[スポンサーリンク]

一般的な話題

カーボン系固体酸触媒

[スポンサーリンク]

cbsac.png

代表的な固体酸触媒としては、アンバーリストが有名ですが、価格が高いため工業的に利用するにはためらう事が多々あります。そんな中、近頃カーボン系固体酸触媒と呼ばれるものが注目を浴びています。

簡単ですが、カーボン系固体酸触媒とそれに関係する材料について調べてみました。

 

固体酸触媒(アンバーリスト)の利点と欠点

amberlyst.png

 反応に利用する酸触媒にはp-トルエンスルホン酸やカンファースルホン酸、硫酸などがあります。これらの分子は一般的に廃棄されることが前提で利用されることが多く、回収するにしても手間がかかります。しかし、固体酸触媒はろ過をすれば回収することができます。しかし、値段が高く、長期的に繰り返し利用できない限り、硫酸の数百倍以上のコストとなります。

そのため、工業的に大きな利点はあるものの、価格の面から利用が避けられるのが実情です。

 

カーボン系固体酸触媒の特徴と利点

cbsac2.png

カーボン系固体酸触媒は、セルロースや澱粉などの材料を炭化させ、スルホン化することで得られます。セルロースも澱粉も安価に手に入る材料であるため、カーボン系固体酸触媒は安価に合成することができること、天然材料から合成されるため環境に良いという利点があるようです。

また、炭化させる度合いや方法によって修飾するための水酸基の量や格子の大きさを制御することができ、これにより単純な酸触媒とは違う利用方法があるのではと考えられているようです。さらに、この孔子サイズの制御等の研究は、”Starbon”と呼ばれる材料として研究されているようで、クロマトグラフィーなどにも応用が期待されているようです。

 

以上、簡単なですが、新人の縦マフラーがかせていただきました。

まだ研究が始まったばかりのようですが、活性炭をスルホン化したものもカーボン系固体酸触媒として利用できるとの報告もあることから、今後の動向に目が離せません。

縦マフラー

投稿者の記事一覧

合成は試薬の助けなしに成り立たない をモットーに試薬の開発に情熱を燃やしています。試薬がどの様に使われ、どの様な特徴を持っているのか?そんな試薬に関する情報を中心に、皆さんに有益な情報を提供できるように努力致します。

関連記事

  1. なんだこの黒さは!光触媒効率改善に向け「進撃のチタン」
  2. 化学研究で役に立つデータ解析入門:回帰分析の活用を広げる編
  3. ここまで来たか、科学技術
  4. C–C, C–F, C–Nを切ってC–N, C–Fを繋げるβ-フ…
  5. 博士の学位はただの飾りか? 〜所得から見た学位取得後のキャリア〜…
  6. 化学の力で複雑なタンパク質メチル化反応を制御する
  7. アメリカ大学院留学:実験TAと成績評価の裏側
  8. 【書籍】化学探偵Mr. キュリー

注目情報

ピックアップ記事

  1. 研究者のためのマテリアルズインフォティクス入門コンテンツ3選【無料】
  2. 硫黄化合物で新めっき 岩手大工学部
  3. マンニッヒ反応 Mannich Reaction
  4. 有機合成化学協会誌2025年7月号:窒素ドープカーボン担持金属触媒・キュバン/クネアン・電解合成・オクタフルオロシクロペンテン・Mytilipin C
  5. マテリアルズ・インフォマティクスの基礎
  6. 光応答性リキッドマーブルのマイクロリアクターとしての機能開拓
  7. Guide to Fluorine NMR for Organic Chemists
  8. ペンタフルベンが環構築の立役者!Bipolarolide D の全合成
  9. 香りで女性のイライラ解消 長崎大が発見、製品化も
  10. 安定なケトンのケイ素類縁体“シラノン”の合成 ケイ素—酸素2重結合の構造と性質

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2011年11月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

注目情報

最新記事

収率予測モデルが反応機構を語る!

第716回のスポットライトリサーチは、京都大学化学研究所(中村研究室)道場貴大 助教にお願いしました…

電気化学の勘どころ 対話でつかむホントの姿

概要対話形式で本質に迫る,電気化学の入門書.勘どころを押さえれば,複雑に見える現象の要点…

ペプチド合成におけるエピメリ化 Epimerization in Peptide Synthesis

概要ペプチド合成におけるエピメリ化(epimerization)とは、アミノ酸残基のα炭素の立体…

第63回Vシンポ「フォトキネティシズム:励起現象のマルチスケール速度論と革新的光機能」を開催します!

今年も夏本番の季節になってきましたね! さて、本記事は、第63回ケムステVシンポジウムの開催告知です…

アビディ アルキン合成/Abidi Alkyne Synthesis

概要アビディ アルキン合成(Abidi Alkyne Synthesis)は、米国魚類野生生物局…

第43回メディシナルケミストリーシンポジウム@京都

テーマ「創薬化学の新たな潮流 多彩なアプローチで未来を創る」 日時2026年11月11日…

圧力は「設定値」だけで決まらない【プロセス化学者のつぶやき】

前回まで1. 設定温度と系内の実温度のお話2. 温度値をどう判断するか3. 反応操作をし…

査読に AI を使われた体験談

生成 AI の普及は加速しており、調べもの、英文校閲など研究者の皆さんも活用していることと思います。…

フィーゼルマン チオフェン合成/Fiesselmann Thiophene Synthesis

⏱ 30秒サマリー 何をする反応か — チオグリコール酸エステル(HS–…

“とび跳ねる水滴”に潜む物理 〜接触時間とエネルギー源で読む撥水・防氷のテク〜

熱したフライパンに落ちた水滴が、玉になってコロコロと走り回り、冷えた面では、結露水が合体した瞬間に跳…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP