[スポンサーリンク]

ケムステニュース

半導体で水から水素 クリーンエネルギーに利用

[スポンサーリンク]

青色発光ダイオードに使われる窒化物半導体を水の中に入れ、光を当てて水から水素を発生させることに世界で初めて成功したと、米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授と東京理科大の大川和宏助教授が26日発表した。

 光を吸収し化学反応を促進する光触媒という現象を利用した。地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギー発生装置としての実用化を目指す。(引用:徳島新聞

 光触媒とは一言で言うと「光が照射されることにより、それ自身は変化をしないが化学反応を促進する物質」です。よく知られているものは1968 年に藤島昭氏によって発見者された酸化チタンですが、最近ではタリウムTaやガリウムGaなどの酸化物に窒素を混ぜた窒化物、インジウムIn、Gaにリンを混ぜたリン化物なども知られています。

今回中村修二教授と大川和宏助教授は、インジウムガリウム窒化物InGaNに光を当てることにより、光触媒機能によって水から水素を発生することを発見しました。

 

 

関連書籍

日本を捨てた男が日本を変える―高輝度青色発光ダイオードの発明者 中村修二
中村修二は孤軍奮闘の末、高輝度青色発光ダイオードを開発した。しかし、会社は彼を冷遇し、中村は米大学教授に転出。そして、会社は中村を訴え、中村もまた会社を訴えることに…。企業と個人の相克を事実をもとに描いた小説。

図解 光触媒のすべて

光触媒とはなにか
なにが、どう働くのかを正しく理解する
なぜ光触媒で防汚、消臭・脱臭、空気や水の浄化、抗菌・殺菌、防カビ・防藻ができるのか?なぜ曇り止めや冷房が可能なのか?これ以上になにができるのか?

関連ニュース

室内照明で部屋をきれいに 汚れ防ぐ物質「光触媒」を高度化(2004.10.18)

酸化亜鉛を用い青色ダイオード 東北大開発 コスト減期待(2004.12.11)

関連リンク

東京理科大学大川研究室

 

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. Natureが査読無しの科学論文サイトを公開
  2. 産総研「先端半導体研究センター」を新たに設立
  3. 挑戦を続ける日本のエネルギー企業
  4. 身近な食品添加物の組み合わせが砂漠の水不足を解決するかもしれない…
  5. Eリリーの4-6月期は19%減益、通期見通し上方修正
  6. 最も安価なエネルギー源は太陽光発電に
  7. COX2阻害薬 リウマチ鎮痛薬に副作用
  8. 理研、放射性同位体アスタチンの大量製造法を開発

注目情報

ピックアップ記事

  1. 遷移金属触媒がいらないC–Nクロスカップリング反応
  2. 化学のブレークスルー【有機化学編】
  3. デヴィッド・クレネマン David Klenerman
  4. 官能基選択的な 5 員環ブロック連結反応を利用したステモアミド系アルカロイドの網羅的全合成
  5. 眞鍋 史乃 Manabe Shino
  6. 抗体-薬物複合体 Antibody-Drug Conjugate
  7. Imaging MS イメージングマス
  8. [2+2]光環化反応 [2+2] Photocyclization
  9. 化学のあるある誤変換
  10. 【読者特典】第92回日本化学会付設展示会を楽しもう!PartII

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2005年10月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

注目情報

最新記事

7th Compound Challengeが開催されます!【エントリー〆切:2026年03月02日】 集え、”腕に覚えあり”の合成化学者!!

メルク株式会社より全世界の合成化学者と競い合うイベント、7th Compound Challenge…

乙卯研究所【急募】 有機合成化学分野(研究テーマは自由)の研究員募集

乙卯研究所とは乙卯研究所は、1915年の設立以来、広く薬学の研究を行うことを主要事業とし、その研…

大森 建 Ken OHMORI

大森 建(おおもり けん, 1969年 02月 12日–)は、日本の有機合成化学者。東京科学大学(I…

西川俊夫 Toshio NISHIKAWA

西川俊夫(にしかわ としお、1962年6月1日-)は、日本の有機化学者である。名古屋大学大学院生命農…

市川聡 Satoshi ICHIKAWA

市川 聡(Satoshi Ichikawa, 1971年9月28日-)は、日本の有機化学者・創薬化学…

非侵襲で使えるpH計で水溶液中のpHを測ってみた!

今回は、知っているようで知らない、なんとなく分かっているようで実は測定が難しい pH計(pHセンサー…

有馬温泉で鉄イオン水溶液について学んできた【化学者が行く温泉巡りの旅】

有馬温泉の金泉は、塩化物濃度と鉄濃度が日本の温泉の中で最も高い温泉で、黄褐色を呈する温泉です。この記…

HPLCをPATツールに変換!オンラインHPLCシステム:DirectInject-LC

これまでの自動サンプリング技術多くの製薬・化学メーカーはその生産性向上のため、有…

MEDCHEM NEWS 34-4 号「新しいモダリティとして注目を浴びる分解創薬」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

圧力に依存して還元反応が進行!~シクロファン構造を活用した新機能~

第686回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機化学第一研究室(鈴木孝…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP