[スポンサーリンク]

海外化学者インタビュー

第156回―「異種金属―有機構造体の創製」Stéphane Baudron教授

[スポンサーリンク]

第156回の海外化学者インタビューは、ステファン・A・ボードロン教授です。フランス・ストラスブール大学のLaboratoire de Chimie de Coordination Organiqueに所属(現在CNRSディレクター)し、結晶性異種金属構造体の開発に取り組んでいます。それではインタビューをどうぞ。

Q. あなたが化学者になった理由は?

いつのまにかそうなっていました。10代の頃は科学全般に興味があり、特に生物学に興味がありました。大学生になってからは、徐々に化学に興味を持つようになり、現在に至っています。

Q. もし化学者でなかったら、何になりたいですか?またその理由は?

才能があれば、プロのコメディアンになりたかったですね。私が研究室にいないときは、即興演劇に参加して演じるか観るかしていることが分かるでしょう。逃避して、自分自身を再発見するための最高の方法なのです。

Q. 現在取り組んでいることは何ですか?そしてそれをどう展開させたいですか?

私たちは、複数の配位点を持つ異なるリガンドを用いて、結晶性異種金属構造体を逐次構築することに取り組んでいます。これらの材料における異種金属ならではの性質を利用し、関わっているさまざまな金属中心を操作することによって特性を調節することが目標です。

Q.あなたがもし、歴史上の人物と夕食を共にすることができたら誰と?またその理由は?

写真技術を発明した一人、ニセフォール・ニエプスです。初めて写真を見たときの感動はひとしおだったでしょう。また、私が銀塩に夢中になっていたことも関係しているかもしれません。

Q. あなたが最後に研究室で実験を行ったのはいつですか?また、その内容は?

今日です。ジピリンを合成しました。研究室にいると、机に座っていなくてもいいので、とても生産的です。コンピューターでの作業は、論文を書くときを除いて、あまりスリルを感じません。

Q.もしあなたが砂漠の島に取り残されたら、どんな本や音楽が必要ですか?1つだけ答えてください。

本はカリフォルニア生活を思い出すために、デイヴ・エッガーの『A heartbreaking work of staggering genius』を持っていくか、フランスを思い出すためにミシェル・ウエルベックの『La carte et le territoire』を持っていきます。

音楽アルバムなら、サンティゴールドの『Santogold』、ゴールドフラップの『Seventh tree』、バンジャマン・ビオレの『La superbe』ですが、選ぶのは難しいですね。

Q.「Reactions」でインタビューしてほしい化学者と、その理由を教えてください。

ミルチャ・ディンカ教授です。非常に才能ある化学者であり、良き友人でもあります。彼の意見を聞くと面白いでしょう。

 

原文:Reactions – Stephane Boudron

※このインタビューは2011年5月20日に公開されました。

cosine

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 第71回―「化学のリーディングジャーナルを編集する」Stephe…
  2. 第33回 新たな手法をもとに複雑化合物の合成に切り込む―Stev…
  3. 第146回―「原子から社会までの課題を化学で解決する」中村栄一 …
  4. 第六回 電子回路を合成するー寺尾潤准教授
  5. 第106回―「分子の反応動力学を研究する」Xueming Yan…
  6. 第141回―「天然と人工の高分子を融合させる」Sébastien…
  7. 第八回 ユニークな触媒で鏡像体をつくり分けるー林民生教授
  8. 第133回―「遺伝暗号リプログラミングと翻訳後修飾の研究」Jas…

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 【速報】2017年のノーベル生理学・医学賞は「概日リズムを制御する分子メカニズムの発見」に!
  2. ペプチド縮合を加速する生体模倣型有機触媒
  3. アンドレアス ファルツ Andreas Pfaltz
  4. アメリカで Ph.D. を取る –奨学金を申請するの巻–
  5. スチュアート・シュライバー Stuart L. Schreiber
  6. 自己紹介で差がつく3つのポイント
  7. 合格体験記:知的財産管理技能検定~berg編~
  8. ファージディスプレイでシステイン修飾法の配列選択性を見いだす
  9. 第15回ケムステVシンポジウム「複合アニオン」を開催します!
  10. 複雑な化合物を効率よく生成 名大チーム開発

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2021年7月
« 6月   8月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

注目情報

注目情報

最新記事

うっかりドーピングの化学 -禁止薬物と該当医薬品-

「うっかりドーピング」という言葉をご存知でしょうか。禁止薬物に該当する成分を含む風邪…

第五回ケムステVプレミアレクチャー「キラルブレンステッド酸触媒の開発と新展開」

新型コロナ感染者数は大変なことになっていますが、無観客東京オリンピック盛り上がっ…

がん治療用の放射性物質、国内で10年ぶり製造へ…輸入頼みから脱却

政府は、がんの治療や臓器の検査をする医療用の放射性物質の国内製造を近く再開する。およそ10年ぶりとな…

三洋化成の新分野への挑戦

三洋化成と長瀬産業は、AI 技術を応用した人工嗅覚で匂いを識別する「匂いセンサー」について共同で事業…

ケムステSlack、開設二周年!

Chem-Stationが立ち上げた化学系オープンコミュニティ、ケムステSlackを開設して早くも二…

過酸がC–H結合を切ってメチル基を提供する

光増感剤とニッケル触媒を用いたC(sp3)–Hメチル化が開発された。合成終盤でのメチル化に威力を発揮…

化学の祭典!国際化学オリンピック ”53rd IChO 2021 Japan” 開幕!

2021年7月「オリンピック/パラリンピック 東京2020大会」も無観客ではあるものの無事開幕されま…

O-脱メチル化・脱アルキル化剤 基礎編

メトキシ基→ヒドロキシ基への変換、割と苦戦しますよね。保護基と呼ぶには利便性が数歩足…

マイクロ波化学のカーボンニュートラルや循環型社会におけるアプリケーションや事業状況

当社のマイクロ波プラットフォーム技術および工業化知見を活用し、アクリル樹脂の分解に必要なエネルギーを…

NMRデータ処理にもサブスクの波? 新たなNMRデータ処理ソフトウェアが登場

NMRメーカーである日本電子のイギリス法人、JEOL UKが6月、WindowsとmacOSの両方で…

Chem-Station Twitter

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP