的近くに住む実家義実家に頼めなくもないですが、仕事があったり体調面で不安があったり。。
そう考えている最中、基礎有機化学討論会に初めての託児所ができることを知りました。
私が関わっている中で、託児所のある学会は日本化学会以外に知りませんでした。会議の類でも、託児室が用意されているものはほとんどありません。
他の学会・会議参加のために子どもを夫や実家に託すことがあるかもしれないので、
託児所がある場合は使わせてもらおう!!
これが子連れ参加を決めた理由です。

学会会場に行くまでの苦難

初日(実際のところは前日入りしたので前日)に台風に見舞われるというハプニングがあり、参加が危ぶまれました。
新幹線に遅延が出ているだけで強風や大雨などの危険性は低いと判断し、2人のこどもと一緒に出発しましたが色々大変でした。。。
想定より新幹線の時間が長く、こどもたちが飽きて騒ぎ始める…
京都に着いたら着いたで、台風の影響でファミレスも喫茶店もレストランもほとんど閉まってる…コンビニのおにぎりもパンも全然ない…
子連れはただでさえ荷物が多いので食べ物はなるべく現地調達したかったのですが、お腹を空かせた不機嫌のこどもたちを歩き回させることになり、みな大変な思いをしました。
ただ、学生が一人一緒に来てくれてたので、ホテルまでや学会会場までの道中に色々と協力してもらい、非常に助かりました。
彼の学会参加という本分には影響を与えていない…と思います。たぶん。
こどもが2人いるのが大変な要因だったかもしれませんが、子連れ学会の際は一緒に参加する大人が自分以外にいると、道中とても心強いなと思いました。
また、台風というハプニングのせいではありますが、大人独りで学会参加する場合には考えなくて良い事柄に対しても前もって考えておくことが大切でした。
幸い身の危険もなかったですが、台風のときにこどもと出張(遠出)というのもなかなかリスクが大きいことをしたなと今更思います。
反省しつつ、今後に活かそうと思います。

学会会場の託児室

託児所を利用するにあたり、自身で用意すべき荷物はたくさんあります (シッター会社により異なります)。
オムツ、おやつ、着替え、タオル、飲み物等々。。学会会場まで、私というより荷物が歩いているのでは?というほどの大荷物になりました。
上にも書きましたが、学会会場は京都駅からタクシーで15分。そこまで時間がかからず、会場の場所にはとても助かりました。
学会会場の託児所は同じ建物の中にあり、メインのホールから近すぎず遠すぎずの場所にありました。
場所は利用者にしかわからないようになっていて、こどもたちの安全に配慮されていて安心しました。
行ってびっくり、利用者はなんと私だけ!でした。京都だったからですかね。。関西にお住まいの研究者の方は日帰りで来れるからかもしれません。
託児所を利用する場合には事前にシッター会社とメールでやりとりすることが多いと思いますが、
当日持って行く書類(こどもに関する情報など)がある場合が多いので要注意です。
学会で発表することばかり考えていて、そういった書類を持っていき忘れたのが私です。はい。すいません…

シッター会社に配慮して写真は撮らなかったので、託児所に関しては文字だけの情報になってしまうのですが、
20帖から30帖くらいのスペースにこども向けのマットが敷いてあり、角で頭をぶつけないように保護する等の配慮がされていました。
これもびっくり、こども2人に対してシッターさん2人という贅沢待遇でした。
こどもの人数に対してシッターさんの数が変わると思うのですが、最低のシッターさんの人数が2人なんだと思います (よく考えれば当たり前かも)。
さまざまななおもちゃが用意してあって、こどもたちは2日間たっぷり遊べて大満足の様子でした。
とても素敵なシッターさんに来ていただき、こどもたちもすっかり懐いていました。
2日間も部屋の中だと飽きるだろうなーと思っていたのですがその心配はいらなかったようです。

肝心の学会参加と反省点

託児室が良いところだということがすぐにわかったので、私自身も安心して学会に参加できました
無事にポスター発表もでき、久々に会う方々に挨拶できて本当によかったです。
当たり前と言えばそうなのですが、託児所の場合は保育園とは違って、こどもの食事の世話は親がする必要があります
そのため、学会に参加しつつもこどものお昼ご飯をコンビニに買いに行き、託児部屋に行きこどもにご飯を食べさせ、学会会場に戻る。次はおやつを与えに行き….ということを行う必要がありました。
この流れを行うのにかなりの時間を使ってしまい、聴きたかったのに聴けなかった講演があったのが残念でした。(完全に自分の計画不足ですが)
また、前日の台風騒ぎでどっと疲れていました。
初めてのビジネスホテルでこどもたちがうまく寝れず、それに付き合ったため寝不足だったこともあり、体力気力的にしんどかったことも残念&反省ポイントでした。
講演セッションの合間や学会終了後のちょっとした時間など、そういう余白に人と話せることも対面学会の醍醐味だと思うのですが、
講演セッションの合間に食事をさせに行ったり、託児室は基本的に学会の開催時間しか開いていないので終わり次第ダッシュで向かったりと結構忙しく動いていたため、醍醐味を味わうことが難しいということも新たな気づきでした。
子連れ学会参加に慣れれば改善できますかね。頑張ってみようと思います。

また、学会参加で重要なことといえば 全力で飲み会参加!!だと思うのですが、子連れだとこれは難しいです。。
飲み会に参加できないなんて学会参加の意味がない、という声が身内から聞こえてきそうです笑。
実際、私だけでなくこのことを問題視している子育て中研究者仲間は結構居まして、なんとかしようとアイデアを出し合って画策中です。
これに関しても、いつか記事にできたらと思います。

学会会場の前にて

まとめ

基礎有機化学討論会に託児所を作っていただけて本当によかったです。
子連れ参加しか選択肢がない研究者にとっては必須だと思いますし、
こどもを誰かに預けて単独で学会参加する予定でいても、預け先のトラブルで突然預けられなくなる、そのために自身も学会に参加できなくなるという可能性もあります。
そういった場合のセーフティネットとしても、託児所が存在していて預け先の選択肢に入れられるということは大変重要になります。
苦労点や反省点はたくさんありましたが、それらも良い学びになり、子育て中の研究者としてひとつ成長できたように思います。
学会参加できたことで研究を加速させる出会い・気づきもありましたし、参加している学生さんたちのencourageも少しはできたのではないかと思います。
学会後に実行委員会の先生方にメールでご連絡差し上げたときに、学会での託児室の設置は情報が少なく、業者選定がとても難しかったことやスケジュールの設定に苦心したことを教えていただきました。
改めて、基礎有機化学討論会初の託児所設置にご尽力いただいた、京都大学の時任宣博先生、深澤愛子先生、水畑吉行先生をはじめ、実行委員会のすべての方々に深く感謝いたします。
ありがとうございました。
….と言って恩恵を受けているだけでなく、自分自身が学会等に働きかけ、託児所設置などの支援を作る側にならないといけないと強く感じています。
またこういった記事執筆によって、もっと利用者が増えると良いなと思います。
そういった経験や思いがあり、4月に参加したJSTの領域会議では仲間とともにシッターさんを手配して子連れ領域会議参加しました。
まとめて記事にするつもりでしたが、あまりに長くなりすぎたので、別の記事にすることにします。

次回に続く…

*託児所設置など興味のある方がいらっしゃいましたら、私 (めぐ)になんらかの形でご連絡いただければぜひお話しさせてもらいたいと思います。

Avatar photo

めぐ

投稿者の記事一覧

博士(理学)。大学教員。娘の育児に奮闘しつつも、分子の世界に思いを馳せる日々。

関連記事

  1. 化学ゆるキャラ大集合
  2. キラル金属光レドックス触媒の最前線を駆け抜けろ!触媒デザインの改…
  3. 光触媒を用いるスピロ環合成法が創薬の未来を明るく照らす
  4. 電子実験ノートもクラウドの時代? Accelrys Notebo…
  5. 【好評につきリピート開催】マイクロ波プロセスのスケールアップ〜動…
  6. 【7/28開催】第3回TCIオンラインセミナー 「動物透明化試薬…
  7. “Wisconsin Process”に…
  8. 未来のノーベル化学賞候補者

注目情報

ピックアップ記事

  1. 白い器を覆っている透明なガラスってなんだ?
  2. やまと根岸通り
  3. ポール・アリヴィサトス Paul Alivisatos
  4. 目が見えるようになる薬
  5. 銅中心が動く人工非ヘム金属酵素の簡便な構築に成功
  6. Reaxys体験レポート反応検索編
  7. ヒュスゲン環化付加 Huisgen Cycloaddition
  8. ディーター・ゼーバッハ Dieter Seebach
  9. ファイトスルフォカイン (phytosulfokine)
  10. 解毒薬のはなし その1 イントロダクション

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2023年7月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

「MI×データ科学」コース 〜LLM・自動実験・計算・画像とベイズ最適化ハンズオン〜

1 開講期間2026年5月26日(火)、29日(金) 計2日間2 コースのねらい、特色近…

材料の数理モデリング – マルチスケール材料シミュレーション –

材料の数理モデリング概要材料科学分野におけるシミュレーションを「マルチスケール」で理解するた…

第59回天然物化学談話会@宮崎(7/8~10)

ごあいさつ天然物化学談話会は、全国の天然物化学および有機合成化学を研究する大学生…

トッド・ハイスター Todd K. Hyster

トッド・カート・ハイスター(Todd Kurt Hyster、1985年10月10日–)はアメリカ出…

“最難関アリル化”を劇的に加速する固定化触媒の開発

第 703回のスポットライトリサーチは、横浜国立大学大学院 理工学府 博士課程前期で…

「ニューモダリティと有機合成化学」 第5回公開講演会

従来の低分子、抗体だけでなく、核酸、ペプチド、あるいはその複合体(例えばADC(抗体薬物複合体))、…

溶融する半導体配位高分子の開発に成功!~MOFの成形加工性の向上に期待~

第702回のスポットライトリサーチは、関西学院大学理学部(田中研究室)にて助教をされていた秋吉亮平 …

ミン・ユー・ガイ Ming-Yu Ngai

魏明宇(Ming-Yu Ngai、1981年X月XX日–)は米国の有機化学者である。米国パデュー大学…

第55回複素環化学討論会

複素環化学討論会は、「複素環の合成、反応、構造および物性」をテーマとして、化学・薬学・農芸化学など幅…

逐次的脱芳香族化と光環化付加で挑む!Annotinolide B初の全合成

Annotinolide Bの初の全合成が報告された。キノリンの逐次的な脱芳香族化と分子内光環化付加…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP