[スポンサーリンク]

一般的な話題

MEDCHEM NEWS 32-2号 「儲からないが必要な薬の話」

[スポンサーリンク]

 

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープンアクセスとなりました 32-2号 (2022年5月発行)の紹介です。

各項目のタイトルおよび画像から該当記事へ飛べます (新しいタブで開きます) ので、隅々までご覧ください。

■巻頭言

AMEDの医療研究開発における使命と取り組み状況
三島 良直
国立研究開発法人 日本医療研究開発機構

本号の巻頭言は、AMED の三島理事長よりご寄稿頂きました。令和 2 年度からスタートした第 2 期健康・医療戦略における取り組みや、喫緊の課題である COVID-19 に対する対応が紹介されています。我が国の医療に関する研究開発を推進・支援する AMED の考えを知ることができますので、ぜひご一読下さい。

■創薬最前線

理化学研究所 創薬・医療技術基盤プログラムの概要と今後の展望について
岡崎 寛
理化学研究所

理研の創薬・医療技術基盤プログラム (DMP) について紹介されています。本プログラムは、理研の総力を挙げて先進的な創薬・医療技術を生み出すプロジェクトであり、2010 年の設立以来多くの成果を上げています。今後も理研の卓越したサイエンスと最新テクノロジーを梃に創薬ターゲットとモダリティーをさらに進化させることを目指しています。ぜひご一読ください。

■WINDOW

儲からないが必要な薬の話
工月 達郎
特定非営利活動法人DNDi Japan

儲からないが開発して届けることが必要な薬がある。」

本コラムでは、人類として重要でありながら、一方で市場原理のみでは顧みられることの少ないこの課題に対し、新たな医薬品開発スキームの導入や工夫に加えて、見出されつつある成果について紹介されています。応援したくなる取り組みですので、ぜひご一読ください。

■ESSAY

J-PUBLIC日本パブリックライブラリコンソーシアムの取り組み ─All Japanとしての化合物ライブラリ構築を目指して─
岩岡 はるな
アステラス製薬株式会社

数年前より化合物ライブラリを複数の企業で交換若しくは共有する試みが世界的に広がっております。本稿は国内製薬企業が参画し、多様性のある化合物ライブラリを共同で管理し利用する “J-PUBLIC” の紹介です。将来ここから日本発の革新的な医薬品が生まれるかもしれません。

■ESSAY

次世代mRNA医薬の開発に向けた高分子設計
内田 智士*1, 2
*1京都府立医科大学, *2 公益財団法人川崎市産業振興財団

現在、新型コロナウイルス感染症ワクチンの実用化でメジャーになった mRNA 医薬ですが、ワクチンのみならず疾患治療医薬品としても注目されています。本稿では、治療用 mRNA 医薬としての課題やその課題克服に向け、内田先生が開発された技術について分かりやすく記載されています。ぜひご一読ください。

■DISCOVERY

HIF-Prolyl Hydroxylase 阻害薬 Enarodustat (エナロイ®) の創製
生越 洋介, 松井 拓也, 三谷 育生, 横田 正宏, 阿部 博行
日本たばこ産業株式会社

唯一国産の HIF-PH 阻害薬「enarodustat」のサクセスストーリーで、メディシナルケミストのデザイン力と有機合成力が存分に発揮されています。開発競争が激しい中、苦労して見つけた骨格の特許が一足先に他社に出願されてしまうなど,悪戦苦闘しながらも諦めなかった研究者たちの姿が目に浮かびます。ぜひご一読ください。

SEMINAR

創薬研究のための蛍光プローブの分子設計と活用方法
花岡 健二郎
慶應義塾大学

生細胞や生体内の生命現象を可視化するバイオイメージング技術が、近年益々重要になっています。バイオイメージングに用いる蛍光プローブの開発経緯について、また創薬研究への応用について、興味深い内容が記載されています。

■SEMINAR 

α線核医学治療の大阪大学における取り組み
樺山 一哉, 白神 宜史, 兼田 加珠子, 渡部 直史, 豊嶋 厚史
大阪大学

α線の飛程は細胞1個分程度であるため、患部にうまく集積できればピンポイントの細胞殺傷が可能になります。大阪大学の部局を超えた共同研究で進められた、α線核医学治療薬開発の道のり、211At の製造/精製、ターゲッティング分子の合成、そして医師主導治験までの成果は、難治性がんの新規治療法として大いに期待されます。

■COFFEE BREAK

香酸柑橘類に含まれるフラボノイドの可能性
堤 理恵
徳島大学

幻の果実ユコウ」をご存じですか? 徳島県の山間部でのみ、栽培されているそうです。ユコウなど香酸柑橘類に含まれるフラボノイドの機能性についての紹介です。

■REPORT

19th Annual Discovery on Target参加レポート
榊原 良
田辺三菱製薬株式会社

本コラムは 2021 年 9 月に開催された 19th Annual Discovery on Target のレポートです。多岐にわたる学会内容の中から、“従来の”手法では創薬標的にすることが困難な「undruggable」ターゲットに挑む創薬アプローチについてまとめられています。ぜひご一読ください。

関連書籍 – 本号の「BOOKS紹介」より

[amazonjs asin=”B08CXQ6FBT” locale=”JP” title=”15年で2つの新薬を世に出し、5700億円で買収されたバイオベンチャー研究員の話 (ソリックブックス)”]

著者の赤間さんは第19回ケムステVシンポにも登壇されています!

MEDCHEM NEWS 紹介記事バックナンバー

MEDCHEM NEWS 32-1号「機械学習とロボティックス特集」
MEDCHEM NEWS 31-4号「RNA制御モダリティ」
MEDCHEM NEWS 31-3号「ケムステ代表寄稿記事」
MEDCHEM NEWS 31-2号「2020年度医薬化学部会賞」
MEDCHEM NEWS 31-1号「低分子創薬」
MEDCHEM NEWS 30-4号「ペプチド化学」
MEDCHEM NEWS 30-3号「メドケムシンポ優秀賞」

Avatar photo

DAICHAN

投稿者の記事一覧

創薬化学者と薬局薬剤師の二足の草鞋を履きこなす、四年制薬学科の生き残り。
薬を「創る」と「使う」の双方からサイエンスに向き合っています。
しかし趣味は魏志倭人伝の解釈と北方民族の古代史という、あからさまな文系人間。
どこへ向かうかはfurther research is needed.

関連記事

  1. シャープな蛍光色変化を示すメカノフォアの開発
  2. 市民公開講座 ~驚きのかがく~
  3. いま企業がアカデミア出身者に期待していること
  4. 研究室クラウド設立のススメ(導入編)
  5. 日本プロセス化学会2024ウインターシンポジウム
  6. ゴードン会議に参加して:ボストン周辺滞在記 PartI
  7. 第10回次世代を担う有機化学シンポジウムに参加してきました
  8. ジボリルメタンに一挙に二つの求電子剤をくっつける

注目情報

ピックアップ記事

  1. 有機合成化学協会誌2026年2月号:亜鉛ルイス酸触媒・短側鎖スルホニルフルオリドモノマー・大環状金錯体・キラルスピロπ共役化合物・ヘリセンの合成とキロプティカル特性
  2. 渡辺芳人 Yoshihito Watanabe
  3. 中国へ行ってきました 西安・上海・北京編③
  4. 向かい合わせになったフェノールが織りなす働き
  5. ノーベル化学賞受賞者が講演 3月1日、徳島文理大学
  6. メタルフリー C-H活性化~触媒的ホウ素化
  7. ホーナー・ワズワース・エモンス反応/Horner–Wadsworth–Emmons Reaction
  8. ケミストリ・ソングス【Part1】
  9. 2011年イグノーベル賞決定!「わさび警報装置」
  10. 医薬品設計における三次元性指標(Fsp³)の再評価

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2023年5月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

注目情報

最新記事

条件の「前後」も実験条件である【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか3. 反応操作をし…

そのpH、“本当にその場所”の値ですか?ニードル式pHセンサーを使ってみた!

突然ですが、「培養の再現性がなんか悪い」「同じ条件のはずなのに結果がズレる」といった経験はあ…

「骨格編集」×「ナノカーボン合成」〜ナノカーボン合成の新戦略を実証〜

第719回のスポットライトリサーチは、名古屋大学大学院工学研究科(忍久保研究室)博士後期課程2年の平…

【書評】立体化学 はじめの一歩

立体化学は,分子の三次元構造を理解するための重要な分野であり,有機化学や…

水のシミュレーション入門 — 水分子を計算機の中でどう”描く”か —

身近なのに、計算機にとって手強い"水"。本記事では、点電荷モデルから機械学習まで、その"描き方"の進…

◆◇◆◇ 第36回フォーラム・イン・ドージン開催のご案内 ◆◇◆◇

同仁化学研究所が熊本から世界へ情報発信するフォーラム・イン・ドージンの開催ご案内です。今年は『な…

『力』による円偏光発光のon/off制御を単一分子レベルで実現

第718回のスポットライトリサーチは、東京科学大学 物質理工学院(相良研究室)博士後期課程2年の野中…

数日かかっていた反応機構解析を、わずか数分に!

機械学習ポテンシャルが変える計算化学の現在近年、DFT計算による反応機構解析は広く行われるよ…

海外ポスドクのオファーをもらう【アメリカで Ph.D. を取る: 進路編】

ポスドクとして海外に留学する場合、希望する研究室の教授に直接連絡を取り、面接などを通して適性を判断さ…

MDで観るトライボロジー 〜原子が擦れるその場をシミュレーション〜

軽くて強いのに摩耗に弱いチタン合金は、航空機や人工関節に広く使われています。原子が擦れ合うその場を分…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP