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エイダ・ヨナス Ada E. Yonath

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エイダ・E・ヨナス(Ada E. Yonath、1939年6月22日(イスラエル生まれ)-)は、イスラエルの結晶化学者である。ワイズマン科学研究所研究員。「リボソームの構造と機能解析」に関する業績で2009年ノーベル化学賞を受賞(写真:Wolf Foundation)。

経歴

1962 Hebrew大学 卒業
1968 ワイズマン科学研究所 博士号取得
1969 カーネギーメロン大学 博士研究員
1970 マサチューセッツ工科大学 博士研究員
1970 イスラエル結晶学研究所
1979-2004 マックス・プランク研究所 勤務
19xx ワイズマン科学研究所

 

受賞歴

2000 ヨーロッパ結晶学賞
2002 イスラエル賞化学部門
2005 ルイザ・グロス・ホロヴィッツ賞
2006 ウルフ賞
2007 ポール・エーリッヒ-ルードヴィヒ・ダルムシュタッダー賞
2008 ロレアル・ユネスコ女性化学者賞
2009 ノーベル化学賞

 

研究概要

リボソームの結晶化および単結晶X線回折を用いた構造解析

誰もが成功を懐疑的に眺め、達成はほぼ不可能と言われていたリボソームの結晶化を1980年に、世界で初めて成し遂げる。さらに20年の歳月を費やし、リボソームのX線結晶構造解析に成功した。この業績によって2009年のノーベル化学賞を受賞している。

ribosome.jpg 彼女の発見した結晶化条件は、他の構造解析グループでも用いられ、リボソームの構造解析の進展に多大な貢献を果たした。
またその過程でヨナスは、ほぼ液体窒素温度という極低温にてX線回折を測定する手法をも編みだし、現在では生体高分子の構造解析におけるスタンダードの一つとして広く用いられている。

 

名言集

 

関連動画


Portrait d’Ada Yonath, biologiste
by Psychologies-com

コメント&その他

 

関連文献

[1] Schluenzen, F.; Tocilj, A.; Zarivach, R.; Harms, J.; Gluehmann, M.; Janell, D.; Bashan, A.; Bartels, H.; Agmon, I.; Franceschi, F.; Yonath, A. E. Cell 2000, 102, 615 . doi: 10.1016/S0092-8674(00)00084-2

 

関連書籍

 

外部リンク

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博士(薬学)。Chem-Station副代表。国立大学教員→国研研究員にクラスチェンジ。専門は有機合成化学、触媒化学、医薬化学、ペプチド/タンパク質化学。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

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