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海外化学者インタビュー

第43回―「均質ナノ粒子の合成と生命医学・触媒への応用」Taeghwan Hyeon教授

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第43回の海外化学者インタビューは、韓国のソウル国立大学・化学生物工学科のテグワン・ヒョン教授です。均一な大きさのナノ粒子の合成とその生物医学的応用に取り組んでいます。それではインタビューをどうぞ。

Q. あなたが化学者になった理由は?

小学校4年生のとき、地域の科学コンテストで銀メダルを取りました。その時から科学に興味を持つようになりました。高校で物理と化学、両方の授業を受けた後に、自分は化学のほうに向いていることに気がつきました。

Q. もし化学者でなかったら、何になりたいですか?またその理由は?

物理学や生物学のような、別分野の科学者です。中学・高校時代に科学が大好きだったからです。

Q. 概して化学者はどのように世界に貢献する事ができますか?

特にエネルギー問題の解決となる、高効率な太陽電池や水素製造用の可視光活性型光触媒の開発でしょうか。

Q.あなたがもし歴史上の人物と夕食を共にすることができたら誰と?またその理由は?

旧約聖書に出てくるダニエルです。彼がどのようにして多くの困難に耐え、どのように多くの知恵を得ていたのかを知りたいからです。

Q. あなたが最後に研究室で実験を行ったのはいつですか?また、その内容は?

助教授だった1999年の、メソポーラスシリカを鋳型にしたナノ多孔質炭素材料の合成です。

Q.もしあなたが砂漠の島に取り残されたら、どんな本や音楽が必要ですか?1つだけ答えてください。

聖書です。というのも、学べることがとても多いからです。それと、アカデミー室内管弦楽団サー・ネヴィル・マリナーのレコーディングコレクションが入った、クラシック音楽のCDですね。

原文:Reactions – Taeghwan Hyeon

※このインタビューは2007年12月14日に公開されました。

cosine

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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