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平尾一郎 Ichiro Hirao

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平尾一郎 (ひらお いちろう、19xx年x月xx日-)は、日本の化学者である。理化学研究所チームリーダー(写真:平尾一郎研究室HP)。

経歴

1978 静岡大学工学部 卒業
1983 東京工業大学大学院 理学系研究科 博士号取得
1984-1992 東京大学工学部 助手
1992-1996 東京薬科大学 助教授
1997-2001 ERATOグループリーダー
2001-2002 理化学研究所 チームリーダー
2002-2006 東京大学先端科学技術研究センター 教授
2006-2015 理化学研究所 合成分子生物学研究チームリーダー
2015- Institute of Bioengineering and Nanotechnology (IBN) of A*STAR チームリーダー(シンガポール)

兼任
2007-2015 タグシクス・バイオ社 代表取締役社長

受賞歴

 

研究概要

高精度複製可能な人工塩基対の創製

10年以上にわたり転写・複製過程で機能する核酸人工塩基対の創製に取り組んでいる。最近その決定版ともいえるDs-Px塩基対を開発[1]。PCR複製過程でのエラーを99.9%以上にまで高めることに成功した。

artificialBP_3.gif

 

人工塩基対を組み込んだDNAアプタマーの創製

上記Ds塩基を組み込んだDNA鎖を種々合成し、加齢黄斑変性と関わる因子VEGF-165と強力に結合する核酸アプタマーを見いだすことに成功した[2]。承認済核酸医薬であるマクジェンの100倍以上の結合能を誇る。

コメント&その他

 

名言集

 

関連論文

[1] 「人工塩基対の分子設計」, 平尾一郎、TCIメール [PDF]

[2] (a) “Generation of high-affinity DNA aptamers using an expanded genetic alphabet” Hirao, I. et al. Nat. Biotech. 2013, 35, 453. doi:10.1038/nbt.2556 (b) 「人工DNAで薬を作る」理研ニュース2013年8月号 [PDF]

 

関連書籍

[amazonjs asin=”B001B3WGAW” locale=”JP” title=”Artificial DNA: Methods and Applications”][amazonjs asin=”B003NX6TYW” locale=”JP” title=”Natural Computing: DNA, Quantum Bits, and the Future of Smart Machines”][amazonjs asin=”4062574721″ locale=”JP” title=”DNA (上)―二重らせんの発見からヒトゲノム計画まで (ブルーバックス)”][amazonjs asin=”1620818388″ locale=”JP” title=”Biomedical Applications of Aptamers (DNA and Rna: Properties and Modifications, Functions and Interactions, Recombination and Applications)”]

 

関連動画

理化学研究所 平尾一郎研究室関連動画

 

外部リンク

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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