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ナノ化学

ネッド・シーマン Nadrian C. Seeman

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ネイドリアン・C・シーマン(Nadrian C. Seeman、1945年12月16日-)はアメリカの化学者である(写真: Alchetron)。ニューヨーク大学教授。DNAを用いたナノ構造体の合成研究と応用を主軸研究テーマとする。

経歴

1945年、シカゴに生まれる。

1966 シカゴ大学 学士号取得
1970 ピッツバーグ大学 博士号取得
1970 コロンビア大学 博士研究員
1972 マサチューセッツ工科大学 博士研究員
1977 SUNY/Albany助教授
1988 SUNY/Albany准教授
1988 ニューヨーク大学教授
2001- ニューヨーク大学教授(Margaret and Herman Sokol Professor)

受賞歴

1974 Sidhu Award
1995 Feynman Prize in Nanotechnology
1997 Emerging Technology Award from Discover Magazine
1999 Margaret and Herman Sokol Faculty Award in the Sciences
2004 Tulip Award in DNA-Based Computation
2005 Elected Fellow of the Royal Society of Chemistry
2005 MERIT award from the National Institute of General Medical Sciences
2005 Nano50 Award from Nanotech Briefs
2005 Biotechnology Award from World Technology Network
2008 William H. Nichols Medal
2009 Frontiers of Science Award
2010 Alexander Rich Medal
2010 Kavli Prize in Nanoscience
2011 ISNSCE Nanoscience Prize
2012 Chinese Academy of Sciences Albert Einstein Professorship Award
2012 Distinguished Alumnus Award, University of Pittsburgh
2014 Jagadish Chandra Bose Triennial Gold Medal
2016 Benjamin Franklin Medal in Chemistry

研究

結晶学が専門。高分子の結晶化の難しさを痛感し、DNAで規則的構造体を合成することを考えついた。

DNAナノ構造体の設計・合成・機能化において先駆的業績をあげる。

1982年に4方向に分岐するDNA構造(Holiday Junction)を自己集合させることで格子構造を作成する方法を考案[3]。その後、DNAの自己集合によってキューブ構造などの3次元構造も作成された。さらに、1998年に2本の2本鎖DNAを2箇所で結合させた構造体(Double crossover)を用いて作成したタイル状のDNA構造体を自己集合させることで、原子間力顕微鏡(AFM)でも観察可能なサイズの2次元集合体の作成に成功[4]。これが、DNAを自己集合させることによって構造体を作り上げる「DNAナノテクノロジー」の創始となった。

DNAはナノスケール(ナノメートル(nm)=10億分の1m)の構造を作るのに最適な原材料である。各DNA鎖の塩基配列を適切に設計することで、相補的二重鎖形成→引き続く連結によってナノ構造体が自己組織化的に組み上がる。設計次第では有機合成的なアプローチの難しい、ボロミアンリングなどのトポロジカルに複雑度の高い構造体も合成できる。高い規則性を有するため、X線結晶解析によって原子レベルでの構造解析も可能。
このようなナノ構造内部に別の分子を規則的に並べたり、電子素子を組み込んだりすることで、既存の材料群では不可能な機能付与も期待できる。ナノテクノロジーにおける新たな領域を切りひらいた。

DNAnanostructure.jpg
(画像:C&EN)

最近では構造変化の制御に成功した「DNAナノロボット」を開発している。

 

関連論文

  1. Seeman, N. C. Nano Lett. 2001, 1, 22.  doi:10.1021/nl000182v
  2. Chen, J. H.; Seeman, N. C. Nature 1991, 350, 631. DOI: 10.1038/350631a0
  3. Seeman, N. C. Theoretical Biology, 1982, 99, 237.
  4. Winfree, E.; Liu, F.; Wenzler, L. A.; Seeman, N. C. Nature 1998, 394, 539. DOI: 10.1038/28998
  5. Seeman, N. C. Nature 2003421, 427. doi:10.1038/nature01406
  6. Zheng, J.; Birktoft, J. J.; Chen, Y.; Wang, T.; Sha, R.; Constantinou, P. E.; Ginell, S. L.; Mao, C.; Seeman, N. C. Nature 2009, 461, 74. DOI: 10.1038/nature08274
  7. Gu, H.; Chao, J.; Xiao, S.-J.; Seeman, N. C. Nature 2010, 465, 202. DOI: 10.1038/nature09026

コメント & その他

  • 2010年のKavli賞をDonald Eiglerと “ナノスケールで物質を制御する前例のない方法の開発”で受賞している

関連書籍

外部リンク

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投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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