[スポンサーリンク]

C

コーリー・ギルマン・ガネム酸化 Corey-Gilman-Ganem Oxidation

[スポンサーリンク]

 

概要

二酸化マンガン-シアニド系によってα,β-不飽和アルデヒドのみを選択的かつ穏和に酸化し、カルボン酸等価体にする方法。他の方法では問題となる二重結合のcis/trans異性化が起こりづらい利点がある。オリジナルの条件では、メチルエステル以外への変換は収率が低く困難である。

近年ではシアニドイオンの代わりにN-ヘテロ環状カルベン(NHC)を用いる条件も報告されている。こちらの方が基質一般性は広い。

 

基本文献

<NHC-catalyzed conditions>

  • Chan, A.; Scheidt, K. A. Org. Lett. 2005, 7, 905. DOI: 10.1021/ol050100f
  • Maki, B. E.; Chan, A.; Phillips, E. M.; Scheidt, K. A. Org. Lett. 2007, 9, 371. doi:10.1021/ol062940f
  • Maki, B. E.; Scheidt, K. A. Org. Lett. 2008, 10, 4331. doi:10.1021/ol8018488
  • Maki, B. E.; Chan, A.; Phillips, E. A.; Scheidt, K. A. Tetrahedron 2009, 65, 3102. doi:10.1016/j.tet.2008.10.033
  • De Sarkar, S.; Grimme, S.; Studer, A. J. Am. Chem. Soc. 2010, 132, 1190. DOI: 10.1021/ja910540j
  • Mohlmann, L.; Ludwig, S.; Blechert, S. Beilstein J. Org. Chem. 2013, 9, 602. doi:10.3762/bjoc.9.65

 

反応機構

corey_gilman_ganem_2.gif

反応例

NHC触媒系では、飽和脂肪族アルデヒドやより複雑なアルコールを用いた条件にも適用可能になっている。[1]

corey_gilman_ganem_3.gif天然物合成への応用例[2]

corey_gilman_ganem_4.gif

実験手順

 

実験のコツ・テクニック

 

参考文献

[1] (a) Chan, A.; Scheidt, K. A. Org. Lett. 2005, 7, 905. DOI: 10.1021/ol050100f (b) Maki, B. E.; Chan, A.; Phillips, E. M.; Scheidt, K. A. Org. Lett. 2007, 9, 371. doi:10.1021/ol062940f (c) Maki, B. E.; Scheidt, K. A. Org. Lett. 2008, 10, 4331. doi:10.1021/ol8018488 (d) Maki, B. E.; Chan, A.; Phillips, E. A.; Scheidt, K. A. Tetrahedron 2009, 65, 3102. doi:10.1016/j.tet.2008.10.033
[2] Keck, G. E.; Wager, T. T.; Rodriquez, J. F. D. J. Am. Chem. Soc. 1999, 121, 5176. DOI: 10.1021/ja9826688

 

関連反応

 

関連書籍

 

関連リンク

cosine

cosine

投稿者の記事一覧

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。
関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。
素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. ボロン酸の保護基 Protecting Groups for B…
  2. ヨウ化サマリウム(II) Samarium(II) Iodide…
  3. アニオン重合 Anionic Polymerization
  4. ブラム・イッター アジリジン合成 Blum-Ittah Azir…
  5. ジョーンズ酸化 Jones Oxidation
  6. ギース ラジカル付加 Giese Radical Additio…
  7. クメン法 Cumene Process
  8. ベシャンプ還元 Bechamp Reduction

コメント、感想はこちらへ

注目情報

ピックアップ記事

  1. Dead Ends And Detours: Direct Ways To Successful Total Synthesis
  2. Reaxys体験レポート:ログイン~物質検索編
  3. ワムシが出す物質でスタンする住血吸虫のはなし
  4. 化学研究ライフハック: 研究現場のGTD式タスク管理
  5. プロワイプ:実験室を安価できれいに!
  6. 化学英語論文/レポート執筆に役立つPCツール・決定版
  7. ヒドロアシル化界のドンによる巧妙なジアステレオ選択性制御
  8. 電場を利用する効率的なアンモニア合成
  9. ジボラン(diborane)
  10. 「2010年トップ3を目指す」万有製薬平手社長

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2014年1月
« 12月   2月 »
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

注目情報

注目情報

最新記事

こんなのアリ!?ギ酸でヒドロカルボキシル化

可視光レドックス触媒によるギ酸を炭素源としたヒドロカルボキシル化が開発された。チオール触媒を介したラ…

ポンコツ博士研究員の海外奮闘録 ケムステ異色連載記

本稿は,世間一般にほとんど知られていない地方私立大学で学位を修了し,エリートでもなく何も成し遂げてい…

新型コロナの飲み薬モルヌピラビルの合成・生体触媒を用いた短工程化

新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) 感染症に対する飲み薬として、Merck…

秋吉一成 Akiyoshi Kazunari

秋吉 一成(あきよしかずなり)は日本の有機化学者である。京都大学大学院 工学研究科 高分子化学専攻 …

NIMS WEEK2021-材料研究の最新成果発表週間- 事前登録スタート

時代を先取りした新材料を発信し続けるNIMS。その最新成果を一挙ご紹介する、年に一度の大イベント「N…

元素記号に例えるなら何タイプ? 高校生向け「起業家タイプ診断」

今回は化学の本質とは少し離れますが、元素をモチーフにしたあるコンテンツをご紹介します。実験の合間…

多価不飽和脂肪酸による光合成の不活性化メカニズムの解明:脂肪酸を活用した光合成活性の制御技術開発の可能性

第346回のスポットライトリサーチは、東京大学 大学院総合文化研究科(和田・神保研究…

10手で陥落!(+)-pepluanol Aの全合成

高度な縮環構造をもつ複雑天然物ペプラノールAの全合成が、わずか10工程で達成された。Diels–Al…

吉野彰氏が2021年10月度「私の履歴書」を連載。

今年の10月はノーベル化学賞が有機化学分野から出て、物理学賞を真鍋淑郎先生が受賞して、非常に盛り上が…

ガラス工房にお邪魔してみたー匠の技から試験管制作体験までー

実験器具を試して見たシリーズ第10弾! ついにシリーズ10回目を迎えました。今回は特別編です…

Chem-Station Twitter

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP