[スポンサーリンク]

身のまわりの分子

フェノールフタレイン ふぇのーるふたれいん phenolphthalein

phenolphthalein.gif

フェノールフタレイン(phenolphthalein)は、pH指示薬の一種です。

  • 歴史・用途

 塩基性溶液の検出目的で用いられます。中学高校の化学実験でも頻繁に登場するので、ご存じの方も多いでしょう。PPと略称されます。

  強塩基と反応すると、ラクトン環が開いて共役系が延長され、ジアニオン型キノイド化学種になります(下図)。これは可視光領域に吸収を持つため、pH>10の塩基性条件において深赤紫色を呈します。色の変化が鋭敏であるため、pH指示薬のなかでも優れた性能を発揮します。

phenolphthalein_3.gif

ちなみに、フェノールフタレインは、無水フタル酸とフェノールのFriedel-Craftsアシル化反応によって簡便に合成されます。原料にちなんだ名前、というわけですね。

phenolphthalein_2.gif
  • 関連書籍

 

  • 関連リンク

フェノールフタレイン (Wikipedia日本)

指示薬の一覧 (Wikipedia日本)

フェノールフタレイン

Phenolphthalein (Wikipedia)

PH indicator (Wikipedia)

色の変わる分子~クロミック分子~(有機って面白いよね!!

 

The following two tabs change content below.
cosine

cosine

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. アデノシン /adenosine
  2. オリンピセン (olympicene)
  3. ビタミンB12 /vitamin B12
  4. プラテンシマイシン /platensimycin
  5. カンファー(camphor)
  6. カンプトテシン /camptothecin
  7. レスベラトロール /resveratrol
  8. 亜酸化窒素 Nitrous oxide

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. 有機反応を俯瞰する ーMannich 型縮合反応
  2. ノーベル化学賞は化学者の手に
  3. 反芳香族性を有する拡張型フタロシアニン
  4. マラリア治療の新薬の登場を歓迎する
  5. 人工軟骨への応用を目指した「ダブルネットワークゲル」
  6. 明るい未来へ~有機薄膜太陽電池でエネルギー変換効率7.4%~
  7. 学振申請書を磨き上げる11のポイント [文章編・前編]
  8. 京都賞―受賞化学者一覧
  9. E. J. Corey からの手紙
  10. 文具に凝るといふことを化学者もしてみむとてするなり⑥:実験室でも長持ち「ステンレス定規」の巻

関連商品

注目情報

注目情報

最新記事

ルミノール誘導体を用いるチロシン選択的タンパク質修飾法

2015年、東京工業大学・中村浩之らは、ルミノール誘導体と鉄-ポルフィリン複合体(ヘミン)を用い、チ…

酵素触媒によるアルケンのアンチマルコフニコフ酸化

酵素は、基質と複数点で相互作用することにより、化学反応を厳密にコントロールしています。通常のフラ…

イオンの出入りを制御するキャップ付き分子容器の開発

第124回のスポットライトリサーチは、金沢大学 理工研究域物質化学系錯体化学研究分野(錯体化学・超分…

リチウムイオン電池の課題のはなし-1

Tshozoです。以前リチウムイオン電池に関するトピックを2つほど紹介した(記事:リチウムイ…

アルコールをアルキル化剤に!ヘテロ芳香環のC-Hアルキル化

2015年、プリンストン大学・D. W. C. MacMillanらは、水素移動触媒(HAT)および…

三種類の分子が自発的に整列した構造をもつ超分子共重合ポリマーの開発

第123回のスポットライトリサーチは、テキサス大学オースティン校博士研究員(Jonathan L. …

Chem-Station Twitter

PAGE TOP