[スポンサーリンク]

世界の化学者データベース

大村 智 Satoshi Omura

大村 智(おおむら さとし、1935年7月12日- )は、日本の天然物化学者、有機化学者である(写真:Professor Satoshi Omura) 。北里大学特別栄誉教授 (写真: Respect Life)。「寄生虫感染症に有効な医薬の開発」の業績にて2015年のノーベル医学・生理学賞を受賞した。

経歴

1935年7月12日、山梨県韮崎市に生まれる。

1958 山梨大学 学芸学部 卒業
1963 東京理科大学大学院 理学研究科 修士課程修了
1963 山梨大学 助手
1965 北里研究所 入所
1968 薬学博士(東京大学)
1968 北里大学 薬学部 助教授
1970 理学博士(東京理科大学)
1975-1984 北里大学 薬学部 教授
1990-2008 北里研究所 所長
2001-2003 北里大学 生命科学研究所 所長
2002-2007 北里大学大学院感染制御科学府 教授
2005 米国ウェスリアン大学 Max Tishler Professor
2007 北里大学 名誉教授
2008-2012 北里研究所 名誉理事長
2012 北里研究所 顧問

 

受賞歴

1985 ヘキストルセル賞(米国微生物学会)
1986 日本薬学会賞
1989 上原賞
1990 日本学士院賞
1991 チャールズ・トム賞(米国工業微生物学会)
1992 紫綬褒章
1995 藤原賞
1995 米国工業微生物学会功績賞
1995 日本放線菌学会特別功績功労賞
1997 ロベルト・コッホ ゴールドメダル(独国)
1998 プリンス・マヒドン賞(タイ国)
2000 ナカニシ プライズ(ACS-CSJ)
2000 野口賞
2005 アーネスト・ガンサー賞(米国化学会)
2006 アムジェン賞(米国工業微生物学会)
2007 ハマオ・ウメザワ記念賞(国際化学療法学会)
2008 レジオンドヌール勲章(シュヴァリエ章)
2010 Tetrahedron Prize
2011 アリマ賞(国際微生物連合)
2011 瑞宝重光章
2012 文化功労者
2014 ガードナー国際保険賞
2015 朝日賞

2015 ノーベル医学・生理学賞

 

研究

500以上の生物活性天然物の単離構造決定に成功しています。中でも河川盲目症と呼ばれる熱帯病の特効薬イベルメクチン(Ivermectin)のオリジナルである、エバーメクチン(Avermectin)の発見は顕著な業績の一つです。

 

ivermectin.gif

名言集

  1. 「細菌学者のパストゥールは『幸運は準備された心を好む』と語っています。何事にも謙虚に努力し、道を切り拓いていきたいですね」
  2. 「私の仕事は微生物の力を借りているだけ。私が賞をもらっていいものか」(ノーベル賞受賞記者会見より)
  3. 「成功した人は失敗を言わない。成功した人は人より何倍も失敗していると思う。失敗してもいいからやってみようと。1回2回失敗したからってどうってことない、若いうちは」
  4. 「資金がないから研究ができないというのは言い訳」「研究で世の中に貢献すれば、必ずまた研究費は入ってくる」

 

コメント&その他

  1. 芸術に造詣が深いことで知られています。近年では女子美術大学・理事、山梨県立美術館協議会議員も務めています。
  2. 産学連携で250億円以上もの特許ロイヤリティ収益を北里研究所に還流させた。
  3. 2億円の私費を投じて韮崎大村美術館を設立し、1500点余のコレクションを寄贈しました。
  4. 山梨県の科学技術の振興を目指し、山梨科学アカデミーを創設し会長を務めている。

 

関連文献

  1. “Avermectins, new family of potent anthelmintic agents: producing organisms and fermentation.” Burg, R. W.; Miller, B. M.; Baker, E. E.; Birnbaum, J.; Currie, S. A.; Hartman, R.; Kong, Y. L.; Monaghan, R. L.; Olson, G.; Putter, I.; Tunac, J. B.; Wallick, H.; Stapley, E. O.; Oiwa, R.; Ōmura S. Antimicrob. Agents Chemother. 15 (3), 361. DOI: 10.1128/AAC.15.3.361
  2. “Microbial metabolites: 45 years of wandering, wondering and discovering” Omura, S. Tetrahedron 2011, 67, 6420. doi:10.1016/j.tet.2011.03.117

関連動画

 

 

関連書籍

外部リンク

The following two tabs change content below.
cosine

cosine

博士(薬学)。Chem-Station副代表。現在国立大学教員として勤務中。専門は有機合成化学、主に触媒開発研究。 関心ある学問領域は三つ。すなわち、世界を創造する化学、世界を拡張させる情報科学、世界を世界たらしめる認知科学。 素晴らしければ何でも良い。どうでも良いことは心底どうでも良い。興味・趣味は様々だが、そのほとんどがメジャー地位を獲得してなさそうなのは仕様。

関連記事

  1. 黎书华 Shuhua Li
  2. ケー・シー・ニコラウ K. C. Nicolaou
  3. Louis A. Carpino ルイス・カルピノ
  4. アンドレアス ファルツ Andreas Pfaltz
  5. 藤嶋 昭 Akira Fujishima
  6. 有機反応の立体選択性―その考え方と手法
  7. サラ・オコナー Sarah E. O’Connor
  8. アルバート・エッシェンモーザー Albert Eschenmos…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

注目情報

ピックアップ記事

  1. オーヴァーマン転位 Overman Rearrangement
  2. (-)-Cyanthiwigin Fの全合成
  3. スタンリー・ウィッティンガム M. S. Whittingham
  4. 化学オリンピック:日本は金2銀2
  5. 研究室の大掃除マニュアル
  6. 怒涛の編集長 壁村耐三 ~論文と漫画の共通項~
  7. 半年服用で中性脂肪3割減 ビタミンPと糖の結合物質
  8. 少年よ、大志を抱け、名刺を作ろう!
  9. スマホページをリニューアルしました
  10. 三菱化学の4‐6月期営業利益は前年比+16.1%

注目記事

関連商品

注目情報

試薬検索:東京化成工業



最新記事

トーマス・ホイ Thomas R. Hoye

トーマス・R・ホイ (Thomas R. Hoye、19xx年xx月xx日-)は、アメリカの有機化学…

Lindau Nobel Laureate Meeting 動画集のご紹介

Tshozoです。タイトルの件、"ヨーロッパリベンジ"の動画を見ながらWeb探索を夜な夜な続けており…

デヴィッド・ニセヴィッツ David A. Nicewicz

デヴィッド・A・ニセヴィッツ (David A. Nicewicz、19xx年x月x日-)は、米国の…

配位子だけじゃない!触媒になるホスフィン

N–N結合形成反応を触媒する環状ホスフィンが報告された。四員環ホスフィン(ホスフェタン)を触媒とし、…

フローリアクターでペプチド連結法を革新する

2014年、東京工業大学・布施新一郎らはペプチド結合形成を行なうマイクロフローリアクター法を開発した…

GRE Chemistry 受験報告 –試験対策編–

2017年4月に、米国の大学院の出願の際に必要になるテストである GRE Chemistry を受験…

Chem-Station Twitter

PAGE TOP