[スポンサーリンク]

ケムステニュース

理化学研究所が新元素発見 名前は「リケニウム」?

[スポンサーリンク]

日本人が、初めて新種の元素を発見した。今のところ、見つけたのは、陽子113個を含む(原子番号113)新元素の原子核1個だけだが、実験を重ねて確実性が認められれば命名権を得る。名前のついた元素はこれまでに110種あるが、初の「日本発」。理化学研究所が28日に発表し、名前の候補は「リケニウム」(理研にちなむ)、「ジャポニウム」などを挙げている。
原子の核は重くなると壊れやすく、放射線を出しながら分裂などにより、より軽い原子核に変わってしまう。このため、陽子92個を含むウランより重い元素は天然にはほとんど存在せず、人工的につくり出しては新発見が積み重ねられてきた。94年発見の元素に110番目の名前が付けられている。(引用: 朝日新聞)

 

もっとも間近に名前の付けられた元素は、ダームスタチウム(Ds)です。1994年、ドイツの重イオン研究所のS. Hofmann等によって発見されました。重イオン研究所のあるドイツのダルムシュタット市に因んでいます。

 

それ以降にも、8個の新元素が見つかっていますが、いまだ命名はされておらず「ウンウン~~~」と仮の名前がつけられています。こういった元素はいずれも寿命が0.000・・秒のオーダーであり、再現性・真実度関する議論がよく巻き起こります。最近の例で言うと、1999年のウンウンオクチウム発見。捏造騒動など様々な問題が巻き起こり、2003年に再度申告することとなりました。
今回の発見に対して、理研の野依理事長はリケニウムを名前として望んでいるそうです。無事認証されるといいですね。

 

関連書籍

[amazonjs asin=”4054058388″ locale=”JP” title=”美しい元素 (学研の図鑑)”][amazonjs asin=”4759811672″ locale=”JP” title=”元素生活 Wonderful Life With The ELEMENTS”]

 

外部リンク

  • 元素の番号順一覧:フリー百科事典『ウィキペディア (Wikipedia)』の元素番号一覧。
  • 周期表の覚え方:すいへいりーべー・・・と昔よく覚えた周期表の語呂合わせを使った覚え方をすべての元素に対して掲載。
  • Chemical Elements.com:きれいな周期表。族別説明、各元素関連リンク
Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. エーザイ、米国で抗てんかん剤「Banzel」(ルフィナミド)の小…
  2. 帝人骨粗鬆症治療剤「ボナロン錠」製造販売承認
  3. 発明対価280万円認める 大塚製薬元部長が逆転勝訴
  4. 死海付近で臭素が漏洩
  5. 界面活性剤の市場分析と各社事業戦略について調査結果を発表
  6. ポリフェノールに食品アレルギー予防効果
  7. JSR、東大理物と包括的連携に合意 共同研究や人材育成を促進
  8. スキンケア・化粧品に含まれる有害物質を巡る騒動

注目情報

ピックアップ記事

  1. ホウ素から糖に手渡される宅配便
  2. テトラメチルアンモニウム (tetramethylammonium)
  3. クライゼン縮合 Claisen Condensation
  4. 取扱いが容易なトリフルオロアセチル化試薬
  5. 自己修復性高分子研究を異種架橋高分子の革新的接着に展開
  6. 背信の科学者たち 論文捏造はなぜ繰り返されるのか?
  7. パラジウム錯体の酸化還元反応を利用した分子モーター
  8. 原子移動ラジカル重合 Atom Transfer Radical Polymerization
  9. ワートン反応 Wharton Reaction
  10. ポンコツ博士の海外奮闘録⑪ 〜博士,データをとる〜

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2004年10月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

注目情報

最新記事

第42回メディシナルケミストリーシンポジウム

テーマAI×創薬 無限能可能性!? ノーベル賞研究が拓く創薬の未来を探る…

山口 潤一郎 Junichiro Yamaguchi

山口潤一郎(やまぐちじゅんいちろう、1979年1月4日–)は日本の有機化学者である。早稲田大学教授 …

ナノグラフェンの高速水素化に成功!メカノケミカル法を用いた芳香環の水素化

第660回のスポットライトリサーチは、名古屋大学大学院理学研究科(有機化学研究室)博士後期課程3年の…

第32回光学活性化合物シンポジウム

第32回光学活性化合物シンポジウムのご案内光学活性化合物の合成および機能創出に関する研究で顕著な…

位置・立体選択的に糖を重水素化するフロー合成法を確立 ― Ru/C触媒カートリッジで150時間以上の連続運転を実証 ―

第 659回のスポットライトリサーチは、岐阜薬科大学大学院 アドバンストケミストリー…

【JAICI Science Dictionary Pro (JSD Pro)】CAS SciFinder®と一緒に活用したいサイエンス辞書サービス

ケムステ読者の皆様には、CAS が提供する科学情報検索ツール CAS SciFind…

有機合成化学協会誌2025年5月号:特集号 有機合成化学の力量を活かした構造有機化学のフロンティア

有機合成化学協会が発行する有機合成化学協会誌、2025年5月号がオンラインで公開されています!…

ジョセップ・コルネラ Josep Cornella

ジョセップ・コルネラ(Josep Cornella、1985年2月2日–)はスペイン出身の有機・無機…

電気化学と数理モデルを活用して、複雑な酵素反応の解析に成功

第658回のスポットライトリサーチは、京都大学大学院 農学研究科(生体機能化学研究室)修士2年の市川…

ティム ニューハウス Timothy R. Newhouse

ティモシー・ニューハウス(Timothy R. Newhouse、19xx年xx月x日–)はアメリカ…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP