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グレッグ・フー Gregory C. Fu

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 グレゴリー・C・フー(Gregory C. Fu、1964年6月17日(オハイオ生)-)は、アメリカの有機化学者である(写真:Caltech News)。カリフォルニア工科大学 教授。

 経歴

1985 マサチューセッツ工科大学 卒業 (K. B. Sharpless教授)
1991 ハーバード大学 博士号取得 (David A. Evans教授)
1991 カリフォルニア工科大学 博士研究員 (R. H. Grubbs教授)
1993 マサチューセッツ工科大学 助教授
1998 マサチューセッツ工科大学 准教授
1999 マサチューセッツ工科大学 教授
2007 マサチューセッツ工科大学 Firmenich Professor
2012 カリフォルニア工科大学 Altair Professor
2016 カリフォルニア工科大学 Norman Chandler Professor

受賞歴

1993 Camille and Henry Dreyfus Foundation New Faculty Award
1994 National Science Foundation Young Investigator Award
1995 American Cancer Society Junitor Faculty Research Award
1997 Alfred P. Sloan Research Fellow
1997 Camille Dreyfus Teacher-Scholar Award
1998 アーサー・C・コープ スカラー賞
2000 School of Science Undergraduate Teaching Prize, MIT
2000 Chan Memorial Award in Organic Chemistry
2001 Springer Award in Organometallic Chemistry
2005 E. J. Corey Award
2006 Mukaiyama Award
2007 三井触媒化学賞
2012 ACS Awaard for Creative Work in Synthetic Organic Chemistry
2013 Alexander von Humboldt Research Fellow
2015 Yamada-Koga Prize
2018 Herbert C. Brown Award, American Chemical Society

研究概要

面不斉を持つ不斉合成用試薬の開発[1]

彼のグループによって開発された、フェロセン骨格にDMAPを融合させたキラル求核触媒は、光学分割的アシル化、Staundingerケテン付加などを高いエナンチオ選択性にて進行させる。また面不斉錯形成を利用した新規不斉配位子の創成や、キラルルイス酸の開発も行っている。

gc_fu_2.gif

新規クロスカップリング反応の開発

Pd,Niを用いるクロスカップリング反応の拡張に成功している。通常不活性とされてきた塩化アリール、アルキルハライドなどを用いる条件などを多く開発している。幾つかの反応においては不斉触媒化も達成されている(例えば下図は不斉根岸カップリングの例[2])。

gc_fu_3.gif

また最近では銅-カルバゾール錯体の光特性を活用した触媒的ウルマンカップリング[3]、3級アルキルハライドの不斉C-Nカップリング反応[4]なども達成している。

Picture

 関連文献

  1.  Fu, G. C. Acc. Chem. Res. 2004, 37, 542. DOI: 10.1021/ar030051b
  2.  Arp, F. O.; Fu, G. C. J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 10482. DOI: 10.1021/ja053751f
  3. Creutz, S. E.; Lotito, K. J.; Fu, G. C.; Peters, J. C. Science 2012338, 647. DOI: 10.1126/science.1226458
  4. Kainz, Q. M.; Matier, C. D.; Bartoszewicz, A.; Zultanski, S. L.; Peters, J. C.; Fu, G. C. Science 2016, 351, 681. DOI: 10.1126/science.aad8313
  5. Schmidt, J.; Choi, J.; Liu, A. T.; Slusarczyk, M.; Fu, G. C. Science2016354, 1265–1269.

外部リンク

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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