[スポンサーリンク]

ケムステニュース

Eリリーの4-6月期は19%減益、通期見通し上方修正

[スポンサーリンク]

cymbalta.gif

ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)米製薬大手のイーライ・リリー(NYSE:LLY)が24日発表した4-6月期決算は、買収関連費用で19%の減益となったものの、抗うつ剤「シンバルタ」の売り上げが大きく伸び、20%増収となった。リリーは2007年通期の業績見通しを上方修正した。

 4-6月期の「一般に認められた会計原則」(GAAP)ベースの純利益は6億6360万ドル(前年同期は8億2200万ドル)、1株利益は61セント(同76セント)。リリーが4月に示した見通しの50-52セントを上回った(引用:日本経済新聞)。

 なんだか題名がおかしい気がと思ったら、19%の損益はハイプニオンとアイビー・アニマル・ヘルスを買収した際にかかった費用等で、実際の売上はかなりのアップとなりました。

 特に抗うつ剤「シンバルタ」(Cymbalta)の売り上げが20%も伸びているそうですね。抗うつ剤の売り上げが伸びているのはイーライ・リリーだけではなく、他の企業もほぼ増収を見込んでいます。会社としてはうれしいことですが、なんだか複雑ですね。

? ところでイーライ・リリーの主力製品は統合失調症治療薬「ジプレキサ」。世界では神経科学史上、最も成功した製品といわれ、なんと四半期で12億ドルもの売り上げをあげています。

a9d8c6e9.jpg

 他には他者に若干知名度は負けていますが、ED(勃起障害)治療薬「シアリス」、さらにブラックジャックによろしく(漫画)を読んだ方はよく知っていると思われる、化学療法薬「ジェムサール」なども、前年同四半期にくらべ同等かそれ以上の売り上げをあげています。

 そのため、それまで10%強の売上伸び率を見込んでいましたが、13~19%の伸び率に上方修正しました。

  • 関連リンク

日本イーライリリー株式会社 米国イーライリリー社の日本法人

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 日本で発展する化学向けAIと量子コンピューターテクノロジー
  2. 新コース開講! 東大発の無料オンライン英語講座!
  3. 2009年ノーベル賞受賞者会議:会議の一部始終をオンラインで
  4. 性フェロモン感じる遺伝子、ガで初発見…京大グループ
  5. 持田製薬/エパデールのスイッチOTC承認へ
  6. 結晶構造と色の変化、有機光デバイス開発の強力ツール
  7. DNAに電流通るーミクロの電子デバイスに道
  8. アルツハイマー原因物質、緑茶成分に抑制機能・埼玉医大など

注目情報

ピックアップ記事

  1. 立体規則性および配列を制御した新しい高分子合成法
  2. ビアリールのアリール交換なんてアリエルの!?
  3. 免疫不応答の抗原抗体反応を利用できるハプテン標識化試薬
  4. ピエトロ・ビギネリ Pietro Biginelli
  5. 白い有機ナノチューブの大量合成に成功
  6. 奇跡の素材「グラフェン」を使った世界初のシューズが発売
  7. 大村 智 Satoshi Omura
  8. ヒドリド転位型C(sp3)-H結合官能基化を駆使する炭素中員環合成
  9. 室温で液状のフラーレン
  10. 化学産業のサプライチェーンをサポートする新しい動き

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2007年7月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031  

注目情報

最新記事

有馬温泉で鉄イオン水溶液について学んできた【化学者が行く温泉巡りの旅】

有馬温泉の金泉は、塩化物濃度と鉄濃度が日本の温泉の中で最も高い温泉で、黄褐色を呈する温泉です。この記…

HPLCをPATツールに変換!オンラインHPLCシステム:DirectInject-LC

これまでの自動サンプリング技術多くの製薬・化学メーカーはその生産性向上のため、有…

MEDCHEM NEWS 34-4 号「新しいモダリティとして注目を浴びる分解創薬」

日本薬学会 医薬化学部会の部会誌 MEDCHEM NEWS より、新たにオープン…

圧力に依存して還元反応が進行!~シクロファン構造を活用した新機能~

第686回のスポットライトリサーチは、北海道大学大学院理学研究院化学部門 有機化学第一研究室(鈴木孝…

第58回Vシンポ「天然物フィロソフィ2」を開催します!

第58回ケムステVシンポジウムの開催告知をさせて頂きます!今回のVシンポは、コロナ蔓延の年202…

第76回「目指すは生涯現役!ロマンを追い求めて」櫛田 創 助教

第76回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第75回「デジタル技術は化学研究を革新できるのか?」熊田佳菜子 主任研究員

第75回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第74回「理想的な医薬品原薬の製造法を目指して」細谷 昌弘 サブグループ長

第74回目の研究者インタビューは、第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」の講…

第57回ケムステVシンポ「祝ノーベル化学賞!金属有機構造体–MOF」を開催します!

第57回ケムステVシンポは、北川 進 先生らの2025年ノーベル化学賞受賞を記念して…

櫛田 創 Soh Kushida

櫛田 創(くしだそう)は日本の化学者である。筑波大学 数理物質系 物質工学域・助教。専門は物理化学、…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP