[スポンサーリンク]

化学書籍レビュー

【著者インタビュー動画あり!】有機化学1000本ノック スペクトル解析編

[スポンサーリンク]

有機化学1000本ノック スペクトル解析編

有機化学1000本ノック スペクトル解析編

矢野 将文
¥2,750(as of 06/13 11:37)
Amazon product information

今年4月に発売された書籍で、発売記念著者インタビュー動画も発売前に撮影したのですが、書籍の到着を待っていたら完全に失念していて、そして忙しさを言い訳にいまさら公開となってしまいました。

待望の1000本ノックシリーズ第5弾 スペクトル解析編です!

まずはお時間のあるときに、撮影したインタビュー動画を御覧ください。著者の矢野先生(関西大学)と盛り上がってしまい、インタビューに1時間半も費やしてしましました(編集後30分)

以下の内容について、謎の格好をして矢野先生とたっぷりとお話しています。

チャプターもつけていて、質問をクリックするとその話に飛べるので、お時間のない方はそちらでどうぞ。

概要

大好評「有機化学1000本ノック」シリーズに待望の新刊が登場.シリーズ5作目は,スペクトル解析を取り上げた.水素不足指数の計算に始まり,IR,MS,NMRを習得し,最後はそれらの知識を総動員して構造を予測できるようにトレーニングする.もちろん問題数は1000問.有機化合物の構造が解析できるようになるまで,解いて解いて解きまくれ!(引用:化学同人

目次

1.IHD(水素不足指数)
2.IR(赤外吸収スペクトル)
3.MS(質量スペクトル)
4.13C NMR(炭素13 核磁気共鳴スペクトル)
5.1H NMR(プロトン核磁気共鳴スペクトル)
6.総合問題

内容

さて、今回の書籍の内容です。この有機化学1000本ノックシリーズはご存知でしょうか?

まさにタイトル通り体で身につける問題集です。名前に嘘偽り無く、本当に1000問問題が収録されており、今回のスペクトル解析シリーズも例外ではありません。

この問題集の特徴を言えば、同じところにしばらくノックしたと思いきや、たまーに少しだけ球筋を変えてノックしてくれること。何を言っているのかわからないかもしれませんが、実際やってみるとわかります。

目次の通り、まずは水素不足指数から。え?スペクトルと関係あるの?と思うんですが、スペクトルの問題は分子式が与えられていることが多いので、その分子式の水素不足指数がすぐにわかれば化合物を予測しやすくなります。

続いてはIR。基本的には官能基ぐらいしかわからないですね。覚えてほしいところは一部、あとはこのあたりに〇〇の伸縮振動が….ぐらいです。スペクトルも小さいですが多数収録されています。

お次は、意外にセンスが問われるMSスペクトル。親マスと言われる分子イオンだけがでるんじゃないんですね。かなり強い条件でイオン化するので、化合物がぶちぶち切れるんです。それをフラグメントイオンといって、それから分子イオンを予測することもあります。わかってしまえば簡単ですね。

メインは、13C NMRと1H NMR。これでもかというぐらい問題が収録されています。内容的にはそんなに難しい問題はなく、わかるひとはひと目でわかってしまうんじゃないかという感じです。もちろん実際のスペクトルが所狭しに掲載されています。よくぞこんなに収録したなと思います。

最後は、総合問題。難解問題があるのかと思いきや、実は結構簡単です。ただ、これが解けるようになると実践でも使えることでしょう。

実際にスペクトルを見る場合は、基本的には原料と生成物を見比べて、どこが反応してどのように変わるのか予測しながら構造式を予想しますね。一方で、スペクトルの問題はいきなり問題を与えられます。そう、つまり実際にスペクトルを読むときよりも難しいんです。ですので、これをしっかり解ければ免許皆伝

この1000本ノックシゴキに耐えきって、やりきったとき、

これまで単なる画像にしか見えなかったスペクトルが構造式にみえてくるでしょう!

おすすめです。

関連動画

化学同人から先行して出された動画です。こちらは短いのですぐに見ることができます。

関連書籍

有機化学1000本ノック 立体化学編

有機化学1000本ノック 立体化学編

矢野 将文
¥1,980(as of 06/13 11:37)
Amazon product information
有機化学1000本ノック 命名法編

有機化学1000本ノック 命名法編

矢野 将文
¥1,650(as of 06/13 11:37)
Amazon product information
有機化学1000本ノック反応機構編

有機化学1000本ノック反応機構編

矢野将文
¥2,970(as of 06/13 11:37)
Release date: 2019/08/25
Amazon product information
有機化学1000本ノック 反応生成物編

有機化学1000本ノック 反応生成物編

矢野 将文
¥2,090(as of 06/13 11:37)
Amazon product information

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. Inpriaとは? ~フォトレジスト業界の重要トピック~
  2. 学問と創造―ノーベル賞化学者・野依良治博士
  3. 世界が終わる日までビスマス
  4. 50年来の謎反応を解明せよ
  5. 不安定さが取り柄!1,2,3-シクロヘキサトリエンの多彩な反応
  6. 外部の分析機器を活用する方法
  7. アノードカップリングにより完遂したテバインの不斉全合成
  8. 水素移動を制御する精密な分子設計によるNHC触媒の高活性化

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. ジオキシラン酸化 Oxidation with Dioxirane
  2. ゲラニオール
  3. 高純度化学研究所が実物周期標本を発売開始
  4. 来年は世界化学年:2011年は”化学の年”!
  5. 不斉アリルホウ素化 Asymmetric Allylboration
  6. 2016 SciFinder Future Leadersプログラム参加のススメ
  7. パラトーシスを誘導する新規化合物トリプチセンーペプチドハイブリッド(TPHs)の創製
  8. 第25回 溶媒の要らない固体中の化学変換 – Len MacGillivray教授
  9. 世界最高速で試料回転を行う固体NMRプローブを開発 -超微量の生体試料を高感度で検出-
  10. ウーロン茶に新薬開発の夢 県立大グループが新成分発見

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2022年8月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

【6月開催】 【第二期 マツモトファインケミカル技術セミナー開催】 題目:有機金属化合物 オルガチックスを用いた架橋剤としての利用(溶剤系)

■セミナー概要当社ではチタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素等の有機金属化合物を“オルガチッ…

マテリアルズ・インフォマティクスの推進成功事例 -なぜあの企業は最短でMI推進を成功させたのか?-

開催日:2024/06/18 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足の影…

N-オキシドの性質と創薬における活用

N-オキシドは一部の天然物に含まれ、食品・医薬品などの代謝物にも見られるほか、医…

未来を切り拓く創薬DX:多角的な視点から探る最新トレンド

申込みはこちら次世代の創薬研究をリードするために、デジタルトランスフォーメーション(DX…

ファラデーのつくった世界!:−ロウソクの科学が歴史を変えた

こんにちは、Spectol21です!ノーベル賞受賞の吉野彰先生が、吉野先生の研究者と…

接着系材料におけるmiHub活用事例とCSサポートのご紹介

開催日:2024/06/12 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足の影…

水素原子一個で強力な触媒をケージング ――アルツハイマー病関連のアミロイドを低分子で副作用を抑えて分解する――

第 619 回のスポットライトリサーチは、東京大学大学院 薬学系研究科 有機合成化学…

ミツバチに付くダニに効く化学物質の研究開発のはなし

今回は東京大学大学院有機化学研究室 滝川 浩郷先生、小倉 由資先生が主導されている研究内容につき…

化学結合の常識が変わる可能性!形成や切断よりも「回転」プロセスが実は難しい有機反応

第 617 回のスポットライトリサーチは、慶應義塾大学大学院 理工学研究科 有機…

【書評】元素楽章ー擬人化でわかる元素の世界

元素の特性に基づくキャラクターデザインとフィクションの要素を融合させ,物語にまで昇華させた,待望…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP