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タイに講演にいってきました

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8月25日〜29日までタイのバンコクに講演のためにいってきました。

なぜタイ?という声が聞こえてきそうですが、実は出不精の私はあんまり国内外の学会に参加しないので、学会ではありません。5年前に「ACPレクチャーシップアワード」という賞をタイからいただきまして、それが今になって招待していない受賞者をまとめてシンポジウムを行うというのです。渡航費は自腹で支払う必要がありますが、現地の経費はすべてホストがもってくれるということで、めったにない機会なので訪問しました。

今回も自分の記録も兼ねて訪問記をお届けしたいと思います。

ACPレクチャーシップアワードとは

いろいろな先生が受賞しいて、かつ外国からの訪問も受け入れているので知っている方はいると思いますが、以下のとおり。

7カ国研究拠点の協力のもとに毎年開催される「アジア最先端有機化学国際会議」において優れた研究発表を行った発表者にLectureship Awardが授与されます。受賞者には、授賞国にて1週間程度を目安として3~5回のセミナー・学術講演を行う機会が与えられます。本Lectureshipツアーによる渡航・受入は、マッチングファンドの理念に基づいて実施されます。

つまり、加盟国がそれぞれレクチャーシップアワードを選び、研究者がホストとなり各大学で招待講演ができるシステムです。私は2014年に1回だけ参加し、ありがたいことにその際に中国とタイからいただきました。中国は翌年の2015年に訪問し、様々な研究者と仲良くなり、さらに中国の文化を学べてとっても満足した記憶があります(記事:中国へ講演旅行へいってきました①:中国へ講演旅行へいってきました② ) 。←この記事途中で終わっていることに今気づきました。時間があるときに思い出しながら③を書いておきます。

タイの大学は積極的に行くことがいまのところないので、受賞当時、トムヤムクンを食べるのと同じぐらい楽しみにしてたんです。しかし、1度連絡があったきり音沙汰なし。残念に思っていたところ、上述したとおり今年になって急に連絡が来たのです。大学の訪問もできるということでしたので、いってみました。

講演はどこで?

シンポジウムの開催場所は、チュラポーン大学院大学。中の人は頭文字をとってCGIと呼んでいました。
タイのチュラポーン王女が研究所とともに設立した大学です。王女はタイの化学教育・研究に大変貢献しており、日本との関係も深く、名古屋メダル特別賞ももらっています。研究所に王女の名前がついているのはすごいですね。ちなみチュラポーン研究所も別にあります。

チュラボーン大学院大学(Chulabhorn Graduate Institute :CGI)

 

さて、本訪問は5日間でした。最後の日は帰国のみなので、実質4日間。滞在記を時系列どおり紹介していきます。

1日目:タイ・バンコクに到着

羽田から6時間ほど。ご飯とお酒を飲んで、映画をみて寝たらつきました。スワンナプーム国際空港。

空港到着後、待ち合わせ場所にいったのですが、みつからず。困ったと思っていたら、同じシンポジウムで講演予定だった農工大の長澤先生に会いました。20分ぐらい雑談しているとお迎えの学生発見。阪大の安田先生と上海大学のBin Xuも到着し4名でそこから直接ダウンタウンに向かいました。

1日目:ウェルカムディナー

少し懇親会までは時間があったので、タイのデパートのようなところで皆で時間つぶし。30分後に懇親会のレストランに向かいました。懇親会はJasmineという中華料理屋。タイ料理ではないの?とは思ったのですが、由緒正しいレストランらしく味は大変美味でした。他の参加者やチュラポーン大学院大学のスタッフも加わり、盛り上がって終わりました。

ホテルはレストランから30分くらいのミラクルホテルという面白い名前のホテル。大学のすぐとなりにありました。最近建て替えたそうで、きれいなホテルでした。仕事をして早めに就寝。

2日目:シンポジウム開始

翌日から上述したチュラポーン大学院大学でシンポジウムが始まりました。ホテルから車で送迎してくれたのですが、2分でつきました。歩いてもいけます。暑いですが。会場は素晴らしい会場でした。参加者は最大200名ぐらいでした。シンポジウムの正式名称は

「The 1st Symposium for the Distinguished Lectureship Awards on the International Cutting-Edge Organic Chemistry in Asia」

タイトル長いですね。とにかく12名の受賞者が2日間に渡り、講演します。日本が3名、韓国が3名、台湾が2名、中国が3名、香港が1名でした。プログラムはこちら

化学のトップである、Somsak Ruchirawat教授(この人相当偉い)の開会挨拶からはじまり、いきなり写真撮影とコーヒーブレイク。コーヒーブレイクのときのコーヒーとお菓子がすごい。コーヒーサーバーが用意され(1杯ずつつくるものだから長い列をつくってました)、パンやサンドイッチが数種類ありました。講演に関しては僕は2日めでしたので、皆さんの講演を聞きながらスライドをつくりました(すみません)。注意事項ですが、会場はめちゃくちゃ寒かったので、外がどんなに暑いと思っても、上着は必須です。半袖でいたので、凍え死ぬかと思いました。

お昼は外のカフェテリアで。なぜかここでも中華でした。なぞのデザートがなかなか不思議な味でした。昼食後講演再開。夕方ものすごい雨が振り(雨季なので)気になって外を覗いてみたら、本当にどしゃぶりでした。講演が遮られるぐらいの雨音(苦笑)。この時期はほぼ2日に1回は降るそうです。

2日目:ホテルでビュッフェ

レベルの高いシンポジウム1日目を終え、皆でホテルに戻りました。CGIの研究員と講演者で、食事はホテルのビュッフェスタイルの食事。タイの海鮮とタイ料理を楽しみました。そして、ついに目的の1つ?だったトムヤムクンを食べました。

…普通でした。一般的に学会のホテルのご飯は感動するほど美味しいものはないと思います。外で食べたほうが圧倒的に美味しいし安いですね。

講演者のひとりのYang LI教授(ベンザイン化学)はかなりお酒を飲んでいましたが、僕はあまり遅くならず、部屋に戻りスライドを作りました。

3日目:シンポジウム2日目・講演と外食

翌日朝から講演。なんとか終わりました。ちゃんと練習したほうがいいいなと思いました。反省。そうこうしているうちに、シンポジウム終了。全般的にメディシナルケミストリー、天然物合成、反応開発、構造有機化学の講演を楽しめました。

その後、夕食のために会場を出発。バンコクは車の渋滞がすごくて、夕食時にダウンタウンに向かうと、1時間半以上かかるそうです(多分通常は30分ほど)。そのため、近くのタイ料理屋で夕食。Rathkaew authentic thai restaurantという非常に雰囲気のよいタイ料理レストラン。ホテルも併設していて、結婚式なども行われるそう。

味は。とーっても美味しかったです!タイの伝統的な料理で(中華っぽいのも入っていましたが)レモングラスや各種香辛料がよく効いており、ようやく食べ物的にはタイに来た感じがしました。

最後に、Somsak教授から研究所特製のパスポートケースをお土産にもらいました。

いただいたCGI特製パスポートケース

 

宴もたけなわでしたが、懇親会は終了。ホテルに帰り、仕事して寝ました。翌日はタイの大学訪問です。

4日目:大学訪問

事前に行きたい大学の調査があり、私はバンコク1番の大学であるチュラロンコン大学を選びました。実は講演できると思っていたのですが(シンポジウムの参加者は皆そう思っていた)、単純に訪問だけでした。朝ホテルから、送迎のバンにのり一路大学へ。大学はバンコクのダウンタウン近くにありました。

到着すると、制服の男女がたくさん。何事かと思いきや、タイでは大学生も制服を着るそうです。大学院生以上になると私服になれるとのこと。同大学の化学科は結構立派な建物にありました。そこで、3名の先生と挨拶をし、化学科の教員と研究紹介のお話を聞いたあと、若い講師の方2名に学科内を案内してもらいました。

同大学の教員はほとんどが同大学を卒業した後に、海外でPhDを取得し、帰国してポジションを得ているとのこと。目まぐるしくまわりの環境が変わっているそうで、20年ぐらい前の中国のように感じました。研究室も思ったよりも大変しっかりしていて、分析機器類も共用利用だそうですが、一通り揃っていました。あえて言うならば、研究室内にエアコンがないことでしょうか。扇風機が多数おいてあり、流石にすこし暑かったですね。立派なNMRもありました。研究はまだこれからという感じですが、正直言って驚異ですね。

さて、大学の隣にきれいなモールがあり、昼食はそこにあるクラブカレーで有名なお店にいきました。このクラブカレー本当にうまい。もちろんタイ料理も美味しかったですが、大抵の日本人好みの味はこれだと思います。訪問した際はぜひたべてみてください。マンゴー+ココナッツライスも、昔旅行でバンコクに来たときは苦手な味でしたが、大変美味でした。

昼食後、大学内の散歩。いやめちゃくちゃ広い。4つの区画に分かれているらしいが、暑いので一部で十分でした。1区画の端にある、大学の博物館へ到着。博物館は昔化学科だったそうで、20年ほど前にいまの場所に移動したとのこと。涼しいところで、大学の歴史を学びました。

最後に、招待講演者4名(長澤・山口・Xu・Cheon)と案内してくれた同大学の教員2名、同行してくれたCGIの大学院生2名と記念写真をとり、ホテルに戻りました。

大学の教員と訪問者みなで記念撮影

4日目:最後の晩餐

最後の晩餐は、ホテルで。メニューの内容は2日目と同じでした。招待講演者のみなさん(一部もう帰国済)と記念写真。いたれりつくせりで満足したタイ訪問でした。

最後の夜のディナーにて

まとめ・あとがき

というわけで雑多な訪問記となりましたが、最後にまとめです。

  • 外は熱くても会場は寒いので、やっぱり上着は必要
  • 毎日タイ料理を食べるわけではなく、結構中華料理に近いものが多い
  • 夏はスコールが凄まじく、歩いてたら大変なことになる
  • ホテルのご飯はやっぱりいまいちで、外食の方が圧倒的に美味しい
  • 交通渋滞が半端なく、時間によっては全く車が動かない
  • タイの大学、特に上述した2大学は施設がしっかりしていて、下手したら日本よりよい
  • 若い教員は大抵海外で博士を取得していて、アグレッシブ
  • お土産はドライフルーツ(ドライマンゴー)がおすすめ。スナック菓子も、グリーンカレー味やトムヤムクン味で美味しい

次回は11月にイギリス4大学に講演旅行に行くので、その様子をお届けできればと思います。それではまた。

関連動画

シンポジウム2日目の夕食(Rathkaew authentic thai restaurant)の紹介

訪問したチュラロンコン大学の紹介

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Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

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