[スポンサーリンク]

その他

改正 研究開発力強化法

[スポンサーリンク]

内容

タイトルの通り、今後の日本の研究開発力強化法という法律について解説している本です。第一章では、国会議員と著名な研究者との座談会の内容を紹介しています。第二章、第三章では、改正された研究開発強化法のポイントやほかの法律の改正の必要性などを解説し、第四章では、研究開発強化法の条文を紹介しています。

 

対象

大学院生、現場の研究者

 

解説

研究開発力強化法という法律が2013年の12月に改正されましたが、筆者はこの本を読んで、そんな法律があったことを初めて知りました。要は、日本の研究開発力は、アメリカや中国と比べて弱くなってきているので研究開発力を強化しましょうという法律です。

例えば日本の研究者は研究以外の仕事が多いので、リサーチ・アドミニストレーター(研究支援者:RA)という職種を作り、研究者は研究に専念するということが盛り込まれています。この本ではこのような研究開発力強化法のポイントや背景を座談会の中で議論しています。一部で批判が上がっている、大学や研究開発法人の有限労働契約の最大年数が5年から10年に例外が設けられたことについても取り上げれていて制定の背景をこの本から読み取ることができます。

 

本を読んだ感想

この本を読んで私は、なんでもアメリカのやり方に変えていくのではなくて、日本の制度にも良い点を残しつつ、アメリカの優れたを取り入れべきではないかと思いました。

主に国会議員の先生方が日本の研究開発の未来をどう考えているのかをこの本から知ることができるので、現場の研究者の方々に読んでいただき、日本の未来について考えて欲しいと思います。

 

関連書籍

Zeolinite

投稿者の記事一覧

ただの会社員です。某企業で化学製品の商品開発に携わっています。社内でのデータサイエンスの普及とDX促進が個人的な野望です。

関連記事

  1. The Art of Problem Solving in Or…
  2. だれが原子を見たか【夏休み企画: 理系学生の読書感想文】
  3. Side Reactions in Organic Synthe…
  4. Lead Optimization for Medicinal …
  5. モビリティ用電池の化学: リチウムイオン二次電池から燃料電池まで…
  6. NMR in Organometallic Chemistry
  7. Hazardous Laboratory Chemicals D…
  8. 2009年10月人気化学書籍ランキング

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 糖のC-2位アリール化は甘くない
  2. Pallambins A-Dの不斉全合成
  3. エッシェンモーザーメチレン化 Eschenmoser Methylenation
  4. カーボンナノチューブの毒性を和らげる長さ
  5. ボロン酸を用いた2-イソシアノビフェニルの酸化的環化反応によるフェナントリジン類の合成
  6. 並外れた光可逆的粘弾性変化を示すシリコーンエラストマーの開発~市販のレーザーポインターをあてるだけで簡単にはがせる解体性粘接着剤用途に期待~
  7. ルチッカ大員環合成 Ruzicka Large Ring Synthesis
  8. ケムステイブニングミキサー2018へ参加しよう!
  9. 高活性な不斉求核有機触媒の創製
  10. 第15回 触媒の力で斬新な炭素骨格構築 中尾 佳亮講師

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2016年5月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

注目情報

最新記事

【速報】2023年ノーベル化学賞は「量子ドットの発見と合成」へ!

2023年のノーベル化学賞は「量子ドットの発見と合成」の業績で、マサチューセッツ工科大学のMoung…

エキモフ, アレクセイ イワノビッチ Екимов, Алексей Иванович

エキモフ, アレクセイ イワノビッチ(Екимов, Алексей Иванович, Alexe…

ルイ・E. ・ブラス Louis E. Brus

ルイ・ユージーン・ブラス (Louis Eugene Brus, 1943年8月10日-, オハイオ…

モウンジ・バウェンディ Moungi G Bawendi

モウンジ・バウェンディ (Moungi G Bawendi 1961年3月15日 パリ生まれ)はアメ…

マテリアルズ・インフォマティクスにおける分子生成の基礎

開催日:2023/10/11 申込みはこちら■開催概要近年、少子高齢化、働き手の不足の影…

はやぶさ2が持ち帰った有機化合物

小惑星リュウグウから始原的な「塩(Salt)」と有機硫黄分子群を発見(9月18日JAMSTECプレス…

Let’s Make Wave , Make World. −マイクロ波で!プロセス革新ワークショップ −

<内容>マイクロ波のプロと次世代プロセスへの転換に向けた勘所を押さえ、未来に向けたイノベーシ…

ゲルマベンゼニルアニオンを用いた単原子ゲルマニウム導入反応の開発

第566回のスポットライトリサーチは、京都大学化学研究所 物質創成化学研究系 有機元素化学領域 (山…

韮山反射炉に行ってみた

韮山反射炉は1857年に完成した静岡県伊豆の国市にある国指定の史跡(史跡名勝記念物)で、2015年に…

超高圧合成、添加剤が選択的物質合成の決め手に -電池材料等への応用に期待-

第565回のスポットライトリサーチは、東京工業大学 科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所 東・…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP