[スポンサーリンク]

ケムステニュース

数々の日本企業がIntel 2023 EPIC Supplier Program Awardを受賞

[スポンサーリンク]

 Intel announced the recipients of the 2023 Intel EPIC Supplier Program awards, which recognize suppliers that exemplify Intel’s standard of excellence. Intel is committed to expanding global supply capacity, delivering leadership products and enabling Intel Foundry Services. Suppliers are critical to furthering Intel’s technology roadmap and enhancing supply chain resilience for its customers. These award-winning suppliers exemplify a world-class commitment to continuous improvement and performance excellence. (引用:6月22日インテルニュースルーム)

今年の2月に、半導体製造大手のTSMCが卓越した成果を上げたサプライヤーを表彰したニュースを紹介しましたが、インテルでも同様の賞の発表がありましたので紹介させていただきます。

EPIC (Excellence, Partnership, Inclusion and Continuous Improvement) Supplier Program Awardは、EPIC programに参加しているインテルのサプライヤーの中で、最も優れた業績をあげたサプライヤーに授与されるものです。このEPIC Supplier Program Awardには3つのクラスがあり、それぞれに受賞に値する功績が定義されています。

  1. The OUTSTANDING Award:最優秀賞であるOUTSTANDING Awardは、と、インテルのサプライチェーン全体における絶え間ない改善と最高のパフォーマンスを出したサプライヤーに与えられる賞です。1年間を通じて最上位の期待を上回り、厳しい成績目標をクリアし、評価スコアは95%以上でなければなりません。さらに、改善計画において目指す成果を90%以上達成し、品質管理体制と業務体制の強固さを示すことも求められています。
  2. The DISTINGUISHED Award:この賞は、常にインテルの期待を上回るパフォーマンスを達成したサプライヤーに授与されます。通年のパフォーマンス評価で80%以上のスコアを達成することが必要です。さらに、自社で策定した改善計画に対しても80%以上のスコアを達成し、卓越した品質とビジネス体制を提供することが求められます。
  3. The VALUED Award:この賞は、特定の分野で傑出した貢献がり、インテルのサプライ チェーンとビジネスに大きなプラスの影響えたサプライヤーに授与されます。

では2023 EPIC Supplier Program Awardに選出された日本企業を紹介していきます。

まずOUTSTANDING Awardは、千住金属工業東京エレクトロンが日本企業として受賞しました。千住金属は、ICなどの電子部品と回路基板をつなげる材料であるはんだと、それを溶かして接合するためのリフロー炉を主に製造しています。5月には、日本の電子部品メーカーであるTDKからサプライヤ環境表彰を授与されており、製品の性能や供給性だけでなく環境にも配慮した製造活動を行っているようです。東京エレクトロンは半導体製造装置を製造している企業で、2022 TSMC Excellent Performance Awardも受賞しています。OUTSTANDING Awardに選ばれたのはわずか6社であり、両社のパフォーマンスはインテルのサプライヤーの中でトップレベルだと言えます。

経済産業省の「地域未来牽引企業」に千住金属が選定された際の紹介ビデオ

次にThe DISTINGUISHED Awardは、AGC, JX金属, KOKUSAI ELECTRIC, レーザーテック, ナミックス, 東ソー・クォーツの6社が受賞しました。AGCではガラス基板やCMPスラリーなど様々な半導体に必要な材料を製造しています。JX金属はその名の通り、金属材料を製造しており、スパッタリングのターゲットが半導体向けの材料として有名です。

KOKUSAI ELECTRIは半導体製造装置を製造しており、レーザーテックはマスクやウェハの検査する装置を取り扱っています。ナミックスは、半導体パッケージの封止材や導電性のペーストを製造しています。東ソー・クォーツでは石英ガラスを製造しています。

The VALUED Awardは、Costの面でギガフォトンが、Technologyの面で日立ハイテク、Safetyの面でニコンが受賞しました。ギガフォトンとニコンは半導体製造装置を、日立ハイテクは半導体製造装置と検査装置を取り扱っています。

 

合計で36社と多数が受賞しているように見えますが、世界中で数千社を数えるインテルのサプライヤーがいる中で、この EPIC programへの参加資格を有する企業は数百社のみであり、さらにこれらの賞を受賞したことは、大変優れたパフォーマンスを発揮していることは間違いありません。そしてそこに多くの日本企業が表彰されていることから、日本企業が材料や装置の開発・製造で半導体産業に大きく貢献していることが分かりました。2023 EPIC Supplier Program Awardには、半導体の製造に関わるサプライヤーだけでなくインテルに関わる様々な業種の企業が受賞しており、例えばOUTSTANDING Awardには、セキュリティサービスを提供するSecuritas Security Services USAが選出されています。また、TSMCやSamsung Semiconductorもサプライヤーとして入賞している点も興味深いです。

関連書籍

[amazonjs asin=”447811711X” locale=”JP” title=”半導体産業のすべて 世界の先端企業から日本メーカーの展望まで”] [amazonjs asin=”B0BFZXTKHF” locale=”JP” title=”ビジネス教養としての半導体”]

関連リンク

Avatar photo

Zeolinite

投稿者の記事一覧

ただの会社員です。某企業で化学製品の商品開発に携わっています。社内でのデータサイエンスの普及とDX促進が個人的な野望です。

関連記事

  1. 富士写、化学材料を事業化
  2. 武田、ビタミン原料事業から完全撤退
  3. 令和3年度に登録された未来技術遺産が発表 ~フィッシャー・トロプ…
  4. 書いたのは機械。テキストの自動生成による初の学術文献が出版
  5. 武田薬、米国販売不振で11年ぶり減益 3月期連結決算
  6. 伊藤嘉彦京都大名誉教授死去
  7. 白い有機ナノチューブの大量合成に成功
  8. 光触媒で新型肺炎を防止  ノリタケが実証

注目情報

ピックアップ記事

  1. 緑膿菌の代謝産物をヒトの薬剤に
  2. 地球温暖化が食物連鎖に影響 – 生態化学量論の視点から
  3. セミナー「マイクロ波化学プロセスでイノベーションを起こす」
  4. 不活性アルケンの分子間[2+2]環化付加反応
  5. イチゴ生育に燃料電池
  6. 3Dプリント模型を買ってコロナウイルス研究を応援しよう!
  7. 2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロリド:2,4,6-Triisopropylbenzenesulfonyl Chloride
  8. 文具に凝るといふことを化学者もしてみむとてするなり : ② 「ポスト・イット アドバンス」
  9. 副反応を起こしやすいアミノ酸を迅速かつクリーンに連結する
  10. 固体高分子電解質の基礎、材料技術と実用化【終了】

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2023年7月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

水分はどこにあるのか【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか3. 反応操作をし…

「MI×データ科学」コース 〜LLM・自動実験・計算・画像とベイズ最適化ハンズオン〜

1 開講期間2026年5月26日(火)、29日(金) 計2日間2 コースのねらい、特色近…

材料の数理モデリング – マルチスケール材料シミュレーション –

材料の数理モデリング概要材料科学分野におけるシミュレーションを「マルチスケール」で理解するた…

第59回天然物化学談話会@宮崎(7/8~10)

ごあいさつ天然物化学談話会は、全国の天然物化学および有機合成化学を研究する大学生…

トッド・ハイスター Todd K. Hyster

トッド・カート・ハイスター(Todd Kurt Hyster、1985年10月10日–)はアメリカ出…

“最難関アリル化”を劇的に加速する固定化触媒の開発

第 703回のスポットライトリサーチは、横浜国立大学大学院 理工学府 博士課程前期で…

「ニューモダリティと有機合成化学」 第5回公開講演会

従来の低分子、抗体だけでなく、核酸、ペプチド、あるいはその複合体(例えばADC(抗体薬物複合体))、…

溶融する半導体配位高分子の開発に成功!~MOFの成形加工性の向上に期待~

第702回のスポットライトリサーチは、関西学院大学理学部(田中研究室)にて助教をされていた秋吉亮平 …

ミン・ユー・ガイ Ming-Yu Ngai

魏明宇(Ming-Yu Ngai、1981年X月XX日–)は米国の有機化学者である。米国パデュー大学…

第55回複素環化学討論会

複素環化学討論会は、「複素環の合成、反応、構造および物性」をテーマとして、化学・薬学・農芸化学など幅…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP