[スポンサーリンク]

化学書籍レビュー

English for Presentations at International Conferences

[スポンサーリンク]

[amazonjs asin=”1441965904″ locale=”JP” title=”English for Presentations at International Conferences”]

 

内容

Good presentation skills are key to a successful career in academia. This book is the first guide to giving presentations at international conferences specifically written for researchers of all disciplines whose first language is not English.

With easy-to-follow rules and tips, and with examples taken from real presentations, you will learn how to:

  • avoid errors in English by using short easy-to-say sentence
  • improve your English pronunciation and intonation
  • gain confidence, and overcome nerves and embarrassment
  • plan, prepare and practice a well-organized, interesting presentation
  • highlight the essential points you want your audience to remember
  • deal with questions from the audience
  • decide what to say at each stage of the presentation
  • use standard phrases
  • attract and retain audience attention

(引用:書籍紹介ページより)

 

対象

大学院生以上、研究者

 

解説

名前の通り、英語でのプレゼンテーション方法を解説している書籍である。無論書籍はすべて英語で書かれている。non-nativeで英語のプレゼンテーションをしなければならない人が主な対象ではあるものの、nativeであってもスライドの作リ方やプレゼンテーションスキルが高いわけでもないため、nativeも対象にしている。プレゼンテーションのスキルが高い方は書籍のはじめは読み飛ばしても良いだろう。また、デザインやスキルを学ぶために日本語の書籍の方がわかりやすければ、そちらを使えばよい。

この書籍の他の書籍(特に日本語で書かれたプレゼンテーション書籍)にないよいところは2点。

  1. スライドに記載する語句の書き方
  2. 英語でのプレゼンテーションの発表原稿

について詳しく学べるところだ。

まずはスライドの語句の書き方。例えばタイトルにどのような英語を書きますか?伝えたいキーポイント、サマリーにどのような英語を書くか?悪い例と良い例を示し、様々な例を紹介している。例えばタイトルに科学用語いっぱいの長いタイトルをつけても誰も見ない。できるだけ短くそして簡潔に書く必要がある。また、文法的にあってる?という時もちらほら見られる。そのような例も紹介しながら、正しいものを示している。

発表に関していえば、例えば、論文を書くと専門的な用語や関係代名詞、接続詞だらけになり長文になる。それをそのまま原稿にとりいれて話しても全く伝わらない。これは日本語で執筆した学会の要旨や論文などをそのまま読んでいることを想像すればわかることでしょう。特に初めて国際発表をする人は論文から拝借した英語表現を使うことが多いがそれは大きな間違いである。

シンプルに伝えたいことだけを伝えるというのがプレゼンテーションの核となる極意であり、英語であっても同様である。たとえば、which, who that や and, however, in addition, moreover,  it is also that notingなどを極力削り、2文にする、または間を開けたりすることが重要である。そのような英語のプレゼンテーションの基本的なところを元原稿と修正後の原稿を並べて多く紹介している。

他にも強調したい発音や、発表のまとめ方、使えるフレーズ集、質問or解答の仕方なども掲載されている。特にこれから国際会議に出席し口頭発表を行う大学院生、研究者は一読したい書籍である。なお、著者(Adrian Wallwork)はnativeかつ科学論文の校閲などを経験し、大学院生に論文の書き方やプレゼン方法を教えており、この書籍をはじめとして、その授業をまとめたシリーズ(20冊以上)は全世界で人気を博している。

 

関連書籍

[amazonjs asin=”4621086405″ locale=”JP” title=”実践で役立つ! ! 英語プレゼンテクニック”][amazonjs asin=”4105064924″ locale=”JP” title=”TEDトーク  世界最高のプレゼン術 【実践編】”][amazonjs asin=”4757424922″ locale=”JP” title=”CD付 英語のプレゼン 直前5日間の技術 (しごとのミニマム英語)”]

 

関連動画

 

 

外部リンク

 

Avatar photo

webmaster

投稿者の記事一覧

Chem-Station代表。早稲田大学理工学術院教授。専門は有機化学。主に有機合成化学。分子レベルでモノを自由自在につくる、最小の構造物設計の匠となるため分子設計化学を確立したいと考えている。趣味は旅行(日本は全県制覇、海外はまだ20カ国ほど)、ドライブ、そしてすべての化学情報をインターネットで発信できるポータルサイトを作ること。

関連記事

  1. 科学英語の書き方とプレゼンテーション (増補)
  2. レーン 超分子化学
  3. 化学に魅せられて
  4. 【書籍】化学探偵Mr.キュリー3
  5. 【書籍】有機反応機構の書き方 第2版
  6. 化学者たちのネームゲーム―名付け親たちの語るドラマ
  7. 【書評】スキルアップ有機化学 しっかり身につく基礎の基礎
  8. 【書籍】イシューからはじめよ~知的生産のシンプルな本質~

注目情報

ピックアップ記事

  1. トリチウム水から完全無害な水素ガスを作り出す?
  2. 炭素繊維は鉄とアルミに勝るか? 2
  3. 教養としての化学入門: 未来の課題を解決するために
  4. ウクライナ危機と創薬ビルディングブロック –エナミン社のケースより–
  5. 平成をケムステニュースで振り返る
  6. ビス(ピナコラト)ジボロン:Bis(pinacolato)diboron
  7. 液晶中での超分子重合 –電気と光で駆動する液晶材料の開発–
  8. 錬金術博物館
  9. ペイドン・ヤン Peidong Yang
  10. 小型でも妥協なし!幅広い化合物をサチレーションフリーのELSDで検出

関連商品

ケムステYoutube

ケムステSlack

月別アーカイブ

2015年4月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

注目情報

最新記事

欧米化学メーカーのR&D戦略について調査結果を発表

この程、TPCマーケティングリサーチ株式会社(本社=大阪市西区、代表取締役社長=松本竜馬)は、欧米化…

有馬温泉でラドン泉の放射線量を計算してみた【化学者が行く温泉巡りの旅】

有馬温泉は、日本の温泉で最も高い塩分濃度を持ち黄褐色を呈する金泉と二酸化炭素と放射性のラドンを含んだ…

アミンホウ素を「くっつける」・「つかう」 ~ポリフルオロアレーンの光触媒的C–Fホウ素化反応と鈴木・宮浦カップリングの開発~

第684回のスポットライトリサーチは、名古屋工業大学大学院工学研究科(中村研究室)安川直樹 助教と修…

第56回ケムステVシンポ「デバイスとともに進化する未来の化学」を開催します!

第56回ケムステVシンポの会告を致します。3年前(32回)・2年前(41回)・昨年(49回)…

骨粗鬆症を通じてみる薬の工夫

お久しぶりです。以前記事を挙げてから1年以上たってしまい、時間の進む速さに驚いていま…

インドの農薬市場と各社の事業戦略について調査結果を発表

この程、TPCマーケティングリサーチ株式会社(本社=大阪市西区、代表取締役社長=松本竜馬)は、インド…

【味の素ファインテクノ】新卒採用情報(2027卒)

当社は入社時研修を経て、先輩指導のもと、実践(※)の場でご活躍いただきます。…

味の素グループの化学メーカー「味の素ファインテクノ社」を紹介します

食品会社として知られる味の素社ですが、味の素ファインテクノ社はその味の素グループ…

味の素ファインテクノ社の技術と社会貢献

味の素ファインテクノ社は、電子材料の分野において独創的な製品を開発し、お客様の中にイノベーションを起…

サステナブル社会の実現に貢献する新製品開発

味の素ファインテクノ社が開発し、これから事業に発展して、社会に大きく貢献する製品…

実験器具・用品を試してみたシリーズ

スポットライトリサーチムービー

PAGE TOP